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みんなで作るプレミアリーグ通信簿 〜ウォルバーハンプトン編〜

はじめに

Dan.(小津 那)さんの提案によりスタートしましたこの企画、ウルブズを担当しますNaです。こういった記事を書くのは初めてなのですが、頑張って書きましたので楽しんで見て頂けたら幸いです!(書きたいことを書いてたら結構な分量になってしまいましたが笑)

ウルブズ(ウルブス)ことWolverhampton Wanderers FCは18,19seasonにチャンピオンシップからプレミアリーグに昇格し、その年にレスターやエヴァートンを抑えてリーグ7位に入ったことで、ダークホースとして大きな注目を浴びました。
19,20seasonでも7位と、今やその地位をキープしつつあります。読者の皆さんも注目しているクラブのひとつでしょう。そうでしょう?(威圧)

この記事では、有名どころから縁の下の力持ち、若手までウルブズ所属選手1人1人を、今シーズンのプレミアリーグでの評価とともに紹介していきます。僕個人の独断と偏見によりお送りします。(テンプレ)

評価段階は次の通りです

A…素晴らしい活躍をした選手
B…良い活躍をした選手
C…君ならもっとできる、、!選手
D…振るわなかった選手

更に、その中で良くも悪くも印象に残った選手を、MVP、Great、Good、Bad、Worstの評価をつけていきます。

(昇格2年目にしてこの順位をキープしているということで、全体的に評価は高めですがご了承下さい。)

加えて、個人的に強調して紹介したい選手をpick upしていきたいと思います。

DF

ルイ・パトリシオ

評価:A

安定したセービングを見せるポルトガル人守護神。今シーズンクリーンシートは13試合で全体でも上位に入りました。

シーズン序盤に目立ったDFのミスによる失点は責められないでしょう。第8節マンチェスター・シティ戦では、相手にポゼッションを譲って自陣に引いた展開で難しいセーブを連発し、最終的には2-0での勝利に大きく貢献しました。

第19節マンチェスター・シティ戦(3-2)でもスターリングのPKを"実質"2回ストップしています。

第21節ワトフォード戦では、半袖で寒そうにしていたマスコットボーイに自分の上着を着せてあげるという紳士な一面も見られました。

因みに、GKでありながら背番号11を着けているのは、2017年に急性白血病によって引退を余儀なくされた元ウルブズ所属GKカール・イケメに敬意を払い、彼の背番号1を空き番号にするようパトリシオ自身が申し出たことによるそう。どこまでも紳士な守護神なのです。いろんな意味でリーグで1番過小評価されているGKと言っても過言ではないでしょう。大好き。

コナー・コーディー

評価:B

3バックの最終ラインを統率する頼れるキャプテン。当たり前のように怪我なく毎試合フル出場を続けるタフさは特筆もの。
ウルブズは、先制された試合で得たポイントがリーグ最多を記録していますが、やはりこの人のキャプテンシーに因るところが大きいだろうと思います。(日向坂46の影山優香さんの好きな選手のひとりということでも話題になってましたね笑)

リヴァプールの下部組織出身で、元々は中盤の選手だったこともあり、自陣深くから前線へと
通されるロングパスの精度には舌を巻く。
今季通したロングパスは驚異の286本。これはあのファンダイク(205本)よりも多く、DFとしてリーグ断トツの数字です。
CBとしては線が少し細く、競り合いに少々難はありますが、それを補って余りあるビルドアップ能力により長年チームの核となっています。

A評価でも良いのですが評価を落としたポイントとしては、シーズン序盤のパフォーマンスでしょう。
第5節チェルシー戦(2-5)ではエイブラハムに簡単にかわされ、ゴールを決められるシーンも。シーズンが進むにつれ調子を上げましたが、それでも時々、ミスによる失点や、軽い守備が見られるのが気になりました。
カバーリングが上手いだけに、やはり対人守備の向上は望まれるところです。

(追記)ハリーマグワイアの代役としてネーションズリーグを戦うイングランド代表に初選出されました。おめでとうコーディー!

