硝子と肉片

ガラスを割って怪我をした。深めの傷ができたな。人生で大怪我をしたことがない私は弱っちく、痛い痛いと思っている。こんなときに限って坂口恭平が朝からギターを弾くから自分もつられてギターを握るも痛くて抑えられない。

おじさんにキスをされた。何も感じなかった。嫌とか気持ち悪いとか思ったよりそういう感情はなかった。もちろん嬉しくはない。この前久しぶりにキスをしたのが昔好きだった人で良かった。更新された後だったから救われたんだろう。

キズパワーパッドを剥がして見ると、思っていたより肉がえぐれていて奥まで見えた。病院に行こうと思ったけど、まあどうにかなるかと思い直してそのまま埼玉へ向かう。なんでかまたギリギリなのもわたしの病気なんだろう。何もしないまま半年が経った。

そもそもガラスを割ったり時間に間に合わなかったり仕事を失ったり普通に働けなかったり恋人ができなかったり、こんなんなのに焦りがないのも、やっぱり発達障害なんだろうか。昔から様子はおかしかったんだ。自分で見ても明らかにそうなんだから、そうなんだろう。いやになるねえ。

今は、何もうまくいってないかのように思える。でも死にたいほど悲しいことや辛いことがあるわけではないから、このまま放っておくよ。

手はだんだん痛くなってきた。このまま腐らなきゃいいけど。電車で隣の席の女の子がこれでもかってくらい左腕に乗っかってきてるけど心地よいとさえおもえてきた。疲れてるんだね。

好かれても嫌われてもいいし他人にどう思われているかは気にせずにいられるようになってきたけど、自分が自分をどう思うかは自分にはとても重要で、ただ素敵なひとになりたいだけなんだけど。これがむずかしくて。認めてないとか自信がないとかではなく、これじゃない、納得してないかんじ。

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