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焦げ茶に模倣
今年の夏頃からTikTokをよく見るようになった
こうして紅葉を拾う時期が来てもいまだにハマっている
使い方がわかんないまま見てた頃からこの人すごい楽しい人だなと思って見てた投稿者がいて、
でもどうやら人気の投稿者の芸風を真似てるらしく、よくコメント欄にパクリのくせにとか書かれて、本当かなと思って見にいった
本当だった 喋り方と動画の撮り方が似てた
韓国のアイドルに似てるとも言われてた、たしかに笑った顔が似てた
それでも誰かの模倣のようには思えなくて、彼自身のオリジナルだと私は紛れもなく感じている
私は彼に励まされてまた偽物のような本物の文章を綴る
私は面白い友達の面白い発言を真似して他のところで披露していた
面白くなってセンスがある人のように一目置かれてみたかった
いつのまにか身に染み付いてよく喋る人間になった
のちに、面白いと言ってくれる人が1人いたからそれは達成される
誰かの真似をして、できるふりをして、こっそり背中を猛追している
こうありたいができたになってがんばったなあという気持ちすら薄れて消えて私のものになるまで着古す
私は新しいものをよく買うが、大学生の頃買った革のリュックはいまも背負っている
柔らかくなってところどころ薄れた焦げ茶色のような愛しさを身に纏って、愛される準備を今日も整えているのだ
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