ウィリー・ボリー

評価:C

身長195センチ、体重100キロ弱のフランス人大型CB。対人守備に優れ、空中戦では無類の強さを誇ります。この体で意外と足も速いのは強みの1つ。
昨シーズンまでは主に3バックの左に配置されていましたが、今季は、第26節レスター戦で怪我から復帰してからは3バックの右で起用されています。なぜか今季は足元が上手くなった気がする(気がするだけ)。

シーズン序盤に練習で足首を怪我して長期離脱を余儀なくされ、全試合フル出場した昨シーズンと比べると不完全燃焼であることは否めませんが、出た試合ではその身体を生かした強い守備が見られました。ですが、やはり調子に大きな波があるのと、ポカが多いことが改善されていないのは怖いところです。

離脱期間が長かったのも評価に影響していますが、個人的に気になるのは得点力の低下です。昨シーズンは4ゴールを決めており、セットプレーで大きな脅威となっていましたが、今季はノーゴールに終わっています。確かにセットプレー時に彼にボールを当てるという面では機能しているので一概には言えませんが。
セットプレーをひとつの武器としているウルブズにとって、彼はラストピースになり得る存在なので、来季こそ攻守にわたり本領を発揮してもらいたいところですね。

ロメイン・サイス

評価:A | GREAT |

DFとして紹介しているが、本職は中盤の潰し屋。
シーズン始めはベンチでしたが、ウィリー・ボリ、ライアン・ベネット(冬の移籍市場からはレスター所属)が怪我で離脱したことで応急処置的に3バックの左CBを担うことになりました。そこで印象的な活躍を見せ、貴重な左利きということもあり今やその定位置を確保しています。
過去何度かサイスをCBで起用してきましたが、今季のこの活躍はヌーノ監督にとって嬉しい誤算でしょう。

モロッコ代表ではCBを務めていたこともあり、CBとして期待以上の働きをしてくれたため高評価としました。
目立ちませんが、ウルブズが今シーズン7位に位置しているのは間違いなくこの人のおかげです。正に縁の下の力持ちですね。

彼の持ち味は、何と言っても身を投げ出してタックルすることを厭わない献身性でしょう。
CBながらよく走り、チームのために自分を犠牲にすることができます。とても貴重なタイプの選手です。
今シーズンはイエローカード10枚を記録しているようにカードが多いことは懸念点ですが、ほとんどがペナルティエリア外のもので、チャンスを作らせないためのファウルであり、ピンチの芽を潰すという意味では非常に重要な役回りをこなしてくれています。

非凡なパスセンスも持ち合わせており、1試合に1本ほど凄いパスが見られます。ロマンのある選手です。

中盤の潰し屋と聞くと気難しいイメージや、熱い男のようなイメージがありますが、(僕だけかな?)ピッチ外での彼はユーモアの有り余るチームのムードメーカーです。意外ですよね。プレースタイルとのギャップにはとても惹かれるものがあります。
ウルブズ公式YouTubeで彼のユーモア溢れる動画が投稿されているので、気になった方は是非そちらの方を検索!

ジョニー・オットー

評価:B

左WBを担うスペイン人SB。
昨シーズンまではごく普通のWBだという印象でしたが、今季は攻撃参加をより積極的に行うようになったように感じます。

突出した能力はありませんが、要所要所で安定したプレーができる選手です。つまりいつでも計算できる選手だということは高ポイントでしょう。守備は上手で、タックル成功数はリーグ8位の91回を記録しています。

攻撃参加を積極的にするようになって、連携ミスが少し目立ちましたが、第37節クリスタル・パレス戦では見事なゴールを決めたりと、リーグ再開後は改善された印象を受けました。

MFのジョアン・モウチーニョからの横パスがうまく通らなかったり、ウイングのディオゴ・ジョタとのパス交換も上手くいかない場面が少なからずあり、左サイドで攻撃の流れがストップしてしまっているように感じられることが多かった中断前からの改善は、良い形で来季に繋がったかなと感じました。

