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ヘビ貿易で水ではなく油を売っている話

どう最近?この記事は、klis Advent Calendar 2020の19日目の記事です。

https://adventar.org/calendars/5135

こんにちは。the tsukimi、別名ティーカップ横綱です。「お前klisじゃないだろ」「せめて去年みたく『第2の』の方に収まっとけ正規学類生の邪魔だKY」という声が聞こえますが(幻聴)、知識情報・図書館学類のウェブサイトに真名を開示されていたりするので多分klisだと思います。ホンマか?あと今年は男の娘の話はこっちではしません。毎日してるので。

なので、今回は自分がダメ人間化を加速させた原因であるゲームをおすすめすることに徹したいと思います。

ヘビ

MIDORIKAWAというクリエイターをご存じでしょうか。かつてニコニコ動画でHSP(断じてHighly Sensitive Personの略ではない)というマイナーな(?)プログラミング言語で書かれた「Windows777」なる自作の(ジョーク)OSを紹介する動画で注目を集め、その後「ゲーム機大戦」というセガファンとゲハ民とキッズの耳目を集めた動画で一世を風靡した(?)存在です。ちなみに緑川光とは関係がない(が、イケボではある)。文だけ読んでてもピンとこないと思うので、下に動画貼っておきます。

そんな彼はやたらと「ヘビ」にこだわりを持っているのか、その「ヘビ」の名を冠するフリーゲームを4作ほど世に送り出しています。

1作目の「ヘビクエスト」と2作目「ヘビ電卓」に関しては、すでに紹介するページが世に五万とあるので(そこまではない)そちらを見ていただくとして、今回は3作目であり現在もなお更新が続けられている「ヘビ貿易」の話をしたいと思います。ちなみに4作目の推理ゲームである「ヘビの命」も現在公開中(完結済み)で、実況者の牛沢がプレイした動画が時たまツイッターのトレンドに上がってきます。

水を売る

ルールは簡単で、初期装備の「ペットボトル」でオアシス(任意の場所)から「水」を汲み、それを画面内のNPCに売りつけることで現金や資材を獲得していくこと…を「ペットボトル」と「水」の部分に入る単語が変わりながらそれを延々と繰り返すゲームです。それにつきます。

…これだけだと全く面白そうに聞こえないのですが、実際めちゃくちゃ面白いです。特に刑務所の奥の「UNDER-STYLE」を回収したりするときや、道中の「ヘビボール」を発見したときは滅茶苦茶テンションが上がります。何のこと言ってるかさっぱりわからないと思いますが、まずは基本ルールを説明します。

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「ニューゲーム」を押すといきなり「ヘビの実家」なるステージに投げ出されます。キーボードの上下左右で移動、Zで会話・決定、Xでメニュー、キャンセルです。メニューの中のアイテムの中に入っている「簡易マニュアル」が一通り教えてくれますが、このゲームではメニュー欄でのアイテム操作と敵キャラやアイテムに対して「決定」によるアクションを起こすこと以外はすることがないお手軽なゲーム設計になっています。

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各エリアにはヘビや人、ミミズなどがいますが、それらが何を言ってくるかはほとんどの場合ランダムです。プレイヤーは彼らが言ってくる交渉について、手持ちのアイテムや所持金を差し出す必要があるのかを毎回考えることになり、キーボードやコントローラの操作よりもそちらの思考を巡らせることがこのゲームのメインの部分です。水などの相場がいくらかは時と場合によるのでプレイしていくうちに得したのか損したのかがわかっていく親切設計です。エリアの移動は各エリアに存在しているラクダや階段に話しかけたり操作しているヘビを移動させたりすることで可能です。ゲームを始めたての初期状態ではエリアの順番は半固定ですが、追加要素でランダムにすることが可能です。疑似不思議のダンジョンですね。

