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鴨葱効果。つぶやきが名司会と超適任講師を連れてきた

爆誕。なんでも大げさに言う報道番組のテロップには辟易しているが、今回は「爆誕」こそがふさわしい。11月3日緊急開催する企画「今知りたい、高校選びの新基準」がわずか数日で誕生した。

僭越ながらそのスタートが私。今年受験生の母だ。

何を隠そう、ついこの前までは「受験生の親であっても距離を大切に。子どもに任せる。子どもの主体性大事」と思っていた。そして今、そんな物分かりの言い私はいない。結構必死。なりふりなんて構っていられない。わからないことだらけだし、これからの子ども次第で色々と動きが変わる立場。

だけど、この企画を通して、私は新たな受験生の親心得を手に入れた。「後悔しない」という言葉。「本人が一番に望んだ高校ではなかっとしても、『この学校が合っていると思うよ』と心底言えるようになる」覚悟と自信を身につけたいと思った。今はまだ、後悔しない学校選びなんて、本当にあるのかわからない。ここにきて頭を抱えているのだから。だけどいつだって、今ここからのベストを作り出せるはず。うん、きれいごとではなく、この企画に関わって感じた信念だ。

そんな決意を抱くに至った経緯や、さらにその少し前をまとめてみたいと思う。まずは爆誕のきっかけになった私の投稿からご紹介する。


10月25日夕方フェイスブックに投稿

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ゼクシィさぁぁぁん、ごめんなさい。

鈍器ではありません。ブライダル情報のスーパーサラブレッドだと思っています。ただ実はちょっとだけ恨みがございます。かつての妊娠初期、義母に頼まれて海外在住だった義弟のためにこれを買い、あまりにもの重さに肩を痛めました。その日からつわりに突入し、悪気はないのですが、記憶は体験と感情の積み重ね、鈍器に思ってしまうのです。

話を戻します。

ここから、ひょんな流れが登場した。

まずは友人でファイナンシャルプランナーの京子さんが、投稿にコメント。そのやり取りの中で、今まさに知りたい!企画を思いつく。共通の友人の中曽根さんが頭に浮かぶ。連絡を入れたら、今度は中曽根さんが「企画してー」と軽いお返事。その軽さを逃さない。お返事直後から企画が立ち上がった。

山口京子さん、中曽根陽子さん。本当はお二方を友人と紹介するのもおこがましいくらい、第一線でご活躍されている。

京子さんはHPに「取材&出演依頼」欄がある。ワイドショーに呼ばれ、セミナーの名司会者でもある。

中曽根さんは、教育現場の中を海外を含めて数多く取材してきた。学校の中にも、教育界の流れにも詳しい。そして偏差値重視ではなく、親子の真の幸福を願っている。情報×生き方。私が今、最もほしいメッセージ。

中曽根さんのHP。【失敗力】は必読。


そんなお二人が動いてくれた。中曽根さんのスタッフの方もご協力くださった。これぞ鴨葱。つぶやきが何かを作ることって本当にあるんだな。それが私の目の前で起きたのだった。

10月25日午後10時22分 会発足

その名も「受験生の親を救う会」。ネーミングは京子さん。もう、こういうのは秀逸の極み。天才。

ここから1時間ちょっとで、企画のコンセプト、内容、そして導線や金額設定などの企画大枠が整った。

10月26日に再度企画会議。その企画会議をもとに、京子さんと文章を作る。

27日にマザクエさんでバナーを作成し、全体を整えてくださる。

10月28日夜募集開始。

まさに爆誕だった。

説明しよう。神奈川の受験事情

さて受験を経験された猛者か、教育関係者でない限り、なぜ今「緊急開催」なのか、疑問だろう。私もつい先日までそちら側だった。今はまさに悩める親。私は併願事情に悩んでいるのだ。

神奈川はいわいる「滑り止め受験校の選び方」が独特だという。

ほとんどの私立がこの滑り止め受験を受け入れている。ただしその条件がまちまち。学校の成績(内申)の点数が指定されたり、欠席日数の制約もある。

これは高校浪人を出さないための措置で、中学の先生の基準は「とりあえず何がなんでも行けるところ」。どうも12月中旬に高校と中学とで交渉期間があり、互いのマッチングがあれば「内定」が出るらしい。

併願受験は、その後実際に受験を求める高校もあるし、この12月時点でOKを出すところもある。しかし12月中旬が一つの山場で、多くの迷える保護者たちはまさにこのひと月が情報収集と決断を迫られる時期に突入する。

ちなみに本命が公立だとして、別の私立の受験は可能なのか?

