人生ずっと現実逃避

ユメコは今日も夢を見た。
とある教室。周りは知らない人ばかり…
ユメコは人見知りなので、ワイワイガヤガヤの中には入れない。
着てる服は制服なのか何なのか、分からない。
窓の外は畑。
知らない場所。

小池栄子が入って来て(先生らしい)
「結果が分かりました、順番に発表します」「その前に…」
「ユメコさん、ちょっと」
え?いきなりユメコ?
待って、それより何の結果?
小池先生「ユメコさん、あなた最高得点なのにね、名前書いてないから、失格よ」
何ですと?
何、そのマヌケな理由。
で、何の結果?
回答用紙をもらう。
98点。
何のテストかさっぱりわからないのに、その場でうなだれ、メソメソするユメコに小池先生は「ランク落として〇〇高校受けるしかないわね」
え?高校受験?
ユメコ、中学生なの?
高校受験の発表て、こんなシステムじゃないよね…
回答用紙なんて、もらわないし、ユメコはバカなので98点も取れる訳ないんだけど、夢だから。
98点は嬉しいけど、名前を書き忘れるとは、大失態。
試験前に先生が何度も何度も注意するとこ。
あ〜あ、やっちゃった。

ユメコはメソメソするのをやめて、自分の将来について考えてみた。
が、しかし中学生のユメコも(今のユメコも)自分のやりたい事が、全くわからない。
お先真っ暗。
頭真っ白。
無〜。

他の子たちが帰って行く中、ユメコはどこに帰れば良いか分からず、途方に暮れていたら、小池先生が居たので、「先生、私自分が何になりたいか分からないんです。どうしたらいいでしょう?」
また、泣けて来た。
小池先生が「高校入ってから、ゆっくり考えれば良いじゃない」
小池栄子のくせに、ちっとも面白くない事言っちゃって、つまらんな。

実際のユメコはその通りの考えで、普通科に進学し、高校3年間かけても、やりたい事が見つからず、とりあえず憧れの広島に出てきて、就職し、転職し、また転職し、結婚し、離婚し、…結構波瀾万丈な人生を送って来た訳で…
いまだに、これからどうしよう状態なのだ。

あ〜あ、息子が大谷翔平くんだったら良いのになぁ〜

現実逃避するユメコであった。

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