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「さよならごつこ」杜野凛世についての考察まとめ

   過去のコミュやらこのコミュやら見返す度にまた色々思い浮かぶことがあったので、新しく書き直すことにしました。新規p-SSR「さよならごつこ」についての自分なりの考察まとめです。

以下コミュ重大なネタバレにつき注意



(序)「さよならごっこ」内の時系列

*○の中の数字はコミュ
* - XのXはコミュ内の場面が切り替わっていく順。

寮で出かける準備(④-4)

シャニPと凛世がオフィスのロビーで会話。
一緒に昼食を食べることに(④-2)

レストラン(?)までシャニPと徒歩で歩いていく(④-7)

シャニPと南天を見つけて一緒に食べる(②-2,④-5)

シャニPからチョコレートを貰う(②-4)

シャニPに車で送ってもらう(①-2)
↓(数日後)
新幹線に乗って鳥取へ(①-1)

新幹線下車後、タクシーに乗って杜野の家へ(②-1)

タクシーを降りた凛世が南天を見つける(②-3)

杜野家の家族(後述)と初詣。Pに電話(③)

東京へ戻る準備(④-1,3,6)

電車と新幹線乗り継いで東京駅(?)着。
ホームでシャニPに出迎えてもらう(True End)

(零)カード名「さよならごつこ」の意味

   一番最初はやはりカード名から。(ちなみに『さよならごっこ』って歌ありますけどそこから取ったくらいでそんな気にする必要ないと思います。)

   ①のコミュで出てきた「これで...お別れとなりましょうか...!」という凛世の台詞から。Trueまで読んで頂ければ分かりますが、実際そうはならないのであくまで「さよなら"ごつこ"」です。

   あと気になったのがこの"ごっこ"という言葉。ごっこ遊び、つまりこれは運営の「もしシャニPと凛世が離れてしまったら凛世がどうなるのかということを描いたコミュなんだよ」ってメッセージを暗示させる物なのかもしれません。今回のコミュ全てにおいて、凛世の心情Pと凛世の距離感が主題として描かれてるのはそのためとも考えられます。

①君離る

   まず始めに気になったのが、中盤の回想シーン内。送迎の車内にてシャニPが凛世に「もし何か悩んでたりするなら、聞かせてもらえないか」って尋ねる所。

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   ここ多分凛世花伝四番目の「しゅら -syura- 」及びわれにかへれの「こもれ  日」を意識してるような気がします。

   凛世花伝「しゅら -syura-」でも、同じようにシャニPが凛世に何か悩んでいないか尋ねるシーンがありました。この時の凛世は悩みの内容を全ては話さず、シャニPの背中に単語を書くことで「悩みはあったけれど解決した」とだけ告げています。

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  そしてわれにかへれの「こもれ  日」でも、凛世は悩みの内容を答えずに「ほ、放っておいてくださいませ」と言って話しませんでしたね。

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   一方の今回のさよならごつこでは、凛世が答えて悩みの内容を話している。今回よく出てくる過去のカードコミュとの対比だと思います。

   続いて凛世が帰省するということを告げた会話の後で選択肢。左からABCとしてそれぞれ見ていきましょう。
ちなみにこれ、どれを選んでも全部凛世の不安とか心配をシャニPが打ち消す役割を担うようになってたり。

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A:待ってるよ
   ここだけじゃないんですけど、今回のカードコミュ、いずれにおいても凛世が(以前よりは)自分の思っていることを言ってくれてます。これ何が影響しているかって言うと育成シナリオのGRADLPなんですよ。GRADで凛世が少しだけ自分の心の気持ちを言えるよう(≒わがまま)になって、LPではダンストレーナーの言葉を借りるならば「嫉妬とか焦りとかそのままに自分をちゃんと出せるように」なりました。下のような凛世の心情を直接伺い知れる言葉も多く出てきます。

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   ...というか正月休みの間里帰りするだけなのにこんな感情になってますけど凛世さん本当に大丈夫なんですかね。この時点で雲行き怪しいですけど。

B:気を付けてな

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   「これで...お別れとなりましょうか...!」というこの台詞、凛世のシャニPへの人一倍強い想い感じ取れるんですよ。絶対にそんなことはないはずなのに、少しの間里帰りのために離れただけでもお別れになっちゃうのではないかって心配になってしまう。凛世がどれだけシャニPのこと好きなのか、というか半ば依存しているのかについても分かっていいですよね。

    シャニPはここで「お別れになるわけ、ないじゃないか。新年もよろしくな」と返しましす。来年もまた会えるということを示唆したこの言葉があったからこそ、凛世は安心して出発できたのです。

