新型コロナから世界を見る

新型コロナを社会学的に見ることを試みています。

(ア) うがい、手洗い、マスク

ウイルスは目に見えないものですから一度外出をすれば、そのウイルスを付けて帰宅する可能性があると想定することが必要です。ですからしっかりとしたうがいと手洗いが必要です。外出の時のマスクは当初欧米ではしていない人がほとんどでした。アジア人は花粉症対策や空気が汚い時の対策としてマスクは使い慣れていましたから当然皆マスクを着けていました。驚くことに専門家は当初マスクは役に立たないとの見解を言う人が多かったのです。普通に考えればマスクは必要だと直感しないことに驚きました。そんな専門家は多分自分で考えていないのだと思います。自分で考えなくても人が書いた教科書を理解できる人たちも専門家になれていることを知りました。

 やっかいな性質

① 大半が無症状、軽症者です。
この感染者の2割くらいは重症化し死亡者で出ますが大半の人たちは無症状や軽症で終わります。無症状や軽症の人たちもウイルスを出していますから無自覚の間に他人にうつしてしまうことになるのです。また症状が出る人は罹患して数日後になります。どう立ち向かえばいいのでしょう。徹底的に検査を行った国が韓国とドイツです。韓国はマーズ感染症の体験から最初からこの感染症を甘く見ていませんでした。徹底して検査したのです。日本は外見では検査の必要性を認めながらも今の医療体制力で検査に注力すればオーバーキャパとなり医療崩壊を早めると考えました。検査に注力せず医療資源を死亡者を減らすことに集中させることにしたのです。そのためクラスターの発生を一つ一つ突き止め、そこだけに検査を集中して実施しました。

② 検査
検査が必要なことに異議を唱える専門家はいません。日本はそれを理解したうえで医療資源を重傷者に集中し医療崩壊させないために保健所に検査指示の独占的な権限を与えました。保健所は医療の受け入れ体制をにらみながら検査の指示を行ったのです。検査の必要性を判断して指示したわけではありませんでした。検査をするかしないかの操作で医療崩壊させないための関所として保健所が使われました。しかし事態が進んでくるとどうしても検査しなければ感染が進んでしまう事態に向かいつつあるように見えます。罹患しているかどうか分からないために普通の病人もコロナが疑われ救急患者の受け入れを拒否する病院が続出したのです。日本でもこの程度なのですからこれから感染が始まりつつある途上国での検査をどうすればよいのか見えてきません。

成果が2週間以降に現れる
ワクチンができる前の感染症との闘いでは人々の行動変容で抑え込む方法をとらざるを得ないのですがその成果は2週間以降に現れます。その間は成果を見らずにモティベーションを持続しなければなりません。特に自由主義国を自称する国の人々には苦手な忍耐となります。


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