可能だ。これを一般受験やオープン受験という。だけど、併願より枠が少なかったり、合格基準が高い。万が一にも落ちた場合を考えると、併願システムはやはり救済措置として見逃せない。私個人は併願制度は、本命に安心して挑むためにも配慮されたシステムだとも思っている。

そしてここが懸念材料なんだけど、神奈川の場合は、私立併願と私立オープンと公立がごくごく短期間の日程に入っている。1週間勝負。体調トラブルがあった場合は、と思うと、滑り止めではない。やはり真剣勝負だ。

今悩める親は、本命もさることながら、締め切り迫った併願選びにも悩んでいる。振り出しに戻った家族もある。

⚠️前々から準備ができたはずでは?

その通りです。だけど、ここに来て悩む保護者や受験生は、「想定外の今」があるから、悩んでいます。成績が伸び悩んだケースもあるし、成績が伸びて悩むケースもある。行きたい高校が事故や病気で休んでも欠席として扱われて、振り出しのケースもあります。悩める保護者に励ましと温かい眼差しをお願いしたいと思います。


コロナがもたらす焦りと吊り橋効果

ここまでは例年と変わらないのだけど、今年はコロナで高校選びに制約がかかった。

高校説明会、バザー、個別相談会、見学会などが軒並み中止か延期。当然、説明会は申し込みが集中する。募集開始わずか数分で満席になる。どんなトップアイドルだよ。海外スターのコンサートチケットかよ。数分ソールドアウトに向けて親がネットで待機する。取れない。不安しかゲットできない。

我が家も「ちょっと気になる、覗いてみたい」と思う高校がいくつもあった。高校HPをネットで検索すると高校説明会はありそう。だけど満席。

満席か✕。デフォルトのように申し込めない学校が続く。

こうなると、「ちょっと気になる」だけのはずなのに、「いや何としても聞いてみたい」になり、「申し込めなければ高校いけない!」と焦ってしまう。

いかん。これは吊り橋効果だ。ドキドキしながら吊り橋を渡った先にいる人を「ドキドキのせいで好き」と勘違いするアレだ。アレなんだとはわかっていても、説明会の席を運良くゲットできたときは、「もうさー、この高校で良くない?」と思ってしまう。そんなはずはないのに。冷静にわが子にマッチする高校を選びたいだけなのに。吊り橋効果恐るべし。

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学校見学で目撃した世知辛さ

プラチナチケットの高校説明会。それでもまれに私立ではキャンセル枠でチケットが手に入る。先日も1枚だけ手に入れられ、私は我が家の受験生と二人で高校に出向いた。

その高校はとても丁寧な高校だった。私は控え室に通して頂き、子どもが説明会に参加した。雰囲気もよく、私はいかんせん吊り橋効果発動中なので「もうここで!」と思っていた。

その控え室で私は目が覚めた。

同じ控え室に一組の親子と学校の先生とが打ち合わせをしていた。

「個別の事情に対応されてるのか!素晴らしい。ならばうちも、、、♪」と思っていたが、耳を塞いでいるわけではないので、自然と大体の話が入ってきた。

その親子は、説明会に申し込まないまま来校。そして今後高校が開催する説明会の日程を教えてもらっていた。

だけど、対応が普通と違うなと思っていた。途中から理由がわかった。その保護者きは聴覚障害があった。保護者と先生との間に入っていたのは我が子と同じ受験生だった。

そして説明内容が、私もまさに悩んでいる話。「席がない」のだ。

学校の先生は、繰り返し日程と申し込み方と、【満席】事実を繰り返していた。三人の長い沈黙が続き、先生が「何かあれば学校を通して連絡をください」と。保護者はただじっとスマホの画面をのぞいていた。子どもは手話はできる。でも何を聞いたらいいかはわからない。やがてその親子は立ち上がり、学校の外に出ていった。

目の前の人の役に立てなくても

説明会を終えた我が子が「ここは自分には合わない」と言った。振り出しに戻る徒労感もあったけど、私もそれで良いと思った。少なくとも我が家の事情を考慮してくれる余地はないと感じた。ならばいい。次だ。

では、どんな高校を選べばいいの?何を基準にしたら?そんな経緯で買った本を投稿して、それが企画の爆誕に繋がる。

主催の京子さん、そして講師をお願いした中曽根さんお二人には、私が見聞きした話を企画話の少し前に伝えていた。お二人がこの話に共感して、企画が動いたとは思っていない。だけど私は救われた気がした。

目の前の人を救おうとすると、自己犠牲が起きやすい。一度冷静になって出来ることを見直したら、より多くの人の役に立つことがある。今回も同じ。目の前の人に役に立てなかったとしても、私はこの企画は誰かの役に立つと確信している。