C:来年も、よろしくな
Bの中で出てきた言葉の言い換えですが話の流れとしては大分変わります。

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    この台詞もまた、凛世のシャニPへの想いがどれだけものか分かる良い台詞ですよね。シャニPのいる東日本と、凛世の実家がある西日本。行って帰ってくるだけでも何日もかかる。里帰りして両親の顔を拝めることは確かに嬉しいけれど、かといって大好きなシャニPと空間的に離れてしまうということは、凛世にとって本当に寂しいし不安になる。

   今回のコミュの主題の一つがこのシャニPとの空間的距離なんじゃないかなって思えるくらい、後々のコミュでも重要になってきます。何て言ったって「遠い」という言葉は、ガシャキャッチフレーズにも出てきますから。


    そして「正月休みは短いぞ」と言ったシャニPに凛世が「プロデューサーさまは...短いのですか...?」と聞いたシャニPの台詞、これですよ。

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   仕事熱心なシャニPらしい台詞なんですけど、これ凛世からしたらこんな事言われたらますますシャニP好きになりますし、早くシャニPの元に戻りたいってなりますよね。

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    シャニPの返事を受けてのこの台詞にも、その凛世の気持ちが詰まっています。シャニPとの仕事が楽しくて嬉しいからこそ、シャニPに会えない正月休みが長く感じてしまう


  ちなみにこの「君離る」ってコミュ名なんですが、言うまでもなく君=シャニPです。これはコミュ内でも、新幹線の音を凛世が「貴方さまを...離れる音」と言っているので分かりましたよね。そして実はもうひとつ別の意味が隠されていたのにFFさんんのツイートで気づいたのですがそれはまた後程。

②南天

花言葉はが「私の愛はますばかり
白が「深すぎる愛」「募る愛」

   まず一つ。今回のコミュ以降、とにかくが強調されていきます。これはなぜか?凛世の心情を表現すると同時に過去のコミュと繋げるためだからです。

それでは順番に気になったところを見ていきましょう。まずは回想部分冒頭。

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   ここは見ていけば分かりますが四番目のコミュの最後の部分です。あの回想がここに繋がるんだよということを示している伏線です。

   続いて本題の先ほど述べた強調される色。青い空真っ赤な南天の実。ここの凛世の意味ありげな表情にも注意して読んでみて下さい。

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ここで凛世が「まるで...呼び交わすようでございます」と答え、空と南天の呼び掛けについて話されます。「~のよう」と言っているのでこれが比喩表現、つまり何かに例えていると言うことに気づいて頂きたいです。

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そしてシャニPが「南天は何て呼び掛けているんだ?」という台詞に、凛世は頬を赤染めて目を逸らしながら、

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と答えます。

   ここのやり取り、普通に読んでいるだけだと「何でいきなり凛世はこんな事言い出したんだ?」ってなるかもしれません...が、さっきもいった通り、これは比喩―何かを例えた表現です。

   ...実はこれ、過去のコミュを踏まえた本当にめっちゃ良い隠喩になっているんです。

    ズバリ言うと、シャニPと凛世の空間的な遠さを嘆く凛世の心情を表現しています。これには限定p-SSR「われにかへれ」の二番目コミュ「むらさき」が大きく関係しています。特にこの部分。

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つまり、今回のコミュでの赤色(南天)が凛世、青色(空)がシャニPを指す暗喩になっているんです。これを踏まえて南天の言葉を見てみると、「あなた=空=シャニPは遠い」となり、「いつまでたっても自分はシャニPの後ろに付いていくしかない(=シャニPの横に並んで歩けない、手が届かない)」ということを嘆いている凛世の心情を、暗喩として込めたものとも見れます。

   なぜこんなことが言い切れるのか?これには勿論根拠がありまして、それは過去のプロデュースカードのコミュでこの凛世の心情が出てきているからです。

   一つ目がこのふらここのうたの「ふらここ」というコミュ。ここでは凛世がいつも前を行くPを見て、「どうしたら隣に並べるのだろうか」と悩み、Pにはブランコに仮託して自分の心情を吐露しています。最初の方はこの仕込みに気づきませんでした、凛世Pとしてお恥ずかしい限りです()

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  (また杜野凛世の印象派のdrawing4(かんかんかん)』でも、シャニPに「はい...ご一緒に...参りましょう...」と嬉しそうに言ってる台詞もあったりするのですが、これはただシャニPと一緒に居られて嬉しいとも解釈できるため、これは微妙なところすぎると思い括弧でくくりました...。)

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 二つ目が、凛世花伝「しゅら -syura-」内における凛世のこの台詞。

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   ここでもさよならごつこ同様に「青=空=シャニP」と解釈した場合、この凛世の台詞も「空に浮かぶ雲のように手が届かないシャニPのことを、凛世は見上げてばかりいるのです」という意味に様変わりします。

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   最初にこのコミュ読んだときに凛世の最後の「もったいない」「迷わない」という二つの返事の意味が分からなかったのですが、この解釈だと
凛世「手が届かないような貴方さまをいつも見上げているのです。」

