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いきいきと描かれた5人家族の田舎暮らし漫画『東京のらぼう』作者・関口太郎さん

 7年前、五日市を題材にした漫画が発売され、地元では「自分の家が描いてある」など話題になっていたのが『東京のらぼう』(KADOKAWA ヤングエース連載)です。作者の関口太郎さん(53)は、五日市にお住まいになって既に20年、移住者の中ではベテランの域。ご出身は和歌山県和歌山市、漫画家を目指して高校卒業後に上京し、19歳でプロデビューを果たします。

↑五日市地域交流センターにて。取材をこころよく受けて下さった関口太郎さん。
漫画家という未知の職業について色々教えて頂けました。


 関口さんが漫画家を志すきっかけになった作品は、大友克洋氏の『アキラ』。その他に矢口高雄氏の『釣りキチ三平』や藤子・F・不二雄氏の『ドラえもん』。

 以前の一般的な漫画の執筆は、仕事場にアシスタントも集まり、原稿は紙に描かれていましたが、現在はパソコンと液晶タブレットを使用して、背景も含めて自分で描き、データでやり取りできるので、五日市に住んで作品が描けるそうです。

 初めて五日市を訪れたのは、檜原村のマス釣場に遊びに行く際に通った時で、「とても印象が良かった」とのこと。五日市への移住の決定打は、子供が多くて活気があったことで、漫画の中でも子供たちがいきいきと描かれています。

 そして、五日市の良さは「都心に程よい近さ」、外に出ても公園や河原など、あちこちに「自分のスペース」が持てることだとおっしゃいます。

 『東京のらぼう』の中には、五日市界隈の景色が沢山描かれていますが、すべて現地へ行って写真を撮り、取材して漫画にされたとのこと。好きな場所を伺うと、「佳月橋周辺、小庄の桜並木など秋川のそば」を挙げられました。釣りや山菜採りが好きで、川辺で化石探しもするなど、自然への造詣の深さが様々な作品に活かされています。現在は少年画報社 Web BULLにて『群青のストレンジャー』を連載中。

 今後の五日市に期待するのは、子供の学びのサポート、生活環境の向上、観光客だけでなく地元の方にもメリットのある武蔵五日市駅前の活用。

 「あきる野市は豊かな自然に囲まれ、また公共施設や商業施設がコンパクトにまとまっている。将来、車の自動運転が当たり前になれば、高齢者でも暮らしやすい街だと思います」と関口さん。
 五日市を愛する漫画家の更なる活躍を、皆で応援していきたいですね。
 

ただいま連載中の『群青のストレンジャー』(少年画報社Web BULL 電子書籍E-BOOK)
物語の舞台として、檜原村の学校がモチーフに
『ゆるさば。』(講談社 ヤングマガジンサード連載 2018年~2020年)こちらも五日市暮らしからアイデアを得た作品。『東京のらぼう』の日常生活から、突如家族以外の人類が消滅した世界へ


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