ゲームプレイ感想:JUDGE EYES 死神の遺言(ネタバレ注意)

また素晴らしいゲームに出会ってしまった。

「キムタクが如く」、そして出演していたピエール瀧がまさかの逮捕(ちなみにゲーム冒頭で演じたキャラクター羽村も逮捕される)といういろんな意味で話題になったこのゲーム、続編が出るということでようやくやってみた。

今は羽村のモデリングを差し替えた新価格版が1800円で買える。正直フルプライスでも大満足の素晴らしいゲームなのでこれはぜひいろんな人にやってほしい。芸能人が多数出演していることもあり、出来のいいドラマや映画を見てるような満足感。龍が如くスタジオのシリーズというだけあり暴力、流血、殺しは当たり前なバイオレンスな世界観なので苦手な人は注意。キムタクが主人公というのもあってか歴代の如くシリーズよりメインキャラのビジュアルがわりと今風でスマートなのでシリーズ初心者でも龍が如くよりとっつきやすいんじゃないかな。

何がいいってとにかくシナリオがいい。
神室町で起きた「モグラ」と呼ばれる殺人鬼による連続殺人を取り巻く謎を解き明かしていくわけだが、まず最初ののめり込みポイントとしてはその連続殺人を追う中でキムタクこと八神が過去に無罪を勝ち取り、そして無罪判決を受けた被告がその後恋人を殺し有罪になった事件と繋がっていくところ。これからジャッジアイズやる人はここで読むのをやめて、まずは5章まで進めてほしい。そこまでいったらもうあとはズブズブです。

そして「アドデック9」という認知症新薬を取り巻く利権と陰謀。また「認知症」という着眼点がね、にくいなあと。敵方、黒幕が言うのが「何人犠牲になろうとこの薬が完成すれば何百万という認知症患者、そしてその家族が救われるんだ」という彼らの正義。うちも祖母が軽度の認知症で、施設に入れるまで結構大変だったから言いたいことはすごくわかる。アルツハイマーで家族が奪われたから、アドデック9方に肩入れするキャラもいるんだが気持ちはわかる。まあそのたびに「だからって絵美ちゃんを殺していい理由にはなんねーだろうが!」って八神さんばりにさけんでましたけどね。

モグラの謎、アドデック9の謎、そして八神が法曹界を離れることになった大久保の事件、全ての謎がピタッとハマる気持ちいいシナリオとキャラクターの魅力で9章以降は止まれなかったです。最終章終わった時は朝の3時でした。

・キャラクター
敵も味方もみんな魅力的。なんなら終盤、味方が敵に、敵が味方になっていく展開は激アツ。
好きなキャラを中心に語ります。

八神:キムタクこと主人公。友達も彼女もいっぱいいる人たらし。イケメンってやっぱすげー!歳上のヤバい人たち(主にヤクザ)にやたら可愛がられてる。序盤はキムタクにしか見えないんだけど終盤は八神さんにしか見えない不思議。

海藤さん:相棒!ド派手なシャツの気のいい頼れる兄貴。ちょいちょい見せる天然っぷりがお茶目。途中半裸で攫われるというヒロインムーブをかますゴリラ。一緒に戦うと敵に突っ込んでくせいで1人だけHPゲージやたら減ってるときある。そんなとこもお茶目。海藤さんメインのサイドケース(相棒、正義の味方海藤正治)はどっちも海藤さんの人情味あふれる面が見れてとても好き。

杉浦:推し。11章くらいから「こいつかわいいな!?」︎ってなって終盤ずっとかわいいかわいい言ってた。おっさんだらけの主人公組で貴重な若者枠。いくつなんだろ。絵美ちゃん絡みの話だけやけに感情的になるし梶平への復讐が目的ならもう協力する義理なくない?って思ってたので絵美ちゃんの弟という話が出た時はやっぱりなと。あんな飄々としてるのにずっと葛藤抱えてたのかと思うとかわいくて仕方ないよね。肌が白いせいかリップ塗ってる?ってくらい唇が赤い。ラブホで首吊られるシーンは正直興奮した。