スキルが肝

ただし(1作目や2作目同様)、金で解決できない場面に出くわす事があります。そういった場面を乗り切るために腕力・知識・生産という3つのスキルを活用します。それらは初期値は0ですが、レベルを1消費することでステータスを1上げることが可能です。基本的に腕力は犬やゴブリンなどの話が通じそうにない敵に対して、知識は話がまだ通じそうな相手や機械の制御に対して、生産はものを作る時に必要とされます。

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本当ならまんべんなく上げたいところなのですが、多くの場合2つ上げて1つだけマイナスになります。それは後述するドーピングアイテムとスキルリターンの仕様によるものです。

まず、ドーピングアイテムについて。腕力・知識・生産にはそれぞれ、使用したエリアだけステータスが上がるドーピングアイテムが用意されています。具体的には腕力が「とりももにく」と「カリカリベーコン」、知識が「入門書」「専門書」「攻略本」「ウソテク攻略本」「参考書」「百科事典」、生産が「錬金釜」です。知識だけやたら手段が多いな。本で知識を一時的にだけ上げることができるというのは、何となく示唆的な話ですね。なお、同じ本を何度も読んだからと言って特に知識増加量が上がるとか下がる、とかそういうのはありません。ちなみに、知識と生産を同時に上げる「大図鑑」と「魔導書」、全部を上げる「オムライス」なんかもあります。

で、この上げた能力なんですが、そのエリアだけ有効…というのは正しいのですが次のエリア以降も擬似的に維持する方法があります。それが「スキルリターン」です。これはスキル一つを選択肢使った時点のステータスから最大20をレベルに移動させることが可能な代物です。「スキルリターン」はスキルのステータスが0になるまで使用可能です。ステータスがドーピングしているかどうかを参照していないので、ドーピングアイテムと組み合わせることで、本来達していないステータスまでレベルに変換できます。強いですね。

ですが、ドーピングアイテムで何レベル分見かけ上げたかのデータは実数値をレベルに変換してもそのままなので、次のエリアではその分ステータスが引かれて、よくマイナスになります。なのでさっき言った通り玄人のヘビは最初から一つマイナスにすること前提で貿易をしていたりするそうです。何を潰すかもヘビによって派閥があるのですが、僕は生産を潰す派です。

いろんなアイテム

ゲームを進めていくうちに、水でも食べ物でもドーピングでもないアイテムを拾うことがあります。「バール」とか「ピッケル」とか「武器」ですね。それらは道中の障害物を解体する際に主に必要になります。どの障害物にどのアイテムが必要かはマップ上のアイコンから判断できるのでやってくうちに覚えると思います。ちなみに上の三種だと道中の必要度合いとしては「ピッケル」>>越えられない壁>>「武器」>>>>「バール」になります。というのも必ず通るエリアにピッケルがないと詰むエリアがあったりするからです。あと「ロープ」も終盤、ないと詰みます。ツムツム言ってますが、このゲーム、ゲームオーバーになってもアイテムの一部などは「資材」として引き継いだ状態で次のゲームに挑める廃人仕様なので安心して詰みましょう。

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詰んだらここを押しましょう

いろんな鉱石

このゲーム、説明文とかには水を売って金を稼ぐと書いてありますが、ゲームの本質としてはよくわかんない名前がついている鉱石を集めることにあります。ゲーム序盤は「レアメタル」や「ヘビーメタル」を集められれば御の字ですが、ゲームを進めるうちに、それらを集めても大したレア度ではないことに気づきだします。

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そして「資材」を集めることによって開放される「HARDモード」では、MIDORIKAWA氏のセンスあふれる珍妙なネーミングのレア鉱石を集め始めることになります。例えば腕力が最低50は必要な「グラビティ飛行石」や、ラスダンの最深部にある「11次元式ねじれウエハー」、条件を満たすと初期エリア「ヘビの実家」の砂漠に放置されているが、エリア移動ごとに逮捕状(確率で収監される)が増えていく「国宝」などです。レア鉱石は見て楽しいただのコレクション…なら良かったんですが、ものによっては別のアイテムに変換できたりします。普通に考えれば持ち帰るのが利口ですが、道中変換さえすれば次のエリアに行ける…ということがしょっちゅうあるので、そこで悩むのもまた一興です。