シャニP「手が届かないかどうかは試してみてからでいいんじゃないか?」と励ます。

凛世「なんと勿体ない(言葉)...」と畏まって、「凛世はもう(貴方さまに手が届かないのではなどと)迷いません」と覚悟を決める。

   この通り会話的に何ら一切の違和感なくなるんですよね。それにこの「雲=空」って言うのは「あなたは...遠い...と」の台詞の返答に出てくるシャニPの言葉、そしてそのつぎの白い雲を浮かべた空の画像で裏付けられると思います。

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   話は戻りますが、このように空間的な遠さを嘆く凛世の心境を表すためにも、この比喩表現のやり取りは必要不可欠でした。

   さらに先へ参りましょう。回想が終わって凛世がタクシーを降りた所で、南天を見つけた凛世が発したこの言葉。直前のこの描写から見ても回想を踏まえての凛世の心境を暗喩として出している台詞と見て間違いないでしょう。

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この台詞からは、空間的に遠くシャニPと離れてしまった所へ来てしまった凛世の寂しさがうかがえます。これ、心情も台詞も両方とも③に繋がる重要な伏線です。

    また話は回想の続きへと戻り、シャニPが凛世に真っ赤なパッケージのチョコレートを渡すシーン。

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   別の方が「ここの赤色も凛世のことだ」とおっしゃっていましたがそうすると凛世がチョコレートを食べるのが惜しいなど変なことになってしまうので私は別の解釈をしています。

   ここの赤は話の流れ的にも、「回想内でシャニPが南天を見てチョコレートを思い出したように、現実でも凛世が南天を見てこのチョコレートの話を思い出す」という対の表現ではないでしょうか。その証拠にこのチョコを渡す回想部分は、現在時間で凛世が南天を見つけた直後に始まります。

   コミュに戻ると、チョコを貰った凛世が「このように...頂かなければ食べられるのに...」と呟いた事で、話が進み選択肢へ移ります。

   実は私この凛世の台詞も気になっていまして。これ、直接は明言されてないですが、最初に貰った名刺を凛世が大事にしてるって朝コミュや、印象派凛世など色々なカードで出ているシャニPから貰った物を凛世が大切にしているっていう設定を受けて、「Pから頂いた物だから取っておきたい。大事にしたい」っていう凛世の感情を表してると思うんですよね。こういう朝コミュや以前のカードのコミュの話入れてくる所、シャニマス運営って本当に天才だと思います。

それでは選択肢を見ていきましょう。

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A:食べない方がもったいないぞ?

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   ここは印象派の「drawing3(かつぷめん)」を意識した台詞になっています。(たまたまかもしれませんが)

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   そして「遠慮しないでくれ。そんな珍しいものじゃないんだから」と言ったシャニPに、凛世が返した台詞。

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   ここに前述した凛世がPから貰ったものを大事にしたいって思う気持ちが込められています。回想終わった後の「ほら...こんな時に...頬張りたいのに...」もこのときの凛世の「寂しいからPのくれたチョコレートを食べて気を紛らわしたい」って感情知れる良い台詞ですよね。

B:賞味期限が来ちゃうぞ
「だから早く食べないと」ってPの言葉に凛世が「食べれば...なくなりますゆえ...」と返せば、今度はPが「また買えるよ。美味しいときに食べれば、また食べたいって思えるだろ?」って返すと、凛世は「また...食べたいと思うから...心が...騒ぐのです...」と呟きます。
   回想終わった後の凛世の台詞は、回想を受けた凛世の心情を象徴しているよう...。凛世の心情表現に色を用いるのはまさに水色感情といったところでしょうか。

(ここも赤=凛世と決めつけてしまうとこの台詞の意味全く通らなくなります。ここは普通にチョコのパッケージの色の話の方が合いそう)

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C:なくなるんじゃないよ
   ①でもみたようなBの中で出てきた言葉の言い換えで話が少しだけ変わるやつです。またしてもシャニPがイケメンなこといいます。

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   これに凛世が同意して回想が終わるわけですが、この後の現在の凛世の台詞が、今回のコミュの凛世の心情をよく表していると思います。

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   甘いチョコレートの美味しさよりも、青い空と赤い南天で思い出されるものはシャニPへの恋しさ。やっぱり凛世は、シャニPのこと大好きなんだよなって...。

   ちなみに小ネタですが、最初の回想部分でのシャニPのこの発言、True Endの伏線になってたりします。

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③遠きにて

   選択肢のないガシャ演出のコミュ。ここで待ちに待った凛世の姉が登場。夜明けの晩にで存在が明かされ、LP共に回想内でしか出てこなかった、遠くへ嫁入りにいった凛世の姉。

