見出し画像

糧としての苦しみ

学生時代、すごくストイックな友人がいた
週4で部活、オフの日は飲食店で夜中までバイト、学部は国の認定を受けているとこで決して楽なカリキュラムではない
バイト先の先輩にいじめられたりとかしても、辞めずに続けてた
学業も留年することなく
部活でレギュラーとるためにスキマ時間に筋トレもしてた
なんでそんなにタフで頑張れるのか聞いてみると、逆境のほうが「むしろうやる気出てくる」という答えだった。ムカつく先輩がいたり、不遇を受けたりしても、見返してやる、将来勝ち組になって見下してやるって思うと燃えるらしい。自分にはありえない感情だっただけに、そのときは理解できなかった。

彼のもう一つの特徴として、細かいこととか、昔のいさかいみたいなものを事細かに覚えていた。はたから見れば、陰湿で嫌なやつなのかもしれないが、その記憶力には素直に感心していた。努力しているという自負心もあるのか、人の過ちをストレートに指摘するし、ゆえにトラブルも多かったと思うが、持ち前の反骨心のおかげか、翌日になればケロッとしていた。頼もしいやつだった。好き嫌いがはっきりしていて、行動力があって、心底うらやましかった。まるで俺とは違う、考え方も、行動力も、精神力も。。。

最近よく思うことは、どうやったらモチベーションを維持できるかってこと
そのたびに彼のことが頭をよぎった。。。
おれはモチベーションを保てない、熱しやすく冷めやすい人間だが、それはなぜなのか。。
実は向いてなかったからとか、仕事が忙しかったからとか、才能や環境のせいにして、モチベーションがこと切れるたびに言い訳し続けてきたが、もうそろそろいい加減にしたい。。。
そうやって悩みあぐねた折、、彼の記憶力がふとよぎった
モチベーションって記憶力なんじゃなかろうかって

今、どんなに無気力な人でも、多感な時期はあったはずで、そのころ色んな悔しい思いをして、その瞬間はすさまじいモチベーションの高まりを覚えたりしたはずだ。おれもいまだに年に1~2回はやってくる。
でも、いつか消えてる、、、はっきりと消えた瞬間は覚えてないが、後から振り返って、「またダメだった。。。」ってなって長い長い自己嫌悪が始まる。何度も繰り返しているのに、落ち込むことをやめられない自分にさらに嫌悪する。。。そうして、また春が来るのを待って、いつか時間が解決してくれるともがくのをやめて、思考停止していく。。

嫌な思いして逃げ出したはずなのに、また戻って、また嫌な思い出がフラッシュバックして、自己嫌悪して。。。これって単純に思い出の記憶力が悪いだけなんじゃないかってことに気付いた

この記憶力を強化しよう
とりあえず今思いつく方法は、2つ
1つは、読書。つまらない答えだが実体験にもある。学生時代は例にもれず大2病を発症して、映画やら文学やらを読み漁っていた時期があったのだが、やたらに人と会話することが楽しくてしょうがなかった記憶がある。単に人が好きな性格だからとかではなく、自分のものとは思えない言葉や表現がポンポン口をついて出てくる感覚が楽しくてしょうがなかったのだ。決して人付き合いの上手くない自分にとって、なんとも新鮮な感じがして、ある種の活字中毒みたいになってたのかもしれない。。。そして不思議と、いつ誰と何を話したみたいなことを鮮明に覚えていた記憶もある。ことばとは、おそらく記憶のタグ付け、記憶の整理整頓に必要不可欠なアイテムな気がする。
もう1つは、女性。1つめと被るが、女性はとにかく会話量が多く、感情記憶が得意なのだ。口喧嘩が始まると、芋づる式に関係ない思い出まで引っ張り出してくる、、同じ感情のインデックスで紐づいた思い出全部。。。
男目線でみると、特技というか弊害になっている気がしてならないのだが、感情記憶力としてはとてもうらやましい。例の彼も、かなりのおしゃべりだった。。。だからといって、女になるわけにもいかず、口数の少ない自分が急におしゃべりになれるわけでもないのだが、、、

やれることからやるしかないね


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?