起業週報(10/22~)

もう2ヶ月もたった。この一週間は随分と進んだり、話が変わったことが多い一週間だった。

■企業からお金をもらうということ
特にエンタープライズには予算という概念がある。それを踏まえるとシンプルには、
1. 新たに予算をあげてもらう
2.すでに計上している予算からもらう
3.消化予算をもらう
のどれかになってくる。企業の規模や予算計上のタイミングを見計らって、コミュニケーションをとることが売上を作るポイントになる。

■お世話になった人に挨拶
自分達がずっとお世話になっていた、また、自分達創業メンバーが出会うきっかけを作ってくれた人にようやく挨拶することができた。大物と会うときはいつだって緊張するし、うまく話せないですね。
いつか対等に認めてもらえるようになりたいと常に思っている人です、頑張っていこう。

■ユビキタス言語の策定
非常にエポックメイキングだったのはこれ。単純には開発・ビジネス、プロダクトに関わる全員で言葉の定義や概念を統一していくという作業なのだけど、これが非常に難解で時間がかかる。しかし、この作業を通すことで、何ができていないといけないのか、なぜこの概念とこの概念がそういうつながりになるのかを全員が明確に共通認識として持てるようになるので意義がありすぎる作業。今もなお継続中。

■会社で定期的な決起会
毎月末の夜会社なり近くの場所で、周りの知人たちを集めながら飲み会をやるようにしている(ちなみに、毎週火曜日は定期ランチをしている)。第一回の前回はかなりたくさんの人に来てもらったが、今回は我々+5-6人くらいで、濃く楽しく盛り上がった。結果、我々の声がでかすぎてマンションの隣の部屋から怒られてしまったが…スイマセン。
しかし会社やプロダクトについて多少なりとも情緒も含みながら語り続けることは非常に大事だなと思った日でした。

■採用に向けて話が本格化
思いもよらぬところから、採用の話が進みそうになる。このフェーズの組織においては、遊びに来てくれるだけで、興味を持ってもらえるだけですごく嬉しく、ありがたいので、検討してもらえるだけでも有難いのである。非常にグッと来た。

■組織やプロダクトを加速化させるということ
土曜日は土曜日で、どこぞでデザイナーとして活躍されてる人を呼び出し、デザイナー採用やコーポレートページについて議論・相談。Wantedlyの原稿やらコーポレートページの構成やら、色々なことへのインプットをもらえたし、土台も作ってくれて、本当に手が早くて素晴らしいなーと思った。本当に数時間コミットするだけで組織やプロダクトのスピード感を変えれる人はいくら出してもお釣りがくるなと心底実感。

■小さなチーム、大きな仕事について

尊敬している経営者は誰か?と言われると、まず、元マイクロソフトのスティーブ・バルマーとベースキャンプのジェイソン・フリードを挙げる。この本はそのジェイソン・フリードのビジネスについての本質論が詰まった本である。彼は3冊ほど本を出しているが、この1冊目が一番シンプルで濃縮されているように思う(3冊目は最近英語で出たところなので精読できていないが)。

何回読んだかわからないが読むたびに、この本質的な正論に対して、うっとなり、またそうだよねと納得し、そしてできてないこととできていることを振り返り、自分達のプロダクトに立ち返る。

ちょうど走り始めのこのタイミングでまた読み直し、非常に面白かった。特に以前は会社を経営するということ、組織をまわすということに着眼して読んでいたが、今は事業を作る・プロダクトを作るというところに着眼して読んだので重要だと思うポイントも少し変わってきたように思うし、一節一節から感じるリアリティもずいぶん変化(進化)があるように感じた。

聖書のように輪読すべきものである。そういうわけで今回はこのあたりを引用して終わります。

必要なものは思ったより少ない
本当に10人必要なのだろうか?今は、2、3人でできるのではないだろうか?
本当に50万ドル必要なのか、5万ドルで今は十分ではないだろうか?
本当に6ヶ月必要だろうか?2ヶ月で作れないだろうか?
(中略)
いずれ実際に大金のかかる道をいく必要があるとしても、それは今ではない。
質素でも何の問題もない。最初の製品をリリースしたとき、僕たちは安上がりやった。自分達のオフィスはなく、他の会社と共有していた。サーバーも一つしかなかった。広告は打たず、オンラインで僕たちの経験を共有することでプロモーションした。顧客のメールに答える人を雇わずに、僕たちが自分で返事した。全てがうまくいった。
偉大な企業はいつもガレージからスタートしている。あなたの会社にもできる。
スタートアップではなく、企業を始めよう
スタートアップとは不思議な場所だ。そこでは経費は他人の問題だ。そこでは収入という煩わしいことは問題ではない。そこでは、自分で稼ぐ方法を見つけるまで他人の金を使わせてもらえる。そこでは、ビジネスの論理は関係ない。
この不思議な場所の問題は、それがおとぎ話の世界だということだ。すべてのビジネスは、新しかろうが古かろうが、マーケットの力と経済のルールに支配される。収入があり、支出がある。利益を出せなければ、去るだけだ。
(中略)
ビジネスに対して、「利益を上げる方法は将来見つける」なんて態度を取る人は話にならない。利益に至る方針のないものはビジネスとは言わない。それは趣味だ。
だからスタートアップというアイディアに頼ってはいけない。その代わり、本物のビジネスを始めよう。ビジネスは、請求書や給与のような現実のことがらを相手にしなければならない。現実のビジネスは、1日目から利益を気にかける。「問題ないよ。我々はスタートアップなんだ」などと言って深刻な問題を無視しない。実際の企業として振る舞えば、より成功に近づくだろう。

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