   今回は夫共々里帰りした(それか戻ってきて家業を継いだ)ようで、凛世と初詣へ出掛けます。冒頭から凛世もシャニPも二人ともそれぞれ何も言わず、なんだか寂しさを覚えますね。凛世に関しては、慕っている姉と一緒に初詣したいから「来たい」と言ったはずなのに、なぜかボーッとしてますし。これは①及び②のコミュで散々触れられてきましたが、今の凛世にとっては姉などの家族といる時間よりもシャニPといる時間の方が大切で、彼と遠く離れてしまって寂しいからです。

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そんな中で姉が出てきて、「あら、凛世が来たいと言ったのに。置いてっちゃおう」と冗談を言います。それに対しての凛世の返答がこちら。

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  可愛い。それはおいておいてこの台詞も④への伏線です。

   次に姉の夫が出てきて三人の会話になるのですが着目すべきはこの部分。色が強調されていますよね?分かりましたか?

   真っ赤、つまり赤色です。②のコミュを読んだ皆様ならこの後の展開が想像つくのではないでしょうか。

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   姉と姉の夫の話の中で出てきた真っ赤という言葉で、凛世はシャニPから貰った真っ赤なチョコレートのパッケージを思い出したんですよね。(ここでも南天の比喩のように凛世=赤と考えてしまうと会話が不自然になります。)

   これでシャニPのことを恋しく思った凛世は、姉の元を走り去ってシャニPの声を聞きに行こうとします。

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   こうして姉の元を離れた凛世ですが、それでも凛世は「ご迷惑...でしょうか...お声を...聞きたいと...願うのは...このような日の...このような時間に...」とシャニPのことを心配するんですよいくらなんでも良い娘すぎませんかもうP杜ははよ結婚しろ式場が来い

   話が逸れましたが、凛世は「10回かけてもダメなら...」と自分を納得させて、Pの携帯へ電話をかけます。このときの「えい...」が可愛すぎるのは言うまでもないです。水色感情でも戸惑ってから同じようにする凛世の台詞聞けますよね...可愛い...

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   しかし電話は一向に繋がる気配がない...。

4回...5回....
7回....8回....

9回...

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   この凛世の台詞の物悲しさと言ったらそれはもう...。何度も繰り返す遠いという言葉だけでこれだけ凛世の寂しい感情を表せるのがさすがシャニマス...。

これで最後...「10回」。凛世がそう呟いたのと同時にシャニPが「あれ、着信」と気づいてガシャ演出に入ります。ここ、印象派の「drawing3(まどひあか)」で電波がなくて繋がらなかったのと対比表現になってて良いですよね...。後何かにつけて仕事とか邪魔入るのに今回は繋がってくれたのが嬉しい...

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   ここの繋がったことに驚いた表情から嬉しさと恥ずかしさで目線そらすのが本当に凛世過ぎて可愛いですよね...。

さらにもう一つだけ。

ガシャタイトル「助詞のように、街あかり」

これ、③のコミュ読んだ上でキャッチフレーズの「遠いな、な、な」と十二月短編の凛世の台詞「ひとつ空のもとに...貴方さまは...」という言葉を踏まえると、「今の凛世とシャニPの距離はとても遠く離れているけれど、二人のいる街の明かりが映っている夜空は、確かに一つ同じ夜の空なんだよ」みたいな事なんじゃないかなって...。凛世の電話が通じたのも、シャニPが同じ夜空の下にいたからじゃないでしょうか。今回のコミュで南天と空の比喩などでPと凛世の距離感が強調されているのも、ガシャタイトルとカード名のこういう要素が入っていそうです。

④常磐

   ②から強調されてきた色系統の名前。緑色です。ポケモン知ってる人ならトキワシティのトキワで通じるはず。

   冒頭は凛世が東京へ帰る準備をしている所からスタート。このコミュは今回でも特に、やたら回想と現在への交代が激しくて、普通に読んでると時系列こんがらがりますので落ち着いて読んでください。

最初の回想が、②のコミュで南天を見つけるきっかけになってます。

   続いて現在に戻って、凛世が見つけたのはコミュタイトルになってる通り「常磐の髪留め」。これは今回里帰りしたときに姉から貰ったもので、姉の書き置きにある「デート用だったの」が本当にもう...。

   回想二つ目。多分ここが一番時系列前だと思います。凛世がシャニPに車で送ってもらう撮影の日。出発する準備をしている凛世が、寮のテレビで「天秤座(=凛世の誕生星座)のラッキーカラーは」と聞いてびっくりするんですよね。これは凛世がこの時紅いかんざしをつけていたからではないでしょうか。

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回想が終わると再び話は「常磐色の髪留め」の話に。

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   ここで再び②の回想部分に戻ると、画面に赤い太線加法混色という形で入って強調されています。絶対にこれ「あれ?」ってなったと思うんですけど、これは間違いなく意図的な表現だと思うんですよ。この時の台詞に「真っ赤な実...」ってあるので、この太線は赤い南天の実を指しているんです。また赤が強調されているのはこの時凛世が紅いかんざしをつけていたからでもあるんですよね。

