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2020年8月の記事一覧

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幽霊とサウナに入った話 / escape

旅の記憶

 noteにこれまで僕がしてきた、旅の話をいろいろ書いていこうと思う。noteへの書き下ろしもあるが、いくつかは、すでに他の媒体で発表した原稿でもある。少しでも僕の旅の話に興味を持ってもらえたらうれしい。  最初の記事は、昨年4月に秋田魁新報土曜コラム『遠い風 近い風」に書いたものだ。  海外を旅したときの情景をふと思い出すことがある。日差しが作る影、吹く風、空の色、花の匂い、ときには聞こえてくる音楽……トラベルライター&エディターになって35年以上経ち、さまざまな場所へ

一番大切な才能は?【ショートショート(約1300字)】

 かなり昔の話なんだけど、俺、小説の神様に会ったことがあるんだ。  小説に興味があったわけじゃないし、物語なんて一度も書いたことがない俺の眼の前にそいつは急に現れて、  こんなことを言ったんだ。 「お前が小説家になるための才能を三つ与えよう」って。そいつは、小説のしの字も知らないような俺に、選択肢を並べて、「さぁ、選べ」と続けたんだ。そこには小説家を志望するような者なら喉から手が出る欲しいだろう、才能の欠片たちが七、八個は並んでいたかな。  小説に興味がなかったら必要

頭の中の引き出しを開けただけです

日付が変わってしまったけれど、今日の18時から行われていた塩谷さんの配信がめちゃくちゃ良かったので文章に残そうと思い、せっかくだから読むばかりだったnoteを使ってみようかなと書き始めました。 ラジオのような感じで、始めから終わりまでじっと聴いていました。 視聴後ずっともわもわと頭に浮かんでいることがあったのと、最近文章を書くということができていなくて書きたいな書かないとと思っていたこともあり、手繰り寄せているところです。 まず塩谷さんの言葉選びが素敵すぎて、そしてその言

「尊厳とアイス」について考えた夜

雨上がりの夜空は少し重くて、ちょっぴり近く感じる。私は大股で、交差点を渡った先にあるコンビニに向かった。 お目当てはアイスクリーム。最近、はまっていたレモン味のアイスを買いに、わざわざやってきたのだ。 それなのにレモン味のアイスは薄情者だから、他の人のもとに旅立ってしまった模様。ため息がてら手を伸ばした先にあったのが四角い「カップアイス」のバニラ味だった。 その角張ったパッケージに、ふとある人の顔がよぎる。そういえば、このアイスクリームをビニール袋いっぱいに詰めて、我が家に

旅するように香りを纏おう

気分を変えたいとき、集中力がもたないとき、香りの力を借りることが多い。 出先まではなかなか持ち歩くことはできなくても、家にいれば、いつでも好きなときに好きな香りをプシュッとすることができるし、香害の心配もない。 このところのお気に入りはコレ。 CHANELのPARIS-DEAUVILLE (暑苦しい写真でスミマセン) 柑橘系でとにかく爽やかな香り。夏にぴったり!というか、夏以外の季節だとちょっと物足りなく思えるほどの軽さ。 2年前に発売されたとき、CHANELらしか