見出し画像

【イト紡ぎ人インタビュー vol.1 yuko】 一人一人が自分自身をEmbrace & Empowerできる世の中であってほしい

「イト と いのり」をはじめた、yukoです。
このマガジンでは糸紡ぎをしながら、色々な人の想いを聴き、紹介していきます。

糸紡ぎをしてみたい人、面白そうな人、気になり話してみたい人、
などと一緒に、糸紡ぎをして、その後にその人の話を聴きます。
なんとなく、聴き手は糸を紡ぎ・手を動かしているので、話し手も独り言のように自分のペースで話してもらいやすいかもしれません。

さてと、これからどういう話を聴きたいかな?と思いながら、
まずは自分で質問を考え、答えてみました。笑。
実際他の人と話すときはいきなりこの質問を聞くというよりも、自然な会話から始めるので、今後インタビューを受ける人は身構えないでください!

違う生き方や考え方に触れるのが好きで、つい応援したくなるんだな

ーー自己紹介から、どんな人ですかね

3児の母で、産前産後の女性との時間を大事にしてます。
最初のお産が自分の想像を超えて大変だったため、それ以降「幸せなお産って本当にあるの?」の探求から多くの本を読み、助産師に会い、お産ドゥーラの講習会を受けたり、3人目でようやく助産院で幸せなお産を体験。妊婦・産後ママが自分自身を満たせるといいなという想いがあります。

人や組織に触れるのが大好きで、つい応援したくなります。
自分とは違う生き方、考え方、興味・関心、日常を過ごしている人達に触れるのがとても楽しく、人生を豊かにしてくれる。それもあり、仕事としては組織のリーダーや社会変革を起こそうとしている組織の想いを聴き、一緒に取り組んでいくのが好きだし、それにより社会を良くしていきたいな、と。

アメリカ育ちで、今まで50カ国以上訪問してます。
5-17歳までNY。ずっと女子サッカーをしていて、中学時代は全米腹筋チャンピオン(恥っ)!独立後の東ティモールでは憲法・教育法作りに携わり、大学院はイギリス。内閣府主催の世界青年の船事業で多くの国に行かせてもらいました。

と、つい形式的に書いてしまったけど・・・自分では自覚してないけど、海外育ちだからかあまり日本人的でない、感情移入しやすい、涙もろい、変わってる・・・など近い人には色々と言われます。

自分自身の声を聴く時間、ゆとり、スペースを大事にしてほしい

ーー自分自身・世界に対して、どのような「意図や祈り」がありますか?

一人一人が自分自身をEmbrace & Empower(受け止め、一歩次に進む)
できる時間・スペースを大事にできる世の中であってほしい。
一人一人が自分自身の声を聴く時間、ゆとり、スペースを日々大事にできたら、よりその人らしい豊かな人生を創れると感じています。

私は、こども時代、夏は毎年1ヶ月間山の中のサマーキャンプで過ごしていました。普段はNYにある現地校に通っていたので、日本人として意識をはっていたのか、キャンプでは似たようなアメリカに住む日本人と朝から晩まで大自然の中で体を動かしながら過ごすのが本当に楽しかった。そこで、人って学校や家だけでは見せない顔や色々な良さってあるんだな、と感じ、第3の居場所があるのは大事なんだな、と思っていたのを覚えています。

大学時代は法学部で、刑法のゼミで児童虐待に関心を持ちつつ、児童養護施設でボランティアをしていました。東京のど真ん中にあるその施設には、ダンボールの中に置いて行かれた子や、身体中傷跡がある子もいて、こんな近くに住みながらも、普段の大学生活との違いに複雑さ、悲しみ、怒りを感じていました。そんな中で就職は興味関心がある教育分野に直接いくのでなく、まずは社会の仕組みを知る必要があると思い、金融でインターンをし、コンサル会社に入りました。

キャンプや児童養護施設での時間を通じて、
「一人一人、自分が生まれてきてよかった。自分は歓迎されている」
と自分の命を承認でき、
「社会って面白そう、自分も社会の中で何かできそう」
と社会に興味を持ち、更に自分自身が関わりたいと思える社会ってどうやったら創れるのだろう?という問いを大学時代から持っていました。

20代は関心があるこどもの人権や教育にいつか携わりたいと思いユニセフを意識し、英国の大学院で社会政策を学んだり、様々な場で若者の学びの場に入らせてもらい、まずは日本で幅広い人の成長に触れたいと思い、27歳の時にベネッセに入社しました。