   さらによくよくコミュを読んでいくと、この表現に隠された驚きの隠喩が見えてくるのですが、それはこのコミュの話の最後で。

   さらに今に戻って、凛世が呟いたこの台詞。

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   加法混色で気づいた方はいるかもしれませんが、赤青緑は光の三原色。これを混ぜればどのような色でも作り出せると言う色です。われにかへれでも赤と青を混ぜれば紫という加法混色の話が出ていてそこから気づいた人もいるのではないでしょうか。色の話はちょっとシャイニーカラーズみがありますね。ここの凛世の台詞の真意は、最後の回想部分を見ていけば分かります。

   その回想部分。最初の回想で昼食を食べに行くことになった凛世とシャニPが歩いてレストランへ向かう途中。突然シャニPの「ごめんな」という台詞から選択肢に繋がります。このコミュの形、後から気づいたんですが実はわれにかへれの「こもれ 日」の時と同じなんですよね。シャニPがごめんなって謝ってから選択肢に入る形、全く一緒です。
(ちなみにこのコミュどれ選んでもシャニPがヤバイです。そしていずれも②の回想部分へ繋がります。)

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A:締まらないよな、年の瀬なのに

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   まじでシャニPお前普通にこういうこと言えちゃうの何なん??こんなこと言われちゃったから凛世も「締まらないのは...凛世でございます...お誘いに...浮かれて装いのこと...ばかり...」って言っちゃうしそれ聞いたシャニPが「...え?」って凛世の返答に驚くんだけどシャニP何驚いてるんだお前のそういう言葉のせいやぞ?十二月とか想ひいろは見てると思うけどやっぱシャニPって凛世のこと好きだよな?

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   シャニPと一緒に居られて嬉しい凛世の気持ちがよく出てますよね。

B:はりきるところじゃなかった

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こんな乙女心分かったような言葉言っておいて...

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   これってまじでお前本当そういうとこやぞ!!!???やっぱシャニPには乙女心理解する力ねえわ。

   そしてここでも凛世の「いえ―凛世も...はりきっておりました...!」という言葉を受けて「...!」って驚いてるんだけど何驚いてるんだお前そういう(以下略)

   この後の「そのように...思ってくださるなら...力が湧いてまいります...。」という凛世の台詞を受けたシャニPが、

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   こう言った所、①の「大事な仕事があるからさ。凛世が楽しくて、嬉しくなってくれる仕事」って所と被ってめっちゃ良いよな...

C:綺麗な格好で歩かせてしまって

   個人的に今回のコミュで一番好きだったところ。シャニPの台詞もヤバければそれ受けた凛世の台詞も、

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ってすごい嬉しそうな動揺したような声出しちゃって...好きな人から綺麗だなんて言われたらこうなっちゃうよなそりゃ...

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   そして今回のコミュで「常磐の髪留め」が出てきた理由が、次の凛世のこの台詞から推察できるようになってます。

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   いいかけた凛世は途中で止めて、代わりにこう答えました。

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 この台詞もシャニPの隣を歩けるっていうのが嬉しいって言う気持ちが表れてて良すぎるし、シャニPも「うん」って同意してるし...。印象派と同じような台詞だし波の音で聞こえなかった微熱風鈴との対比表現...。

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ここまでを踏まえて、「常磐のかんざし」がここに出てきた理由は、凛世がこの回想部分を「デート」だって思ってたんじゃないかと思うんですよね。これは凛世の「でしたら...嬉しいです...お隣を...歩ける方が...」や前述した「赤...青...緑...これがあれば...美しかったのに...」という台詞からも分かります。シャニPと並んで歩いて昼食を共にするなんてデートのようで、本当は姉がデート用にくれた緑のかんざしをつけていれば良かったのだけど、貰ったのは里帰りした後だからそれはできなかった。これは凛世の「遅きに...失しました...」という台詞からも分かります。

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   「そこまで揃えていれば青い空、赤い南天、緑の簪と光の三原色が揃って本当に美しかったのに...」という凛世の想い...それがこのコミュだけで分かる理由です。

   ここからはこのコミュに隠された本当のメッセージ、についての私の妄想なので読み飛ばしてくださっても構いません。

   前述したように、赤青緑はまとめて「光の三原色」と言って、これらの色を混ぜる(重ねる)ことで、どんな色でも作り出せるという基礎の色となっています。

   実は私が最初に引っ掛かったのはそこではなく、最後の回想部分と照らし合わせたときのこの凛世の「これがあれば...美しかったのに...」と言う言葉でした。これのどこが引っ掛かるんだ、と言う人もいるかもしれません。ここでよく考えて欲しいのは、回想内ではいずれの選択肢においても凛世が喜んで終わっているのに、入る前の凛世は反実仮想...つまり後悔してるような感じで呟いています。そこなんです。