今シーズンは右サイドが爆発的な威力を誇っていただけに相対的に左サイドの物足りなさが少し目立ってしまった形となりました。評価を落とした理由はあまりないのですが、シーズン序盤ではあと1点取れれば!という試合が多かったので、CL出場権を逃すことになった結果を考えると、どうしても評価が落ちてしまうこととなりました。

加えて、右利きの左WBということもあり、やはりクロスでのアシストはあまり期待できません。この点では左利きで同じ左サイドのWBである、若手のルベン・ヴィナグレの方が期待できそうですが、この2人は全く違うタイプなので、相手や戦術により使い分けることになるでしょう。

(追記)現在、靭帯断裂の大怪我により長期離脱中。来年冬まではスカッドに入れません。

ルベン・ヴィナグレ

評価:B

21歳のポルトガル人左WB。若手ながら今季は13試合に出場(うち先発は5試合)しています。
先ほど紹介したジョニー・オットーとは違い、ヴィナグレは足元の技術に優れ、足の速い超攻撃的な選手です。細かいタッチで相手を剥がしてクロスを上げるのを得意とします。

評価は、今後の期待も込めてB評価です。
特に第20節リヴァプール戦(0-1)では、果敢にドリブルを仕掛け、大きな脅威となっていました。このまま着実に成長していけば、ウルブズに欠かせない選手となるでしょう。

気持ちが強く、守備も頑張っているところも高評価です。決して守備が上手いとは言えませんが、高い位置からも全力で戻って守備をする姿には感心します。改善は必要ですが、今後に期待しましょう!

マット・ドハティー

評価:A | GREAT |

筆者が選ぶpick up選手
クラブ最古参の選手で、不動の右WB。名前を知らない方もいると思いますが、今シーズン、ウルブズで最も重要な選手の1人だったと言っても過言ではありません。あまりにも過小評価されている選手なので、この場を借りてその素晴らしさを熱弁しようと思います笑

プレミア昇格初年度の昨シーズンは、SBとしてリヴァプールのアレクサンダー=アーノルドに次ぐチャンスメイク数を記録し、今シーズンは36試合に出場し4ゴール4アシストを記録しました。(正味6ゴール6アシストでも良いくらい得点によく絡みます。)

https://twitter.com/goaljp_official/status/1301837593265528833?s=21

彼の特徴はユーティリティ性にあります。
試合の中で、CBのような役割も、WBの役割も、ウインガーのように切り込む動きも、ストライカーのように裏に抜ける動きも行います。ビルドアップも、サイドチェンジも全てお手のもの。今季はアダマ•トラオレと共に右サイドを支配していました。

意外にもダイナミックなドリブルで、ペナルティエリア内まで自力で持っていくこともできます。また、186センチの恵まれた体躯により対人守備、競り合いにそれなりに強く、身体能力も優れています。(守備が"上手い"とは言ってない。)

加えて、試合を観ている限り、ここまで得点嗅覚に優れたWBはなかなかいません。センスがあるのでしょう、毎回毎回いいところに詰めていてくれます。

CFのラウル・ヒメネスとの連携は毎試合のように相手を切り裂きます。特に相手DFを背負ったヒメネスに当ててワンツーでゴール前に持ち込むプレーはよく見られます。第19節マンチェスター・シティ戦(3-2)の劇的逆転弾は正にこの連携から生まれました。

つまり、彼は多くの要素を高水準で兼ね備えるパーフェクトなWBなのです。(褒めすぎ)

今季は攻守にわたりより重要な選手となった印象なのでこれからウルブズの試合を観ようと思っている方は是非ともこの選手に注目して観てみてください!

(追記)生粋のグーナーにも関わらず、10年間在籍したウルブズを離れ、トッテナムへの移籍が決定しました……()
彼の新天地での活躍を楽しみにしています!

