「ユーザーインタビューのやさしい教科書」 連動動画をより活用するために解説
この投稿は、UXリサーチ/デザインリサーチ Advent Calendar 2022の12/17用に書いたものです。
「ユーザーインタビューのやさしい教科書」の著者陣で、書籍の内容と連動した動画を作成、YouTubeで公開しているものがあります。
書籍の発売直後からおよそ1ヶ月に1回ペースで公開してきたもので、あれもこれもと盛り込んでいるうちに13回のシリーズ動画になってしまいました。
ユーザーインタビューについて学ぶ上でこれを順に全部見てくださいというのも大変なので、書籍本編のChapter別に整理してみました。ユーザーインタビューを実施する上で困っているところ、やり方に自信がないところなどでピックアップしながら参考にしていただけると幸いです。
Chapter 1:計画
書籍のChapter1では、インタビューによって何を明らかにするのかという「目標の立て方」や「インタビュー内での質問の流れを設計」について書いています。
Chapter1の内容に該当する動画は下記2本。「インタビュー内での質問の流れを設計」に関する内容を解説しています。
Vol.1は飛ばしていきなりVol.2からかよ!と思われるかも知れませんが、実務上は「ユーザーに対して何を確かめるのか(Vol.2、3)」と「それはどんなユーザーから聞けるのか(Vol.1)」を検討する作業を同じ時期に行うことはあると思います。
Chapter 2:準備
書籍のChapter2では、インタビュー参加者を集める「リクルーティングの手順と注意点」「事前アンケートのつくり方」、会場でインタビューを行うときの「セッティングや感染予防策」、オンラインインタビューを行うときの「機材の選定方法やセッティング」について書いています。
Chapter2の内容に該当する動画は下記2本です。
お気づきでしょうか…また動画の順番が飛んでいます。
この動画シリーズの収録にあたって各回のおおよそのテーマは事前に決まっていたのですが、コロナ禍でなかなかオフラインでの収録ができるタイミングが掴めずにいるうちにそんな公開順になりました。実は、Vol.6〜8は同じ日にまとめて収録しています。
Chapter 3:実施
書籍のChapter3では、インタビュー実施時にその内容をより効果的ものとするための場づくりや話の進め方、語りの引き出し方や深掘りなどのノウハウを紹介しています。
その他にも、オンラインインタビューの際に気をつけたいコミュニケーションの注意点、メタ認知や共感力を上げることの重要性とふり返りの意義についても解説しています。
Chapter3の内容に該当する動画は下記3本です。
オンラインインタビュー、対面インタビューの様子について興味がある方が多いのか、Vol.4、7はシリーズ中でも比較的再生回数が多い回でもあります。
Vol.8はプレインタビューの後や、各回のインタビュー直後に行うデブリーフィングについて。以降の回にフィードバックするための振り返りを行う様子を収録しています。
Chapter 3.5?:考察、分析前の下準備
書籍ではChapter3や4の中で紹介している内容ですが、考察や分析に入る前にまだ分析者としての解釈を入れずに事実の整理だけをする、後の作業のために情報を整えるフェーズがあると思っています。
インタビュアー=分析者であるとも限らないですし、インタビューを進める中で余計なバイアスをかけないようにするためにも「インタビューで事実としての情報を収集すること」と「それを解釈、考察、分析すること」は分けて考えたいところです。
このフェーズに該当する動画は下記の3本です。
Vol.5では同じインタビューの内容に対して4種類の記録方法やその中での様々なTipsを紹介しています。
Vol.9ではツールを用いた発話書き起こしについて。まさにインタビュー内容を生データとして扱えるようにするためのノウハウです。
Vol.10は分析序盤の作業「切片化」について紹介。口語の文章になっている発話データを、分類、分析するために整理する、文脈を補ったりつなぎ直すなどの様子を収録しています。
Chapter 4:考察
書籍のChapter4では、インタビューで集めたデータを分析し、考察するときの考え方、手順、まとめ方を解説しています。
Chapter4の内容に該当する動画は下記3本です。
考察、分析のために分析者の解釈が入り始めるのはここからだと思っていて、ここまでの流れで整理してきた情報を分類、分析、考察していく様子をVol.11〜13の3本立てで収録しています。
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