   ここで凛世が後悔しているとすればそれはただ一つ、緑のかんざし(髪留め)をつけていなかったこと。そしてこの緑のかんざしと言うのは里帰りの後に姉から貰ったデート用の常磐色のかんざし

   ここの凛世は、Pと二人きりで昼食を食べに行くというまるでシャニPとデートしているような気分だったのですが、そんな時に姉からもらったデート用の緑のかんざしを付けていませんでした。

「(もしかんざしをつけていれば、青空と、赤い南天と、緑(常磐色)のかんざし光の三原色が揃って)美しかったのに...」

という後悔の気持ちが入った台詞だと、私は最初こういう解釈をしました。

    ...でも、私は思うんです。本当にそれだけなのでしょうか?今回のカードは本当に最初から最後まで色々な伏線が張られていて、過去のカードコミュからの引用も多いです。たったこれだけのために画面に赤い太線を入れたり、コミュで必要以上に色を強調しますかね?そしてなぜ赤青と来て緑なのか?

   これには何かもっと大きな物があるんじゃないかって考えたら、この赤青緑という三色...このカード含めた今までの凛世コミュの中にちゃんと出てきてるんですよ。これらは本当に偶然なんでしょうか...?

ここからが本題。私の建てた仮説は以下の通りです。

今回のコミュで出てきた赤,青,緑の光の三原色はつまり
赤=十二月短編のカルメンの口紅
緑=今回の常磐色のかんざし(髪留め)
青=凛世自身の色
で、これが三つ揃った時にシャニPが凛世に魅了されるってことだったりしません?

   これはなにもP杜が好きすぎるからって根拠なしにこんなことを言っている訳ではありません。これから上げるコミュの内容と合わせて思い出してみて下さい。


   十二月短編の最初のコミュ「紅の踊り子の主題・序」
凛世が赤い口紅「カルメン」を買うきっかけとなった出来事。控え室でこれを初めて塗ってもらった凛世。彼女を見た時のシャニPの反応を皆様は覚えておりますでしょうか?
覚えないって人は画像載せておくので思い出して下さい。

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   これ、一瞬ですけど凛世に見とれてますよね...?シャニPがこういう反応するコミュ、あとでも出てくるので覚えておいてください。

   言わずもがな、先程紹介した姉から貰った「常磐のかんざし(髪留め)」です。常磐色というのは一般的には緑色のことを言います。詳しい説明は以前もしたのでここでは省略しますが、ここではひとつだけ話しておきますね。

   今回のコミュで緑色のかんざしを出す、って言うのはクリスマスコミュの時点で決まってたのではないでしょうか?なぜそんなことが言えるのか、それはクリスマスコミュで凛世から貰ったクリプレが関係しています。

柊の葉
そしてこのコミュでは、緑色の葉をした柊の葉を、シャニPが凛世の髪に挿しますよね。わざわざ髪じゃなくて着物の帯でも良かったはずなのにここで髪に挿した理由、それは今回の常磐のかんざしの伏線にするためです。かんざしと言えば髪に挿す物ですから。

さらに言えばかんざしを男性が女性に贈るというのはプロポーズを意味するという話もありますよね。ここでシャニPが凛世にかんざし代わりの柊の葉を挿したのは、後に二人の関係がそういうことになるという伏線なのではないでしょうか。

   さてここで問題です。凛世花伝思い出アピールの凛世の二つ名は何でしたっけ?

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はい、「群青き導火線」ですよね。


   それにこちらは公式サイトで見てもらえば分かるんですけど、アイドル紹介の凛世の背景って青色なんですよ。さらにローポジションや水色感情の思い出演出でも大体青い服を着ていて、公式での放クラ内の凛世のイメージカラーは青となっております。

これに加えて初対面のシャニPが凛世を見たときの反応がこちら

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   今回のコミュでもありましたが、シャニPは凛世のこと「美しい」とか「美人」とか評してるんですよね。それに想ひいろはでは凛世に見とれてしまってたり

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   どこかでこんなの見ませんでしたっけ?...そうです、十二月短編のカルメン塗った凛世を見た時も、シャニPは一瞬同じような反応をしました。

   三色の話は以上です。そしてもう一つ。赤青緑がなんで光の三原色だって言えるのかについて。それはあの赤い太線にヒントがあります。ここでは加法混色という色の上に色を重ねて光を混ぜる方法が取られている、というのは以前述べた通りです。

   つまり、この赤い太線は直接的には赤い南天と青い空を表現していると思わせながら、間接的には光の三原色と言う観点に気づかせるための伏線だったのです。でなければ、コミュ内で幾度も色を強調していたにも関わらず、わざわざ全ての選択肢の最後にこんな画面を持ってきたり、あえて赤青と来て次の色に緑を選んだりしません。

   そうすると最後の赤が強調されている画面の意味も変わりますよね。凛世の台詞には「空や木々も美しい」とあるので、先程の解釈ではここで赤だけ強調されて(かんざしの緑はともかくとして)空の青が強調されないのには違和感がでてきます。

三色の中でなぜ赤だけが強調されているのか?