東:強面のいい奴。海藤さんがかわいがるのわかる。人気投票1位もわかる。過去回想ではよく泣くし、「女みたいな声出すな興奮するぜ」とか言われるし「あれ、そっち枠?」ってちょっと思った。中盤は仲間扱いすんな!だったのに終盤は当たり前のように仲間ムーブかましててかわいい。

星野くん:「一流の二番手でいい」とか今時の若者っぽいところもありつつ、先輩が殺されて黙ってるような弁護士にはなりたくないとか、最終章とかところところで見せる若さと熱さが味のあるキャラクター。文武両道のハイスペック男子なのにさおりさん絡むと若干変態くさいポンコツになるとこがかわいい。空手で一緒に戦ってくれると思ってたんだけどな…さおりさんと幸せになってくれ!

さおりさん:操作パート(キャバ嬢変身パート)もうウッキウキでメイクしました。正直めちゃくちゃ楽しかった。星野くんに対して「次がんばろ」とか「そこは引いちゃダメでしょ」とかダメ出ししてくとこがまた素敵です。

源田先生:新谷が殺された後憔悴しきってるのは見てられなかった。そこからの俺も覚悟を決めたよ、ってシーンはしびれた。所内恋愛許してあげてください。

新谷:小憎たらしいのに憎めない、ちゃんとケンカできないまま死んでしまった。殺されてすぐ5章の回想で出てきて胸が締め付けられた。なんだかんだ八神にとって必要な存在だったんだと思うよ。

羽村のカシラ:序盤はあんなに憎たらしかったのに最終的に憎めないキャラになるとこがほんとズルイ。「親父、なんで…」って言うシーンでは胸が締め付けられた。最後の切り札がこの人になろうとは誰が想像したろうか。今の俳優さんバージョンももちろんいいんだけど、実況で見たピエール瀧の演技良かったのでピエール瀧バージョンも見たかったな。手に入んないんだろうなあ…。

松金の親っさん:死なないでほしかった…。羽村のカシラも海藤さんも八神も泣かないから私が代わりに泣いたよ。

綾部:くたびれた汚職刑事っぷりが性癖に刺さってただけに、終盤の熱い展開連続の時にほぼ出番がなかったのが残念。

黒岩:顔面が谷原章介な時点でただの刑事で終わるわけないと思ってた。もっと早くキムタクを殺せたはずなのに毎回弾が切れるまで狙わないでくれるのはご愛嬌。死に際の血塗れの顔が美しすぎて変な扉開きそうだった。

・バトル
如くシリーズのバトルって感じ。自分はわりと楽しめたけどストーリー早く進めたいときに京浜同盟がやたら絡んでくるのは正直イライラした。雑魚が軽率に銃撃つな!致命傷与えてくんな!結局雑魚戦もボス戦も武器使うのが1番強い。よく自転車を探していた。

・他の要素
サイドケースと呼ばれるサイドストーリーの数々はメインストーリーの重さと反比例するくだらない話、ふいな人情話まで盛りだくさん。彼女も4人作れる。真冬ちゃんが彼女にできないと知ってガッカリしたのは内緒。早乙女陽介絡みのサイドケース群はどれも好きだったな。あとは神室町で遊べるプレイスポット(ミニゲーム)のクオリティがいちいち高い。ポーカー、花札、ダーツ、バッティングなどなどこの辺はシリーズの積み重ねを感じる。途中ゲーセンでぷよぷよずっとやってた。街ウロウロして遊ぶだけで楽しいからやっぱすごいよなあ。

・総評
新価格版が出たこともあり価格に見合わないプレイ満足度。いろんな楽しみ方があると思う。とりあえず私はロストジャッジメントを買ってきます。

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