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トップバリュとAGF Blendyのパッケージ比較からみるデザインと対象者の違い

卒研の進捗が少しありましたito.ur.rightです。

作業中に飲む粉末タイプのカフェオレを探していたらTOPVALU商品(以下、TV)がありました。
「箱パッケージも出していたのか」と思い、なんとなくAGFの商品と一緒に購入しました。

左が「TVカフェオレ 127円」、右が「AGFカフェラテ 257円」
内容量はTVが二本多く、一本あたりの値段で言えば倍以上の差があります。ぱっと見の印象からも「AGFの方が高いんだろうなぁ」と感じ取れます。特にAGFは正面を擬似エンボス加工しており触っても違いがわかります。

パッケージを比較してみる

正面

TVは商品名、アレルギー、成分表、内容量、ビジュアル
AGFは商品名、内容量、ビジュアルを二つ

TVは文言が中央寄せですが、AGFは左寄せています。
TVはフォーマットを感じます。中央寄せならどんな商品でも影響を受けないような気はします。そう言えば、他のTV商品も正面に成分表などを書いていた気がします。サラダとか。

向かって右側面

TVは召し上がり方、バーコード
AGFは製品の楽しみ方、製品情報

TVは袋パッケージでいう背面右側の一部の内容と思われます。なぜ向かって左側に記載しないのかはわかりません。品出しなどに関係するのでしょうか。
召し上がり方は同ジャンルの他の製品にも使えそうです。

AGFでは上部を外すための切れ込みが入っています。
また、製品専用のチャートが記載されています。

背面

TVは製品情報、アレルギー、成分表示、賞味期限
AGFはパッケージの使い方、キャッチコピー、飲み方、ビジュアル

TV商品特有の白背景です。
塗りつぶしなので背景画像がどんなものでも影響を受けません。

AGFには上部を取り外すための開始位置と切れ込みがあります。
取り外される部分には、取り外した後は必要のない情報が記載されています。

向かって左側面

TVはキャッチコピー、ビジュアル
AGFは成分表、アレルギー、包装について、バーコード

TVはここ必要ないように感じます。
というか、袋パッケージには存在しない面なのでフォーマットとしても余分なのかもしれません。豆腐のパッケージもこんな感じだった気がします。

AGFには右側面と同じく切れ込みがあります。
よくよく考えると、上面を取り外すと成分表示が切れてしまいます。いや確かにそこまで重要な情報ではないですが。
重要と思われるアレルギーについての文言は切れないようになっています。

 TVに切れ込みがない点は、コストだけで無くフォーマットによる制限が関係してるのではないかと感じます。

上面

TVは商品名、ビジュアル、開け口、内容量
AGFは商品名、ビジュアル、開け口、キャッチコピー

TVは開け口を取り払っても製品名がわかります。
これはTV商品が一定のフォーマットで作られているためと思われます。つまりは、形状的違いをつけられないので別ジャンルのTV商品同士でも見分けがつくように製品名が残るデザインになっているのではないでしょうか。

AGFは切り取り部と文言が被っています。取り外せてしまう面ですが、収納時に他と見分けがつきづらいかもしれません。
ただ、ブランド名は残るようになっているので、別ジャンルの製品と間違えることはないでしょう。

底面

TVはなし
AGFは製品名、賞味期限

TVが何も書かれていないのは、袋パッケージなどの底面がない商品があるからと思われます。左側面と似たような理由です。

写真について

写真の使用はTVが3回、AGFは4回です。

ただし、TVは3つとも同じ写真を使っています。かつどれも全体を写す使い方です。TVパッケージのフォーマットとして、写真は一枚と統一されているのかもしれません。(二枚三枚となると製品ごとにレイアウトの対応しなければなりません)(二枚三枚の画像を準備できない製品もあると思われます)
それよりも気になるのは、スティックを後入れしているところです。「写真は一枚」という制限を解決するために完成イメージとスティックを一枚の写真で済ませたかったのでしょうか。

対して、AGFはスティックを1回、ドリップのイメージを1回、完成イメージを2回使っています。

完成イメージは正面は全体を使っていたのに対して、上面は1/4ほどにトリミングして使っています。

「カフェラテ専門店の職人がこだわりと情熱で生み出す」イメージ
スティックスタンドとして使う場合もイメージが残るようになっています。パッケージのためのレイアウトです。

上面開け口について

AGFのパッケージは上面開け口を掴みやすくするために、右側面上部に凹みがあります。無くても開けられますが、こちらの方が確実でしょう。

対してTVは開け口の持ち手部分の切れ込みが深くなっています。

スティックそのものについて

左からTV、AGF MAXIM、AGF Blendy

箱上面から取り出した時、文字方向が異なります。

AGFは開け口を上にすると商品名が読みやすいです。
取り出した後も読みやすく、取り間違いにも気がつきやすいでしょう。
また、箱上面から取り出すと時に文字が読めます。

裏面は逆方向
つまり、広げて一枚で見ると、表と裏で文字が向き合っている状態です。
データの入力を考えると少し扱いづらそうです。

対して、TVは開け口を上にすると商品名が反転します。
箱を覗き込むとスティックの文字がとても読みづらいですが、しかし箱上面に製品名が書いてあるので特に読む必要がありません。

裏は同じ方向
つまり、広げて一枚として見ると、表と裏の上下が一緒です。
データの入力を考えるとフォーマットとして扱いやすいのだと思います。


まとめ

AGF製品は一次ユーザーを意識してデザインがされています。使用状況を想定したパッケージを元に表面デザインがなされているように感じます。

対して、TOPVALU製品は二次ユーザー(少し違う?)を意識してデザインがされているように感じました。入力しやすいフォーマットを元に決定されているような。大型店舗のPOPと同じ感じです。
また、差別化対象が自社製品というのも面白い点と感じます。

「TOPVALU製品はPOP」
個人的には新しい発見です。

元気になります。 ケーキを食べたりします。