赤、つまり口紅だけなんです。今回のコミュの凛世は姉から常磐のかんざしを貰うまでは口紅だけしか持っていませんでした。(木葉)が強調されていない(or 画面に出ていない)のは、常磐色のかんざしをこの時凛世が身につけていないからです。

   青が強調されないのは、この前のPとの会話で、凛世が言いたいことを途中で止めてしまったから。凛世が素直に思っていることを言えない(=シャニPを魅了しきれるだけの心がない)からこそ、空の色であり凛世の色である青が強調されておらず、赤い太線が走って画面が赤っぽくなってしまっているのです。

言った通り、光の三原色はどんな色でも作り出せる。特に三色揃った場合は白色になりますが、逆をいえばどれかの色だけで他の色が足りない、もしくは他の色が薄すぎれば美しい白色にはなりません。

   ここまでして光の三原色を強調しておいて、「もしかんざしをつけていれば青空と赤い南天と緑(常磐色)のかんざしという光の三原色が揃って美しかったのに...。」っていう凛世の心情を表現するだけで終わっちゃうようなシャニのシナリオライターではないはず。これにはもっと別の何かがある。


   これら全てを踏まえて私が導き出した答え、それが「赤いカルメンの口紅常磐色のかんざし、そして青色である凛世自身(の心)が成長してシャニPに想いを打ち明けられる日が来ること、これら三つが揃った時、見事に光の三原色が揃い、その凛世の美しさにシャニPが魅了されて見事にP杜が結ばれる

   つまり凛世の台詞である「赤,青,緑が揃っていれば美しかったのに」というのは、「その三色が揃っていればシャニPを魅了できたのに」という凛世の心情表現の隠喩だったんです。

   これがLPの後のカードであったのも、LPのs4にあった「凛世が...必ず魅了いたしますゆえ...!」という発言(凛世はユニット単独ライブはノーカウントと言っているのであれは含まれません。)を受けてのコミュだからです。


   なのでもしブライダル凛世が実装された際は、カルメンの口紅と常磐色のかんざしをしているのではないでしょうか。

⑤我に帰れ(True End)

初っぱなからコミュタイトルで殺しに来るスタイル。今まで南天と空の比喩なり、選択肢入る前の流れだったりで匂わせてきてついにここで「我に帰れ」です。

   今回のカードとわれにかへれの関係性で言うと、凛世がどこかへ出掛けて帰ってくるコミュを描いたカードになってるんですよねこの二枚。True Endが旅行から帰るところを描いたコミュってのも一致してたりします。(Pが一緒なのかそうでないかと、季節が真夏か真冬かって違いはありますが。)

   さらに注目したいのがこの二枚に加えて、カルメンの口紅の赤やらガシャタイトルに関わった十二月短編です。赤色のカルメンの口紅が出てきた十二月短編と、常磐色のかんざしが出てきた今回のさよならごつこ、赤と青が出てきて話の流れやTrueで意識されているわれにかへれ、これらに共通する点は「全てコミュが時系列で描かれている」という事です。

   十二月短編:クリスマスから年末にかけてを順番に
われにかへれ:凛世とシャニPの旅行の様子を行きのバスから帰るバスに乗るまで
さよならごつこ:凛世の帰省の様子を行く前から帰るまで

   他のカードのコミュではいずれも四つの話の集合、もしくは時系列が曖昧な所があるという形で、明確に時系列が描かれてはいません。一方、この三枚だけは四つのコミュとTrueEndに明確な時系列が存在していることから、それ繋がりでわれにかへれを意識したTrueコミュタイトル,十二月短編の台詞を意識したガシャタイトルになっている、とも考えられます。

   またローポジション階段式純情昇降機を踏まえると我=アイドルの凛世、我に帰る=アイドルの凛世に戻ると考えられもないです。

   さらにこれはFFさんが挙げていたツイートなのですが、最初の「離る」とTrueの「に帰る」で印象派凛世のガシャタイトル「きみは恋 われは秋嵐」を暗示しているのではないか、というツイートもありました。

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   それではコミュの内容へ移りましょう。冒頭から凛世と凛世母のやり取りがめっちゃ微笑ましい...。母も姉も凛世のことすごい心配ししてて、杜野家めっちゃ仲良くて暖かい家族なんだなって...。逆を言えばこれだけの優しい家族から反対されても「家族の反対押しきってでもシャニPに付いていって、アイドルになって最高のステージをみたい」って決意した凛世の気持ちがどれだけのものかよく分かるんですよ...そういう点でも今回のTrueヤバすぎると思います...。