マックス・キルマン

評価:なし

22歳の若手CB。今季は3試合(うち先発2試合)出場しています。出場試合数が少ないため評価は控えることとしました。

プレミアリーグのサッカー選手としては非常に珍しく、フットサルでイングランド代表25キャップ(ソースが曖昧なのですがウルブズ加入時)を記録しています。

目立った活躍をしたわけではありませんが、フットサルで培った足元の技術はCBとしてはとても高いでしょう。これからの活躍が非常に楽しみです。

……

さて、ここまでがGK、そしてDFの紹介でした!まだまだ先は長いですよ。ウルブズの魅力は中盤にもびっしりと詰まっています。ぜひ最後まで読んでくださいね!

では一気にMF、FWの紹介へと移ります!

MF

レアンデル・デンドンケル

評価:B

昨シーズンアンデルレヒトからレンタルで加入し、今シーズン完全移籍したベルギー人MF。ベルギー代表ではCBを務めていることもあり、今シーズンはDF、MFとして全試合に出場しています。そのユーティリティ性は魅力のひとつです。

中盤起用の際は、豊富なスタミナを活用してピッチを駆け巡ります。競り合いの勝率が高い中盤は非常に助かる存在です。
パンチ力のあるミドルシュートに加えてパス精度も高く、DF起用の際は最終ラインからヒメネスへの楔のパスをよく通してくれます。

現在ヌーノ監督が好む全線3枚の3-4-3ではルベン・ネベス、ジョアン・モウチーニョの2人がセントラルMFを担当することが多いですが、タフな試合が予想される時はフィジカルの強いデンドンケルがスタメンとなります。中盤3枚の3-5-2ならば、彼を走らせて右サイドの数的優位を作り出すのは今季うまくいった戦術の1つです。

この人も正直A評価でも良いのですが、評価を落としたのは、集中力の欠如がたまに見られることです。シーズン序盤はウィリー・ボリの怪我によりCBを務めることが多かったのですが、パスが引っかかりピンチを招く事態も見られました。やはりこの人もシーズン後半にかけて調子を上げていったようです。(シーズン序盤はみんな調子が上がらず引き分けばかり、、)

あと、走り方がとても可愛いです笑

ルベン・ネベス

評価:B(再開後だけで見ればA)

23歳のポルトガル人MFで、高いキック精度を売りにしています。浮き玉パスを足元にドンピシャで送る様はいつ見ても惚れます(笑)

今シーズンは以前よりも深い位置でプレーする機会が増え、攻撃参加が減り、得点やアシストこそ減りましたが、プレーメイカーとしてウルブズの攻撃を作る重要な役割を担っています。コーディ、モウチーニョ、そしてネベスから精度の高いパスが出てくるのは相手からすれば脅威でしょう。

守備の弱さが課題で、やはり被カウンター時の対応にはまだ不安が残ります。投げやりに後ろからチャージしてカードをもらうこともしばしばなので向上してほしいところです。
(と中断中に書いていましたが、再開後のパフォーマンスは神がかっていました。守備に攻撃に貢献し、おそらく再開後のパフォーマンスで言えばチーム1でしょう。)

今シーズンはやはり攻撃の起点となることで攻撃参加が減った印象を受けるので、アシストなどの数字は物足りません。高望みかもしれませんが昨季2本決めているFKも今シーズンは決めていません(第34節ブレイズ戦ではクロスバー直撃の直接FKがありましたが)。

ミドルシュート等武器は多く持っているのですが、闇雲に打ちすぎて枠外が多いので、もう少しプレーの確実性を上げることでワールドクラスになれるくらいのポテンシャルは備えていると思います。

ユナイテッド、シティ等ビッグ6からの関心も強く、いつかは移籍してしまうのでしょうが、ぜひともまだまだウルブズに残って欲しい選手です。

ジョアン・モウチーニョ

評価:A

ウルブズの中盤を統率するベテラン。高いパス精度と、豊富なアイデアによりチームに意外性をもたらします。

特に、攻守が切り替わる際、相手のネガティブトランジションの隙を突くワンタッチでのパスにより多くのチャンスを作り出すのが非常に上手く、ヒメネス、ジョタの裏への巧い飛び出しと相性が抜群です。

