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ダウンロードの違法化

令和2年6月5日に成立した「著作権法及びプログラムの著作物に係る登 録の特例に関する法律の一部を改正する法律」(以下「改正法」という。)の内容を整理したものです


Aさん: アップロード行為を厳しく取り締まれば、ダウンロードを規制する必要はないのでは?

Bさん: 確かに、アップロード行為には厳しい法定刑が設けられています。しかし、アップロード者が特定できない場合や海外にいる場合があり、ダウンロード行為がアップロードを助長することもあるので、ダウンロードも規制する必要があります。


Aさん: 漫画村のようなストリーミング型のサイトには効果がないのでは?

Bさん: ダウンロード型の海賊版サイトも多く存在し、それらには効果があります。そしてストリーミング型のサイトも規制の対象に含めています。さらに、様々な対策を講じているところです。


Aさん: ユーザーが違法なコンテンツをダウンロードしたことをどう確認するのですか?

Bさん: SNSでの自慢や、違法アップロードの捜査・訴訟で確認できる場合があります。また、違法ダウンロードの抑止効果も期待されます。


Aさん: 侵害コンテンツをダウンロードしたら、すぐに訴訟や逮捕のリスクは?

Bさん: 著作権は個人の権利です。権利者が権利行使・告訴を選ばなければ、ユーザーは法的責任を問われません。通常、アップロード者への対策が先で、ダウンロードユーザーへの直接的な措置は少ないです。


Aさん: 以前の法案から何か変わったのですか?

Bさん: はい、いくつか修正を行いました。特に、スクリーンショットの写り込みや軽微なダウンロード、二次創作・パロディ、特別な事情がある場合のダウンロードは違法対象から除外しました。


Aさん: この違法化によって、インターネットでの情報収集が制限されるのでは?

Bさん: 侵害コンテンツを意識してダウンロードする場合だけが規制対象です。適法なダウンロードや知らないで行ったダウンロードは問題ありません。


Aさん: スマホのスクリーンショットは違法になるの?

Bさん: 適法な著作物や、違法であることを知らないでのスクリーンショットは問題ありません。また、特定の条件下でのスクリーンショットも許容されます。


Aさん: 創作やビジネス、研究活動に影響は?

Bさん: これらの活動でのダウンロードは、私的使用とは言えず、元々違法です。しかし、今回の改正とは直接関係ありません。


Aさん: 論文の引用のためにインターネット上のコンテンツをダウンロードしても良いの?

Bさん: はい、引用目的のダウンロードは、著作権法の規定により、許容されます。


Aさん: 侵害コンテンツを見るだけでも違法になるの?

Bさん: いいえ、視聴や閲覧だけでは違法ではありません。違法となるのは、積極的にダウンロードする場合だけです。


  1. ダウンロード違法化の背景

    • アップロード者が特定できない、または海外にいる場合、迅速な権利行使や摘発が困難。

    • ダウンロード行為がアップロードを助長する面があるため、ダウンロードも規制する必要がある。

  2. 漫画村などのストリーミング型サイトに対する効果

    • ダウンロード型の海賊版サイトも存在し、違法ダウンロード防止の意義は大きい。

    • ストリーミング型サイトもリーチサイト規制の対象。

  3. ユーザーが侵害コンテンツを知ってダウンロードしたかの確認

    • SNSでの誇示や違法アップロードの捜査・訴訟で確認できる場合がある。

    • 違法ダウンロードの抑止効果が期待される。

  4. 侵害コンテンツのダウンロード後の措置

    • 著作権は個人の権利で、権利行使・告訴は著作権者の判断に委ねられる。

    • 通常、ダウンロードユーザーに対する直接的な措置は想定されない。

  5. 提出法案の修正点

    • スクリーンショットの写り込み、軽微なダウンロード、二次創作・パロディ、特別な事情がある場合は違法化対象から除外。

    • リーチサイト運営者への刑事罰を「親告罪」に変更。

  6. 違法化の影響

    • 適法なダウンロードや、違法性を知らないダウンロードは問題なし。

    • スクリーンショットは特定の条件下で許容。

    • 業務や研究活動、ビジネスにおけるダウンロードは既に違法。

    • 引用目的のダウンロードは許容。

    • 視聴・閲覧だけでは違法ではない。キャッシュやプログレッシブダウンロードも適法。

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