   そしてここで兄さまが話の中で出てくるんですが、これは凛世の姉と結婚した夫なのか、はたまた凛世の直接の兄なのかまでは明言されませんでした。多分姉の夫のことなんじゃないかなと私は思います。

   時間は進んで新幹線内。シャニPから「迎えに行くよ」ってメッセージを受け取ったことで、嬉しそうに微笑む凛世。今までのコミュ読んできたら、ここの「またシャニPに会える」という凛世の嬉しさは、言葉にできないくらいの物だったのでしょう。

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   わざわざこの後印象派コミュの匂わせなのか「電波が切れた」って表現を入れてから灰色の高波って再び色を入れてくるんです。普通なら青いはずの波を灰色って言ってる理由は勿論あります。

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   この灰色、電波が切れてシャニPからのメッセージを受け取れない・お礼の返信を遅れない(=シャニPとの連絡手段が途絶えてしまった)凛世の寂しい・不安っていうマイナスの感情を表現するための色なんですよ。これは直後の凛世の台詞「プロデューサーさま...」って所からも推察できます。今回のコミュは最初から最後まで色を上手く使ってくるコミュだったなって...。

そしてここ、「少しずつ故郷が知らぬ顔になっていく」という表現の後で、電波が戻ってから「近くなってゆく...貴方さまに...」という対比表現を加えています。というか知らぬ顔って言葉の選び方ですよこれ皆さん覚えてます?ローポジション初っぱなのコミュタイトルなんですけど。



   場所は変わってシャニPサイド。良い天気の下で門松についてる南天を見て、②の時の凛世とのやり取りを思い出すシャニP。綺麗な空、南天が繋がった見事な伏線回収でした。

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   これを挟んで最後に凛世の話へ。いよいよ新幹線が東京駅に到着すると言う所で凛世の「始まります...」という言葉。これは何度も繰り返されて最後に続きが語られるのですがそれは最後に。

   列車の到着寸前にシャニPから「何号車だ?ホームにいるよ」というメッセージが送られてきて、凛世がすごい嬉しそうにこう言う所がまじでもうやばすぎる。

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   ホームでシャニPに声かけられて「お帰り」って言われた凛世の顔見ました?

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   藁でゅーさー様抱き締めて満面の笑みですよ...?見てるこっちにまで嬉しさ伝わってくるこの笑顔、素敵すぎる。①で凛世が心配してた「これでお別れになるかもしれない」何てことは無かったんですよね、本当に良かった。

   そしてもう1つ。凛世の「始まります」という言葉、結局一体何が始まるのかという事なんですが、これがまたもうP想いの凛世らしくて、「新しい年」なんですよ。それも「貴方さまのお帰りから」って...。ここ最初に言わないで、何度も繰り返して気にさせてからの一番最後で語らせるのまじで天才だと思います。シャニのコミュライター本当何者だよ。

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   ここの最後の青い空に赤い線が混ざる演出、ここは間違いなくわれにかへれで出てきた赤=凛世、青=シャニPで二人が再び出会って新しい年が始まったと言うことを暗示しているのでしょう。

(変)思い出アピール「(510)ひかりさす」

   「光さす」は「茜さす」という枕詞を、光の三原色に着目させるためにもじったものではないか、というのが私の意見です。以前どこかで見た斎藤茂吉の短歌説もありそう。

   枕詞の「茜さす」は、赤い色がさして美しく照り輝くことから「日」「昼」「光」「紫」「君」などにかかります。あの赤太い線が加法混色で出ている画面でも赤い光がありますし、かかる言葉の一つであるといえばわれにかへれが思い出されますし、といえば①の君離るというコミュタイトルにも出てきますよね。

  思い出LVMAXの[510]については、①冒頭のこの凛世のセリフを数字にしたってのが一番考えられそう。

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(跋)まとめ

シャニPと凛世の空間的な距離感の遠さを過去のpカードのコミュを踏まえたり対比することによって(その遠さこそまだあれど)次第に二人の距離が近づいていっていることが示されている。

②回想を交えながらを強調することによって、直接明言せずとも凛世の心情を読者へ分かりやすく理解させている(色を感情で表すと言うのがある意味水色感情)

③それらを過去のコミュとも繋げつつも、コミュ内に多くの伏線を張ることによって過去のコミュ及び前のコミュの内容が後の話へ自然に繋がるようになっている。

   簡潔に言うならば、ある種の古典文学作品のようなコミュと呼んでもいいでしょう。9万もしくは鉱脈枯渇してでも掘る価値がある素晴らしいコミュです。思い出アピールもLP完全に意識してますし、本当に素晴らしいカードです。

   一度Trueまで見通して終わりにするのではなく、是非一度選択肢を全て見るついでに何度か見返したり、過去のpカードのコミュを見てからこれを読んでみるとまた違った所に気づけるかもしれません

以上、ご静読していただき誠にありがとうございました!