ゲーマー歴35年のダンジョン紀行#04『火吹山の魔法使いふたたびを解体する』
▼B12F前:ローディング。前回のセーブポイントから。
アナログゲームに熱い当マガジン。多角的にゲームを語る当マガジンですが、私の記事はゲームのジャンルを超えて『ダンジョン』を焦点にして書かせてもらっています。マガジンの中でも異色のコラムとして、楽しんでもらえたら幸いです。
今回は、『火吹山の魔法使い ふたたび』を取り上げます。前回、シリーズ初代にあたる名ダンジョン『火吹山の魔法使い』を取り上げたことから、ダンジョンの道中で出会う報酬と障害の数が、どうダンジョンの印象に影響するか注目したくなったのでした。
初代と比べ、『火吹山の魔法使い ふたたび』で感じた『ダンジョンの印象』と『実際の数字』を比べてみます。どのような相関があるかご覧ください。
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▼B12F:『火吹山の魔法使い ふたたび』をどう分解したか。
まず、これまでのダンジョン紀行では、ダンジョンを構成する3つの要素に注目しております。3つの要素とは、1.報酬の種類の幅、2.障害の種類の幅、そして3.未知の報酬への期待度です。この1.2が3に繋がることで『ダンジョン』と言う概念の中心が作られているのではないかと書いてきました。
その観点から、ゲームブック『火吹山の魔法使い ふたたび』を分解しています。具体的には、全パラグラフを『種類』『報酬』『分岐』の三点を抽出していきます。
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・『種類』の分類
パラグラフの分岐をもとに、以下の七種類に振り分けました。
『通過するパラグラフ』
『選択するパラグラフ』
『条件分岐するパラグラフ』
『運試しパラグラフ』
『戦闘パラグラフ』
『即死パラグラフ』
『スタート・クリアパラグラフ』
・『通過するパラグラフ』
物語として読むだけのパラグラフ。それは状況の描写だったり、獲得した報酬や、戦闘の結果を描写していたり様々ですが、結果としてそのパラグラフは次に見るべきパラグラフの数字が一つだけ提示されます。
・『選択するパラグラフ』
進む先に2つ以上の選択肢が提示され、自由に選ぶことのできるパラグラフ。右に行くか左に行くかであったり、気になる出来事に近づくか無視するかと言った選択肢のパラグラフです。
・『条件分岐するパラグラフ』
出来事に対して、所持しているアイテムや情報、現在の能力値、あるいはその前の状況やサイコロの出目などによって、進む先が決められてしまっているパラグラフです。
・『運試しパラグラフ』
条件分岐とほぼ同じパラグラフですが、パラグラフ内に表記されている為、別枠として集計を取った項目となります。当記事内では条件分岐パラグラフと合わせて取り扱うこともあります。
・『戦闘パラグラフ』
戦闘を行うこととなるパラグラフです。戦闘のやり方については、巻末にルールとしてまとめられています。ここで勝利をすれば次のパラグラフに進めますし、負ければそこで冒険が終わりとなります。
・『即死パラグラフ』
このパラグラフに来た瞬間、冒険は終わりを迎えます。
・『スタート・クリアパラグラフ』
1番と400番です。物語は1で始まり、400番で完結します。そういう意味では、冒険は死んで終わるか、大団円を迎えるかの二択となります。
・『報酬』の分類
何が手に入るかを具体的にメモして集計しています。
『アイテムとして手に入る』、『能力値がプラスされる』、そして『条件分岐等で必要な情報が手に入る』の三種類を報酬として集計しました。
また、報酬の対象として、上記が損失されるパラグラフも集計しています。
・『分岐』の分類
この分類は、『火吹山の魔法使い』にて迷宮で行ったり来たりする場面があったことを受けて、双方向性のある分岐(行ったり来たりする分岐点)が出てくることを想定して記録していました。
ただし、今回の『火吹山の魔法使い ふたたび』では双方向性のある分岐と言えるものはないと言え、どのパラグラフに通じているかのメモ書きとなりました。
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