見出し画像

ゲーマー歴35年のダンジョン紀行#07『2021秋ゲムマのダンジョン作品』

▼ローディング。前回潜った最古の洞窟から目を覚ます。

 ゲームマーケット2021秋が無事に開催されました。
 コロナの自粛が少し落ち着き、来場者の数も10,000名と少しずつ盛況を取り戻しているようです。私も2年ぶりの参加となりましたが、土曜日の入場でたくさんの人が並んでいた光景は壮観でした。コロナ禍以前には及ばないものの、ボードゲーム界隈の盛況に喜びを感じます。

 これだけ増えたゲーマーの皆様と共に歩んでいきたいのが『アナログゲームマガジン』です。当マガジンはアナログゲームを掘り下げていく執筆陣が集まり、一ジャンルを詳しく解説する記事から、攻略記事、ルールの記事、はては第一線でアナログゲームを制作している方々の最新記事まで、多角的にゲームを語っております。
 そして私の記事は『ダンジョン』を焦点にコラムを書かせてもらっております。マガジンの中でも異色のコラムとして、楽しんでもらえたら幸いです。

 今回は、ゲームマーケット直後の記事であり、2021年のダンジョンシーンをまとめる記事として、ゲームマーケット2021秋で『ダンジョン』と記述のあったゲームを集めました。ダンジョン要素の考察と、これまでのダンジョン紀行とを掛け合わせて踏み込んでいきたいと思います。

――――――――――――――――――――

▼B23F: ダンジョンと名の付く作品

【reabyss】

セルテネス地方の秩序の元である〈知の書〉が奪われた。奪ったのは古代の言い伝えに存在する伝説上の人物Amadana。
即死の罠や凶悪なモンスターが生し、何十回にも及ぶ討伐は全て失敗に終わった。危険なダンジョンの最深部へたどり着き、Amadanaを倒す事はできるのだろうか・・・。

画像1

画像2

 上記ストーリーの元、ルールに則って、収録された100枚のタイル=部屋を攻略し尽くし、最後のボスを倒せばクリアと言うダンジョン攻略型のソロプレイゲームです。まさしく古き良きダンジョン攻略の趣です。古くはrogue、或いは一歩一部屋でイベントがあることを思うと、ウィザードリィやダンジョンハックなどを思い出します。

 プレイヤーは戦士、魔術師、武術士から自分の分身を選びます。タイルは戦闘、宝物、罠の三種類があり、障害と報酬による選択によって、ダンジョンにおける苦しい選択に重きを置いていると強く感じました。モンスターや罠の激しい障害が立ち塞がり、右から行くか左から行くかを何度も選ばされるプレイ感は苦しいゆえに楽しいものでした。

 当ダンジョン紀行で扱ってきたダンジョンに通じる要素が多く、それをものすごい凝縮した点に意欲を感じます。その物理的な小ささからルール記述が簡略化され不明瞭を感じた所はありましたが、HPに記載の補足や、一度感覚的にやってみることでやりたいことを汲み取ることができました。

ここから先は

6,713字 / 16画像
11人のライターが月に1本以上、書いています。是非、チェックしてください。

アナログゲームマガジン

¥500 / 月 初月無料

あなたの世界を広げる『アナログゲームマガジン』は月額500円(初月無料)のサブスクリプション型ウェブマガジンです。 ボードゲーム、マーダー…

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?