はじめはいくつリストすればよい?(ジャムの法則)
こんにちは
行動経済学から見るNFTクリエイターに入門のコーナーです。
前回は作品のコンセプトを考え、ブラッシュアップしていくこと、完成してもすぐにリストはせずにまずはSNSのフォロワーを増やしたり、先に結果を出している人と繋がったりしてまずは「自分という存在を知ってもらう」ことが大切だ、という記事を書きました。
今回は、そこをクリアしたあとの話で、いよいよマーケットにリストしていくときに考えいくことを考えていきましょう。
まず、現在、何点作品をリストすることができますか?
=在庫がいくつあるか、ということです。
数千点もあるジェネラティブコレクションではないですし、ゼロからはじめるクリエイター向けの売り方なので、きっと1点~5点くらいなのではないでしょうか。
ここで知っておきたい行動経済学の法則は
「ジャムの法則(Jam study)」(=決定回避の法則)です。
ジャム屋さんの実験です。別にジャムじゃなくてもいいです。ただはじめにやったのがジャムだったというだけですw
2つのジャム屋さんがありました。
A店は3種類のジャムを試食販売
試食をした人の割合:40%
試食後に購入した割合:30%
全数の購買率:12%
B店は24種類のジャムを試食販売
試食をした人の割合:60%
試食後に購入した割合:3%
全数の購買率:1.8%
数が多いと、見た目も綺麗で映えるしわくわくします。だからあれもこれも食べたい、と試食の数は増えますが、実際に買うとなるとB店は10倍も少なかったのです。
つまり多くの客は商品を選びきれず疲れてしまって試食だけして帰ってしまうようです。
レストランや居酒屋でもメニューが多いと一見豪華に見えますがなかなか決められないし大体同じものや定番のものになってしまうことってありますよね。
•多すぎる選択肢は、選びきれないという一面がある。
•選択肢の中にもっと良いものがあるかもしれないと思い、決定できなくなってしまう
•間違った選択をしてしまったら損に感じてしまう。
•損したくないから選びたくない。
などの心理がはたらきます。つまり選択肢は多い方が良いとは限らない、ということです。
商品が1つの場合も比べるものがないため、本当にこれは良いものなのだろうか、という心理がはたらき、良くないです。もともとの信用やブランドがない場合は特に。
もう1つ、行動経済学の法則で
松竹梅の法則があります。
これは鰻屋さんやかつ丼屋さんを例にすると
松(3000円)、竹(2000円)、梅(1000円)のコースがあると竹が選ばれやすいというものです。
松は高すぎるけど、梅はちょっとせこいと思われるかな、とか端っこのものは選ばれにくい、とかありますが、売りたいものを真ん中に置くことで売れやすくなるということです。
NFTコレクションは基本、価格は同じに設定することが多いですが、1つ売りたければ3つ出すのが良さそうです。
また、1つ売れると残り2つ。
ちょっと希少性が増した気がきませんか?
今を逃すと売り切れてしまうかもしれない、もしかしたらこれは人気になるコレクションかもしれないと「買い」を呼びます。
そうするとバンドワゴン効果(行列ができているとつい気になって並んでしまうこと)や飢餓感マーケティング(供給が需要より極端に少なく、品切れに近い状態にしておくことで、その商品が気になってしかたなくなること)も作用して、売れていきます。
ということで、はじめにリストするなら3点。そして、次の作品をリストするのはその3点が売れてから。
完売状態を作ることが大切です。
そして完売したこと、次のリリースに向けてのツイートをバンバンします。素人の1点でもジェネラティブでも完売は完売です。嘘でも誇張でもありません。事実を堂々とツイートしましょう。
カリーゼントもこの方法で売っています。
そして1つひとつ手描きで、さらに本業は別にある場合、リリースまではこれくらいのスピード感でないとクオリティも下がるし、ホルダーさんにも申し訳ないです。
お金を出して買っていただくものですからそこは心を込めて自分が納得のいくものを作りましょう。
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