セットプレーをひとつの武器とするウルブズにとってこの人の能力は欠かせません。デザインされたセットプレーのキッカーとなるのは毎回モウチーニョです。しかも成功率が高い……
第13節ボーンマス戦ではペナルティエリア横からサイドネットに突き刺すえげつない直接FKも決めています。直接狙える位置のFKはネベスが蹴ることになっていますが、今シーズン前半に関しては調子の良かったモウチーニョにもうちょっとキッカーを任せても良かったかもしれなかったですね。

パサーの印象が強いですが、守備貢献も大きいです。今シーズン途中まではリーグのタックル成功数TOP3に入っていたくらいですからね。結果的にリーグ6位の93回を記録しています。(1位ワンビサカ、2位リカルドペレイラ3位エンディディ、4位デクランライスと考えればそのレベルの高さが分かります)。
モウチーニョがボールを奪ってすぐに前線へとパスを送るのはひとつの攻撃の形となっています。第8節シティ戦の2点目のシーンは正にその形から生まれました。

現在34歳の大ベテラン。まだまだ健在ですが、もしかすると来季は最後の年になるのかもしれません。彼の後釜問題も悩みどころです。

モーガン・ギブス=ホワイト

評価:D | BAD |

20歳の若手MF。イングランドのU20代表で、マンチェスターシティのフォーデンと同世代です。
イングランド国内でも将来を有望視されていますが、今シーズンは怪我も長引いたこともあって7試合の出場(うち先発1試合)に留まっています。昨季は26試合(うち先発5試合)と、選手交代の切り札となっていただけに、現在の序列は下がっているのは残念です。

期待に反して、出場時に大きなインパクトを与えられなかったこともあり評価は低いです。しかしまだまだ若いですし、時折才能の片鱗を垣間見ることはできます。しっかりと調整して、来シーズン奮起を期待したいですね。
(と思ったら何やら遊んでた的な記事が出ていました。ちょっと残念ですね…)

ブルーノ・ジョルダン

評価:なし

リーグ最終節でリーグデビューを果たした20歳ポルトガル人MF。
昨夏ペドロ・ネトと共にラツィオから加入し、今シーズンは主にU23のメンバーで、カップ戦等ではトップチームで数回出番がありました。

まだ出場数が少ないので(リーグは1試合)評価はなしにしましたが、180センチとなかなかサイズがあり(ネベスやモウチーニョと比べて)、足元もうまい選手だと見た限りでは感じました。

来季はギブス=ホワイトと共に中盤のバックアッパーとして主力を脅かしてもらいたいですね!

(追記)まだ未定ですが来季はレンタル移籍が濃厚です。

FW

ペドロ・ネト

評価:A

昨夏ラツィオから加入した20歳のポルトガル人左利きウインガー。加入から7番を与えられているようにクラブの期待も大きい選手です。

シーズンを通して試合に出場し(リーグ戦29試合うち先発9試合)、その度に成長を感じられました。彼にとって素晴らしい移籍になったことでしょう。ファンとしてもサプライズでした。

シーズン序盤のイメージはtheドリブラーといった感じでしたが、シーズンが進むにつれボールを持ちすぎる悪癖も徐々に改善されていき、持ち前のドリブルに加えパスもひとつの武器となったように感じます。

弱冠20歳でのプレミアデビューシーズンは大成功でしょう。3ゴール3アシストの結果を見ても十分な出来ですが、取り消された2つのゴールや、第31節ボーンマス戦の95分、自陣からドリブルで守備陣を切り裂いて1人でキーパーとの1対1に持ち込んだソンフンミンさながらのプレーを見る限り来季はかなり期待できます。

来季、特に注目しようと思っているプレーヤーの1人です!

