大学教員に回ってくる多様な講演・寄稿の例

大学教員は研究を本業の一つにしています。よって、講演や執筆の機会といえば自分の研究成果に関する内容の講演や執筆の機会が一番多いであろうかと思います。一方で、たまたま僕は、自分の研究成果にとどまらない内容を講演・寄稿する機会もかなりありました。どのような内容の講演や寄稿をいままで依頼されたかを列挙してみます。

  1. 進路支援系
    理系女子進学支援:女子大学の教員ということで、理系女子の進学事情を紹介して理系進学希望者を応援する講演や寄稿の機会がありました。(人工知能学会誌KIKKAKE for Parents
    修士進学支援:主に情報科学系の学生を対象にして、大学院修士課程に進学することでどんな恩恵があるかを説明する講演の依頼がありました。(私立大学学内セミナーの資料
    博士進学支援:博士進学後の多様なキャリアや、博士進学者の国際的状況について、主に情報科学系の事例を紹介する講演の依頼がありました。また情報処理学会誌の特集記事でも博士進学に関する寄稿の依頼がありました。(文部科学省共催シンポジウム資料情報処理学会誌

  2. 教育系・研究指導系
    オンライン授業手法:コロナ禍初期に広まったオンライン授業について、どのようなを工夫をしているか紹介する講演の依頼がありました。(WI2招待パネル資料・専門学校研修セミナー)
    生成AI教育利用:生成AIを積極的に授業等に利用する際のノウハウを共有するための学内セミナーにて講演の依頼がありました。(学内セミナーの資料
    卒論の進め方:卒論を仕上げるためにどのように研究のペースを上げるか、といった点について議論するセミナーでの講演の依頼がありました。(情報処理学会セミナー
    サーベイ方法:研究を進める上で重要なステップとなる文献調査のノウハウを議論するセミナーでの講演の依頼がありました。(情報処理学会セミナー資料

  3. 学会運営系
    論文誌運用論:フルオープンアクセスな国内論文誌の運用についての講演の依頼がありました。(研究・イノベーション学会企画セッション
    国際会議運営論:IEEE主催の国際会議の実行委員長の経験から、その任務やスケジュールを紹介する講演の依頼がありました。(国際会議運営講演の資料

  4. 産学連携系
    産学連携:企業と大学の関係を模索するパネル討論登壇の依頼をいただき、その後、同様な内容の記事執筆の依頼を頂きました。(WI2パネル討論人工知能学会誌
    インターンシップ支援:企業インターンシップのあり方について教員・学生・企業人の3者によるパネル討論登壇の依頼を頂きました。(情報処理学会全国大会

  5. 学術分野系
    データサイエンス教育:学内にてAI・データサイエンスセンターのセンター長を務めており、データサイエンス教育に関する講演を各方面で実施しています。(附属高校での講演・滋賀県大学教員研修セミナー・その他多数)
    ジェンダード・イノベーション:学内にてジェンダード・イノベーション研究所の研究員を務めており、性差に起因する社会問題の解決に従事しています。この問題に関係する講演や寄稿をいくつか依頼されました。(日本工学アカデミーシンポジウム人工知能学会倫理委員会シンポジウム全国家庭科教育協会機関誌
    デジタル・ヒューマニティ:2024年に設置された共創工学部文化情報工学科の教員を兼担しており、その関係で人間文化研究機構のデジタル人文学協議会の学内代表教員を務めています。あわせてデジタル・ヒューマニティ関係の講演をいくつか担当しています。(富山大学芸術文化学部での講演東京工科大学メディアフロンティアシンポジウムでの講演

企業から大学に転職して20年弱になりますが、ここまで大学教員が研究以外の内容を幅広く講演・寄稿する機会があるとは思っていませんでした。大学教員という職業は非常に多くのヒトや場所につながっていて、多くのヒトに影響を与える可能性のある立場にあることを実感します。
一方で、あくまでも大学教員は研究者であると僕は考えています。これらの講演や寄稿の機会を通して、「研究者ならではの教育」「研究者ならではの人生相談」「研究者ならではの産学連携」「研究者ならではの問題解決」につながる情報発信ができればと考える次第です。


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