悪役が魅力的なゲームは面白い。去年と今年のぐだイベから
今年のぐだイベは幕末と聞いて、オベロンで爆死して以来FGOに戻ってきた。
結論。いやー面白かった。
まだ後夜祭残ってますが武市さんも参戦しての土佐勢の掘り下げ、武市瑞山・高杉晋作・田中新兵衛といったキャラの魅力がストーリーと噛み合って毎日の更新が楽しみでした。
実は自分は長いことFGOやってるけど、メインストーリーはめちゃくちゃ楽しみだけどイベストはそんなに…というタイプである。
なんかなんでもありのご都合展開すぎてなんか寒くね?というか…。もちろん、好きなイベストもあるけどね。
でも好きなのってぐだイベでいうと帝都とか、清少納言イベとか、もともと好きな偉人・好きな時代のイベなんだよね。
そんなわけでぐだイベは言った通り帝都以外ははいはいという感じで流してたんだけど、去年の邪馬台国イベは非常に楽しかった。
日本において新撰組がどう料理しても美味しい素材、一ちゃんのキャラが性癖ど真ん中ということを差し引いても去年は面白かったねー。でも今年はそれ超えてきた感じあるよ。
去年と今年のぐだイベは何が良かったのか?
共通点を考えた時に、去年は芹沢鴨、今年は高杉晋作の悪役キャラがストーリーに及ぼしてる影響があるのではと思い当たった。
去年の鴨さんは最後まで自分の信念と悪役を貫いている所が良かったし、今年の高杉は僕って悪の親玉キャラでしょ?って言いながら本当に悪役をきっちり務めていたし。他のサーヴァント、NPCのキャラの魅力も高いけれど、この2人がストーリー自体に与えた魅力ってのは他キャラと比べようがないんじゃないかな。
なぜゲームのストーリーにおいて悪役が大事なのか?
それは「勧善懲悪以上の何か」を残すことができるからだと思う。
今は映画のようにグラフィックのいいゲームも増えてきたけど、ゲームと映画の違いって「プレイヤーがボタンを押してストーリーを自分の手で進めること」だと思うんだよね。
(Detroit: Become Humanなんかをやるとよりそう感じる)
その中で悪役(敵キャラ)はプレイヤーにとって倒さないと先に進めない障害であって、倒されることがストーリーに組み込まれる存在なわけで。ただの悪い奴だと昔話的なめでたしめでたし!の勧善懲悪で終わっちゃうんですよ。
それはそれで面白いゲームももちろんあるんだけどね。往年のドラクエとかね。あれはもともと敵は魔王で、倒してエンディングだったわけじゃないですか。
(それでも11なんかはエンディング後のストーリー展開やら、敵キャラのホメロスに人気があって、やはり現代でウケるドラクエにアップデートされてるから売れたんだと思うが)
というわけで今まで私のやったゲームの中で悪役(敵キャラ)が魅力的だなと思うゲームをいくつか。盛大にラスボスやらのネタバレあるので注意。
・逆転裁判3(ゴドー検事)
1・2から続く美しい伏線回収とストーリーで3部作の最後を傑作たらしめたわけだが、今作のライバル検事・ゴドー検事の魅力なしでは成り立たなかっただろう。個人的には御剣検事より好きやで。コーヒー投げてくるヤバいやつかと思いきや…好感度をMAXまであげたところでしなければならない最後の指摘は多くのプレイヤーが「気付きたくなかった!」と頭を抱えたんじゃないか。私もそう。
・ペルソナ4(足立)
菜々子ちゃんという天使に見守られ、全体的にポップで明るいペルソナ(変死事件の謎を追ってるけど)
足立の頼りない若い部下ムーブからの豹変っぷりは刺さる人にはぶっ刺さるタイプのキャラだよなあと思う。
ペルソナは5の明智といい、ラスボスはいわゆる神とか人智を超えたものだけどその前の人としての敵キャラの魅力が高いと思う。足立も明智もファーストインプレッションはいいやつ塗りしてるのがまた抱えてる感情とのギャップでよきですよね。
勧善懲悪ってわかりやすくてスッキリするけど、なーんかご都合展開すぎて物足りない。だから心に残らない。特にこれだけ娯楽に溢れて物語が消費され尽くしている世界だと余計に。魅力的な悪役・敵キャラっていうのは一匙の後味の悪さというか、綺麗な水面に投げ込まれた小石みたいに心にさざ波を立てて去っていくから印象的なストーリーになるんだよね。
そんなことを考えた今年のぐだイベでした。