ダニエル・ポデンセ

評価:B

1月にオリンピアコスから加入した24歳ポルトガル人ドリブラー。(ポルトガルばっかやな笑)

身長165センチとかなり小柄なプレーヤーで、プレミアリーグに適応できるのかという不安もありましたが、再開後、やっとチームにフィットし先発起用され始めた時のプレーは、体格差をものともしないダイナミックなプレーで我々を驚かせてくれました。体で当たりに行くことも厭わない気が強い姿勢は高評価です。

小回りが利き、癖の強いウルブズの前線の中でも最もアイデアに溢れており見ててとても面白い選手です。今シーズンは9試合(うち先発3試合)に出場しました。再開後の使われ方を見るに、かなりチームには合ってきたようで何よりです。

限られた時間の中でかなりのインパクトを残し、第37節では予想外のヘディングで1ゴールを記録するなど結果を残しました。来季に期待がかかります。トラオレやヒメネスの去就が不透明な中、来季に計算のできる選手がいることは喜ばしいことです!

ディオゴ・ジョタ

評価:B

23歳ポルトガル人アタッカー(ほんっとポルトガルばっかですね笑)。今シーズンは34試合(うち先発27試合)に出場し7ゴール1アシストの数字を残しています。

独特のリズムのドリブル、ディフェンスラインの裏に抜け出すオフザボールの巧さ、両足を遜色なく使えるなど武器を多く持っています。簡単な1対1を外したかと思えば次の瞬間には難しいゴールを決めてしまうような選手です笑

シーズン序盤はやはり調子が良くなく、キレも悪いと感じましたが、やはりウルブズの選手ですね、シーズンが進むにつれ調子を上げていきました。(テンプレ)

彼のオフザボールのうまさ、守備貢献を考えれば3-4-3のウイング、3-5-2ツートップつまりヒメネスの相方のファーストチョイスは彼でしょう。来季こそ2桁ゴールを達成してもらいたいものです。

アダマ・トラオレ

評価:A | GOOD |

今シーズン大ブレイクを果たした24歳爆速ラガーマン()
昨シーズンは29試合(うち先発9試合)1ゴール1アシストでしたが、今シーズンは37試合(うち先発27試合)4ゴール9アシストを記録し、リーグ最速の快速を武器に右サイドを蹂躙しました。

ドリブラーといえど玉離れがそれなりによく、無理をしない印象なのですが、ちょくちょく自陣中央からドリブルを始め奪われてピンチになるのも含め非常に興味深い選手です。

仕掛ければほぼ必ず1人2人、あるいは3人剥がしてくれる存在って……もう慣れちゃいましたけどよくよく考えれば異常ですよね。今シーズンはアザールの持つシーズン最多ドリブル成功数を上回る183回を記録しました。改めて数字を見るとひぇぇって感じです笑

ビッグ6相手に強烈なミドルシュートを決めるなどゴールという結果も残していますが、未だ決定力は課題です。第33節アーセナル戦、第35節エバートン戦ではどちらもビッグチャンスをクロスバーに当ててしまいました。

個人的に気になるのは、オフザボールの動きの無さです。確かに能力がある選手なのですが、足元でもらいたがり、スルーパスが合わない、ポジティブトランジションが非常に遅く、ヒメネスのイメージに合わず速攻が手詰まりになるなど、見ていて残念なシーンがシーズン通して多くありました。今シーズンの活躍は印象的でしたし、結果も出ているので評価は高いですが、オフザボールの改善なしでは来季、今以上の成績は残せないんじゃないかなぁという不安があります。

もちろんそんなオフザボールの質の低さも彼の魅力ではあります()
しかし、やはりオフザボールの改善さえされれば誰も止められない選手なだけに勿体ないなという気持ちが強いです。ビッグクラブからの関心も強く去就は未定ですが、今シーズンの非常に大きな経験を生かし、来季に繋げて欲しいです。

ラウール•ヒメネス

評価:A | MVP |

今シーズンのMVPは何といってもこの人でしょう。昨シーズン、プレミア初挑戦でチームトップの13ゴールを挙げ、昨夏にチーム歴代最高額でベンフィカから完全移籍し、今シーズンは全試合に出場し17ゴール6アシストと獅子奮迅の大活躍でした。

