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【No.4】劇的に変わる広島駅(前編)


1. 旧駅ビルからの定点観測

 2025年春、新駅ビル開業を目指して劇的に生まれ変わる広島駅。商業施設やオフィス、ホテルなどが入る複合施設として生まれ変わるほか、広島電鉄の新ホームが駅ビルの2階へ入り、新幹線、在来線各路線へのアクセスが格段と向上し、交通結節点としての利便性をいかんなく発揮することとなる。新駅ビルの愛称も「minamoa ( ミナモア )」と先日決定し(ミナモ(=水面)ミナ(=みんな)モア(=もっと)を意味する)、来春開業へのカウントダウンを予感させる。
 筆者は旧駅ビルが解体される2020年から、この広島駅を定点観測してきた。写真1枚目が旧駅ビル(2020年3月)、2枚目が解体後の更地の広島駅(2021年8月)、3枚目が新駅ビル工事中の様子(2022年8月)、4枚目が現在の広島駅新駅ビル(2024年6月)である。既に駅ビル本体工事はほぼ終盤に差し掛かっており、わずか4年近くで新たな駅舎として変貌を遂げた。(関連ツイートも下記)

旧駅ビル時代の広島駅(2020年3月)
旧駅ビル解体後の更地状態(2021年8月)
新駅ビル建設中の様子(2022年8月)
新駅ビルの躯体がほぼ完成(2024年3月)
現在の様子(2024年6月)


2. 40‰で駆け上がる

 現在の広島電鉄本線は、的場町、猿猴橋町を経由する形で広島駅へと至るルートであるが、新線開業後は駅前大橋を経由する形で、稲荷町から直線ルートで広島駅へと至る。その際、駅前大橋から広島駅へは40‰(水平距離1000mに対し40mの垂直距離を持つ勾配)の坂道を路面電車が駆け上がることなり、路面電車にとっては心臓破りの坂となる。現在新設の線路は敷設工事が進んでいる段階である。写真と関連ツイートは下記である。

広島駅へと続く40‰の坂①
広島駅へと続く40‰の坂②
広島駅へと続く40‰の坂③
広島駅へと続く40‰の坂④
広島駅へと続く40‰の坂⑤

3.高架橋取り付け工事

 2024年6月16日(日)深夜から17日(月)未明にかけて、新駅ビル前に設置される巨大高架橋(駅前の城北通りを架橋)の取り付け工事が実施された。筆者は16日の夕方と取り付け後の17日に現地を訪問したが、橋が架かる前と後で様子が一変していた(下記写真参照)。今回取り付けが行われた橋桁は長さが43mにも及び、自走式の台車に橋桁を載せて約50分で27m移動させ、新駅ビル側の橋脚に仮置きされた。橋桁はその後の17日深夜から18日未明にかけて固定されており、この工事後は駅前大橋から橋桁までの盛り土工事が実施される予定で、今後の動向も注目される。(後編に続く)

高架橋取り付け前(2024年6月16日夕方頃)
高架橋取り付け後(2024年6月17日昼頃)



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