そしてあの日見た親子について。

聴覚は、視覚同様に情報獲得手段だ。しかも聴覚障害があると、健常者とのコミュニケーションを諦めやすく、情報が入ってきにくい。私がその学校の責任者なら、あの日もっと違う方法をとっていた気がする。それが正解かはわからない。でも私はあの親子の表情は決して忘れないと思った。

私に起きた変化

PTAの講演会では、半年以上時間をかけて企画を練り上げる。今回はそれをわずか数日で作った。クイズ「タイムショック」並みに、答えを素早く出す。

「これどうする?」に対して、「私はこうしたい」「こんなのは?」と。すんなり採用されることもあれば、跳ね返されることもある。

ダメ出しを食らうのって、老若男女問わず結構怖いと思うんですよ。でもスピードが必要。とりあえず叩き台として、臆せず提案が私の使命。今までの実績とか想いとか関係なく、なりふり構わず。

すると、不思議な効果が出てきた。この企画に込めるコアメッセージが私の心にどんどん響いてきた。

受験生の親として私が最も避けたいのは、高校と子どものミスマッチ。願わくば併願であっても「良いよ、合ってるよ」と太鼓判を押してあげたい。

わが子はは親の表情を読み取る。実際には私が何に対して不満や不安か関係なく、「親が悩んでいるのは自分のせいだ」と思ってしまう。これまで色々経験して反省した悪循環には今回巻き込みたくない。受験するのは子ども。私の顔色を見る時間もエネルギーもないはず。

私はなりふり構わず動いたお陰で、「やれることをしてる」実感と、「まだ知らないことがある」という希望と、「よし、子どもを応援する!」という方向性を見つけられた。冒頭の「子どもの人生は子どものもの」よりも、泥臭いかもしれないがこの方が【後悔しない】と思ったのだ。

企画内容詳細

【超緊急開催!!教育ジャーナリスト中曽根陽子さんに聞く「今知りたい、後悔しない高校選びの新基準」】

【講師】 マザークエスト代表 中曽根陽子さん
偏差値のない学校から開成まで、学校の中を知りつくした教育ジャーナリスト。小学館勤務後、情報発信ネットワーク「ワイワイネット」を発足。女性のネットワークを活かした企画・編集を行なう。教育機関の取材やインタビュー経験が豊富で、メディアからコメントを求められることも多い。教育雑誌、経済誌、新聞連載など幅広く執筆。海外の教育視察や講演も行なう。2014年、「Mother Quest」を立ち上げ、母親力を育てるワークショップなどを定期的に開催。著書に『後悔しない中学受験』『後悔しない中学受験最新版』(共に晶文社)、『子どもがバケる学校を探せ! 中学校選びの新基準』(ダイヤモンド社)など。

【参加方法】zoomオンライン会議システムを使います。お申し込み後に会議室のURLをお伝えします。
*zoomのURLは、前日夜までにメールでお送りします。
*顔出しありません。ニックネームでご参加下さい。

【対象】 東京・神奈川の保護者と、該当地域を受験予定の保護者

【日時】11月3日 夜19時半~21時予定

【申し込み方法】peatixページよりお申し込みください。
お申込みの際に、下記リンクのアンケートにて、気になる学校や、お悩みをお知らせください。
ただし、申し訳ございませんが、限られた時間での開催ですので、お問い合わせいただいた全ての学校についてお答えできるとは限りませんことをご了承ください。

【申し込み締め切り】 事前アンケートの関係で、11月2日夜18時まで

【チケット代】5,000円
チケット代には、悩みに答えてもらえるセミナー3350円と、学校選びに役立つ本『成功したいなら「失敗力」を育てなさい』1650円、送料を含みます。
※本は後日郵送します。お申し込みの際にお答えいただくアンケートにて郵送先をお知らせください。

【詳細】
◆今の中三生の高2から学びが変わる?!
◆推薦枠が国公立でも増える?!
◆学校選びの成功例と失敗例
◆わが子に合った学校選びの新基準
◆この学校はどうなの?学校名公表
◆説明会に役立つ学校を見る時のポイント
◆説明会にいけない人気校をどう選ぶ?
◆遅刻・欠席が多いわが子、どうすればいい?
◆親子関係。望ましい関わり方

今年受験生の保護者のための情報になりますが、来年と再来年の受験を控えた方もぜひ。そして、今悩んでいる保護者の方がいたら、ぜひご紹介ください!!

最後に。今回この会を一緒に運営してくださる全ての方に、心からの御礼を申し上げます。


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