非常に現代的なセンターフォワードで、ポストプレーをするだけでなく組み立てにも参加。豊富なアイデアとドハーティらとの連携により相手を崩してゴールまで導き、相手ディフェンダーの目を欺きギャップに位置取る高水準のオフザボールで幾度となくチャンスを作り出します。

印象的なのはゴールパターンの多さです。PKが非常に上手い(いつも左に蹴ってる印象しかないが全部決まる)のもひとつですが、今シーズンの17ゴールの内訳は、右足9得点(うちPK4得点)、左足3得点、頭5得点となっていることからも分かるように、どんなチャンスもものにできる選手です。

広い視野も併せ持っていて、アシストも6つ記録しており、29歳にしてもはやワールドクラスの選手になったと言っても過言ではないでしょう。チームの攻撃を引っ張り、出色の出来でした。今のウルブズにとって戦術的にも、チームを導く意味でも最も重要な選手で間違い無いでしょう。彼の控えがいないことは昨シーズンからの問題ですが、あまりにも圧倒的すぎました。

ユナイテッドやユベントスからの関心も報じられておりこの人も去就は未定ですが、どこのチームに行っても安定した成績を残すでしょう。もちろん残ってくれればこの上ないことですが、遅咲きのストライカー。ステップアップの機会は最後でしょう。移籍しようとしなかろうと、彼の意思を尊重しようと思っています。(心の中では残ってくれ!残ってくれ!と連呼してますが笑)

監督

ヌーノ・エスピリト=サント

評価:A

ウルブズを率いて3年のヌーノ監督。プレミア昇格を果たし、強固な5バックと速攻を武器に旋風を巻き起こした昨シーズンに続き7位と素晴らしい成績を残してくれました。

ビッグクラブと比べて選手層では圧倒的に劣りながらも、安定した成績を残していることから、マネジメント能力、戦術の落とし込みに疑いの余地はありません。今やリーグ屈指の監督でしょう。

シーズン途中にアーセナル就任も報じられましたがウルブズに留まり、現在は更なる契約延長の可能性も報じられています。

来季はTOP4入りを目指していく中で監督の采配が鍵を握ります。今季序盤のような大失速をしなければ充分に可能性はあります。来季こそウルブズをCLに導いてくれることと期待に胸を膨らませています!!

おわりに

さて、長かったですね、、最後まで読んでいただき本当にありがとうございました!まだまだサポーター歴の浅い自分がこんな記事を書くことになり非常に恐縮ですが(古参の方には到底及ばないので)楽しんで頂けたなら本当に嬉しいです!

結局worst評価はつけませんでしたね笑
え?クトローネ?バジェホ?知らないなぁ……
(彼らも頑張ってくれていたとは思いますが、今やウルブズの一員ではないということで今回の評価対象とはしていません。)

以上をもって2019〜20シーズンプレミアリーグ通信簿〜ウルブズ編〜を終わりとさせて頂きます。今シーズンは本当に楽しいシーズンでした。コロナもありもどかしい時期もありましたが、無事にシーズンを終えることができ満足です。(現時点ではまだELが残ってますが……)

FAカップ決勝アーセナル対チェルシーの結果によりウルブズの来季のEL出場は叶いませんでした。EL優勝してCL出場権を手に入れるしか……

EL準々決勝セビージャ戦、0-1の敗戦より、ウルブズは来季ヨーロッパのリーグ戦に出場することはできませんでした……

この記事を見た皆さんがぜひともウルブズに興味を持っていただければ幸いです。あわよくばサポーターになって、、、(ry)

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いかがだったでしょうか??

1人でも多くの方に楽しんで頂けていれば、
非常に嬉しいです!

感想やご意見等ありましたら、
是非お気軽にコメント欄やTwitterでのシェア、
お待ちしております!

次回は最終回

リバプール編!!

お楽しみに🦁

僕の昼食がちょっとだけ華やかになります