そんな中、ママ自身が満たされる大切さ

32歳の時に一人目の子を産んだのですが、出産が本当に大変で、産後しばらく心身弱りきっていて、出産を思い出したり、他の妊婦を見ると涙が流れました。その時は気づかなかったけど、あれが産後鬱だったのだろうな、と今は思います。

当時は「二度とこどもは産むまい」と誓っていたけど、しばらくしてから37,39歳の時に二人産みました。一人目の出産があまりにも大変だったので、「幸せなお産ってあるの?あるのであれば知りたいし、次に続く女性たちにも伝える必要がある!」という想いが自分から離れず、ずっと「お産」というテーマの近くにいました。

自分自身がこどもを産んで初めて「こどもにとって何よりも命の始まり、身近な人・多くの場合はお母さんとの繋がりが大事なのでは?お母さん自身が満たされ、幸せである事が大事なのでは?」と思うようになりました。

特に都会では高齢出産が増え、それに伴い出産へのリスクが増えたり、孤立、キャリアへの不安、産後鬱などが多いです。お産や子育ては思い通りにいかない事も多いので、妊娠中から一人一人がゆっくりと自分自身の声を聴き、自分を満たす時間を取る事が大事だと感じています。自分を受け止められると、こども含めて、他の人に対しても寛大になれるので。

こはる誕生

まずは、自分を満たす事から。なかなか、これが難しいけど

ーー自分の「意図や祈り」に対して日々どのような種を植えていますか?

実際は、日々バタバタしているけど・・・
まずは私自身が自分と向き合う時間を作ったり、自分を満たす事を大事にしたいと意識しています。以前は自分のために時間やお金を使う事への抵抗があったけど、なるべく時間を空けたり、自分を喜ばせる時間をとるようにしてます。

私にとっての「糸紡ぎ」とは

2020年の1月にインドのアーメダバード(ガンディーの修行した地)に行った際に、毎朝6時から1時間糸紡ぎをZankhna didiという女性に教えてもらいました。ほとんど言語は通じ合わない中、糸を人生と例え、「急がないように、一歩一歩、ちゃんと意図を持って、集中して」と日々教えてくれました。そして、ガンディーアシュラム(道場)を訪れると、ガンディーが何十年も糸紡ぎを重要視し、毎日1位時間以上他の人達と祈りのように糸紡ぎを行い、その行為と思想をインド全国に普及しようとしていた事を知りました。

私は、3人のこどものお産を通じて、「自分自身と向き合い、満たし、主体的に判断しできる事をする」大切さを痛感しました。「糸紡ぎは」開眼瞑想とも言われていますが、いつでもどこでも持ち歩けて、わずか1分からでもできます。シンプルでありながら、その日の状態が糸紡ぎに現れ、自分の呼吸や体の状態にも気づきやすいです。また、糸紡ぎを通じて、綿・種、衣類、環境について考えたり、世界中の糸紡ぎやその文化背景(例えばタイの農村では、農業の傍手で紡いだ糸で作ったモノは嫁道具として娘に渡されたなど)を知っていくのが楽しいです。

糸紡ぎセット

現代仕事では「早く、効率よく、影響力」などが重要視されますが、妊婦がこどもを産むためのトツキトオカや農家が食物を育てるのにかかる時間などは急ぐ事ができず、じっくりゆっくり大事に育てるモノも沢山あると感じています。

糸紡ぎをしながら、呼吸を整え、立ち止まり、祈り的な時間として大事にしています。

まず、糸紡ぎをトツキトオカしたら、何が産まれるのだろう?どういう世界と出逢えるのだろう?と実験的に自分の誕生日からトツキトオカ糸と触れる事を始めてみました。

お産に向けてのトツキトオカはわかりやすいですが、誰しもが、時間をかけて育て、産み出したい思いがあるのでは?それを大事にできるといな・・・と思ってます。

りん 祈り

あとは、仕事や社会参加においても、「この人のしようとしてることいいな」「この活動大事」などに関しては、その時々自分ができることはしようとしています。つい、時間がないかも、ちゃんとできるかな?と身構えてしまいますが、「かろやかに、やってみる」ができるようでありたいです。実は自分を制限している最大のモノが家事育児以上に自分の思い込みなのはわかっているので・・・いいかげん、好い加減でありたいですね。

◆ yuko プロフィール◆ 
フリーランスとして組織やリーダーの伴走。
my birth design というコンセプトで産前産後の女性が自分らしくいられる応援団  https://mybirthdesign.mystrikingly.com/
NY 育ち。3児の母。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?