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猫から手に入る場合もある

いろんなエリア

エリアについても色々あるんですが、全部の仕様とかを説明していても誰も読まないと思うので、僕の好きなエリアベスト3を発表します。

第3位 我が家に4Dプリンターがやってきた の巻

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所持しているアイテム1つを増やせる4Dプリンターがあるエリアです。が、4方をヘビに囲まれているので誰かどかす必要があります…しかしこのマップは序盤に抽選されやすいという厄介な性質があり、ヘビが退くために提示してくる条件(アイテム)を満たしていないことが多いです。そのため、大半の場合このエリアでは左上の自販機で飲み物だけ買って次のエリアに行くことになります。

第2位 砂漠に架かる希望の橋(水42個版)

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水が42個汲めます。好き。以上。

第1位 砂漠の開拓地 最終形態

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砂漠の開拓地と呼ばれるエリアに何度も行くことで到達できるエリアです。何がすごいのかイマイチわかりづらいですが、めちゃくちゃすごいです。まずこのエリアで詰む危険性がないことと、希少な鉱石がほぼノーリスクで手に入ること、そして右側の大量の回復アイテム、全てが最終形態にふさわしい豪華さです。まあ、左上のカラフルなやつが全部レアな鉱石だということだけわかってくれればいいです。ただしここに行くにはとんでもなく低い確率を引かなければならないので、多くのヘビはタブを大量に開いてこのエリアが出るまで試行(リセマラ)を繰り返しているとの噂です。

油を売る

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さっきも言いましたが、このゲームそもそもすぐ詰みます。にもかかわらず鉱石の入手のためにはラスダンで手に入る鉱石が2~3桁必要だったり、とある資材を一回のプレイ中に99個集めたりする必要がある鉱石があったりします。なので、鉱石フルコンプを目指そうとするとめっちゃくちゃ時間がかかります。僕は300時間程度プレイしているのですが、未だにフルコンプはできていません。他の人は結構そのぐらいの時間やってればフルコンプしているみたいです。要領が悪いのと、わりかし初期からプレイしていたのもあり壊れ追加要素に触れられていなかった時間が長かったというのもあるのですが…

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延々3の倍数を作るだけのモード

というか詰まなくても1プレイしきるのに平気で1~2時間飛びます。大学生的には1~2レポートに換算できる時間です。そもそも詰まないプレイを引き当てられるのが3~4プレイに1回程度なので単純計算で「今日1プレイしきってから寝よ~」と思ってもそっから3~4時間ねれないなんてことはザラです。えぇ…

しかし、そこまで熱中してしまう価値はあるゲームです。特にドーピングやレベルは高ければ高いほど戦略として有利になるのでどこまで伸ばすべきか…とか、アイテムが全然ない中でどうエリアを突破するか…などアドリブ的対応を考えるのは結構楽しいです。だからやろう!僕と一緒に地獄に落ちよう!!

終わりに

因みにこのゲーム、図書館があります(申し訳程度のklis要素)。ステージとしては大当たりの部類で、一時的に知識を上げまくって、知識分経験値が手に入る「研究レポート」でレベルを上げまくるのが有効な戦術です。ちなみに「スキルリターン」しないと次のエリアにはステータスは持ち越せないので注意してください。大学生の期末みたいですね。

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平時

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期末

拙作RTA動画になります。例のアレな要素が多いので苦手な人は牛沢さんの実況動画見てた方が億倍有意義です。

あと攻略Wikiは以下のリンクからどうぞ。数記事書いてます(いらない情報)

https://wikiwiki.jp/hebiboueki/


媚を売る

MIDORIKAWAさんのTwitterは以下になります。

あと、今回一切説明していない「HEBI QUEST」と「ヘビ電卓」のダウンロードページは以下のとおりです。こっちのほうが1プレイ20分程度で終わるのでストレスは少なく済むと思います。



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