IT&マーケティング界隈の動向まとめ(2023年4月分)
Twitterに投稿していたニュースをもとに、2023/4/1~2023/4/30の1ヶ月程度の期間で起こったIT&マーケティング界隈の動向を振り返ります
①OpenAI、日本政府に急接近
今まで英語圏中心に急速に普及していたChatGPTだが、ここに来てOpenAIのCEOであるサム・アルトマンが日本政府に急接近。日本市場における普及に向けて7つの提案を行っている。
英語圏の次に学習データが豊富で、とくに画像についてはアニメ/漫画を中心に世界随一のマーケットであり、かつグローバル市場から分断される傾向にある点が、研究開発にある意味望ましいと捉えられたのかもしれない。
②広がりすぎているAI機能
ChatGPT機能のAPI提供によって、AI機能が様々な既存サービスに簡単に組み込まれるようになった。もはや「AI機能がないほうがどうかしている」と言われうる状況になっており、人々の感覚が急激に変化する激動期になっている。
そんな中、多くの機能が「〇〇GPT」のように名付けられていた一方で、本家OpenAIが「〇〇GPT」という名前を非推奨にするというガイドラインを出したことで、少なくない事業者は命名変更を強いられることになった。これもビジネスにおけるリスクであろうか…。
③AutoGPT/AgentGPTという闇
ChatGPTベースで思考とタスクを連続的に実行するAutoGPT、ないしAgentGPTと呼ばれるツールが脚光を浴びている。試作段階ではあろうが、ホワイトカラーの仕事をガラッと変えてしまうポテンシャルがありそう。
④Suica、サーバー型に移行へ
長らくクライアント型で機能してきたSuica。クライアント型であるからこその高速処理で大都市圏の異常な通勤者数を捌いてきたが、ここに来てサーバー型への移行が発表された。
記事には色々と書かれているが、個人的に着目したいのは購買データの論点だ。Suicaは今となっては色々な場所でモノを買えるようになっているが、カードに情報を記録する手前、どこで何を買ったかの記録がない(「物販」ぐらいの情報しかない)であり、購買データとして二次利用するには心もとない。この点、クレジットカードやバーコード決済などは購買データが立地であり、こういった競合とサービスとして戦っていくには、サーバー型に移行して購買データをしっかり保持していくことは死活問題のはずだ。
また、今となっては金額上限も問題だ。サーバー型に移行してsingle source of truthを担保したうえで、2万円というチャージ上限を取り払うことで、高額商品にも使えるようにするべきだろう。
今後に期待したい。
⑤Zホールディングス、LINEヤフーに改名へ
LINEとヤフーと合併するZホールディングス。合併後の名前はZが無くなってLINEヤフーになるとのこと。
サービス名が重なって、会社名とサービス名の区別がややこしくなりそうな予感はするが、日本最大級の会社の先行きとして注視したい。
⑥勝負を仕掛けるサイバーエージェント
ネット広告に牽引されて、広告業界で電通・博報堂に次いで売上3位になっているサイバーエージェント。
広告領域をさらに広げるため、ChatGPTを活用しての劇的な業務効率化を進めたり、中小企業向けGoogle広告支援を開始したり、グッドパッチと組んでUI/UXリサーチの提供をしたりと動きが活発になっている。
コロナ禍が収束を見せ、飲食店や旅行業界など市場に活気が戻りつつある中、増える広告市場を一気に取りに行く構想だろうか。
⑦その他気になるニュース
以上、今月の振り返りでした。
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