都会のトム&ソーヤ映画感想

以下ネタバレを含みます。鑑賞後にお読みいただくことを強く推奨します。映画を見て爽快な気持ちになった方々はあまり読まない方が良いかもしれません。物語や俳優さんたちにツッコミを入れてます。

かねてより赤い夢の住人である私は、平日の朝に映画館へ赴いた。そう、『都会のトム&ソーヤ』の映画を見るためである。

原作ファンとして、この映画に原作があるということを前提として、まず登場人物のビジュアルについて色々言わせてほしい。まず、栗井栄太のビジュアルにん? というものが多かった。まず、神宮寺さん。もう少し細身の印象でスーツとネクタイはもっと柄が悪いと思っていた。鷲尾姫はけばけばしさが足りなかった。本田翼ちゃんは清楚でただただかわいかった。黒髪希望。柳川さんは特に言うことない。もさっとしたあの感じで良かった。一番異を唱えたいのはジュリアスである。ショタコンを刺激するような原作のあの見た目がやはり私の中では大きく、女性が演じているのでン?となってしまった。しかしジュリエットも出演していたので良かったと思う。この一人二役のために女性を起用したのだと思うが……。

内人くんについて。あの中2という微妙な年頃の、まだ子供っぽさが抜けきらないあの感じ、良かった。小学生のような童顔でやんちゃな笑顔も素晴らしい。祖母に生きる術を教えてもらっていながらも、自分を主として世界を見ているようなあの声が本当にあっていた。Zの中身は友達であることに対し苦悩する声。いさかいが生じたが何とか協力してクリアするというカタルシスにぴったりだ。調べると「約束のネバーランド」の実写版でノーマンを演じた人なのか。私はそちらを見ていないが、実写にしては良い出来と聞いたことがある。ずとまよの効果もあると思うが。

創也について。正統派イケメンというような見た目が良かった。これがデビュー作で良かったな、と思える。しかし、内人よりも大人っぽい見た目をしていた。顔の大きさ(長さ)の違いが画面で見ていて感じた。細かいが、二人は相棒として同じ立ち位置でいてほしい私にとっては、創也の方が少し大人に見えてしまって残念だった。出来ればもっと小顔の子。

他の子。真田女史については何も言うことない。パーペキ(死語!)。健一は良い奴そうに見えるのでなんら問題はない。美晴ちゃんはよくいる中学生の可愛さの集合体という感じだった。私服も大人びていなくて良かった。卓也さんは中川大志でしたか。普通にかっこいいです。

良かったところ 小説では内人が祖母とともに過ごしたのは幼少期、映画では二年間いて、冒頭で転校してきたことに成っている。その後の映画の内容に何か影響を及ぼさないだろうか、と心配してみていたが特にそんなことはなかった。原作に出てくる台詞があるのが嬉しい。創也の「That's right!」や「It's a show time!」など。真田女史が先見して内人に閂を渡すところも良かった。原作ファンはにやにや。美晴ちゃんが創也に恋する乙女で可愛かった。音楽や効果音が良いな。Zが出現するところはちゃんと怖い。緑黄色社会の主題歌も良かった。リョクシャカ割と好きな方なので嬉しい。ゲーム作りにこだわる創也。その情熱を理解してあげる内人が良かった。都会トムは内人と創也の冒険と友情の物語なのである、と改めて感じる。最後、創也がナイトに砦の鍵を渡すシーン。素直じゃない創也。あの映画の中で一番好きだ、と思ったけどやっぱり二人の友情に感動して泣いちゃった卓也さんが創也を見逃すところが一番好きです。あそこ好きなんです。

ン?となったところ ナオコさんとの三分クッキングがない! あれ絶対あると思ってたのに。あと栗井栄太ビジュアル問題等々の他に、映画の内容と結末について。結局あのピエロ何だったの? 感が強い。充分怖かったけど。内人の夢にピエロ登場で、「やっと赤い夢要素来た!」とはやみねファンの私は歓喜。しかし、ラストでもまったく触れられないそこが残念だった。誰の仕業だったんだ。最後のエンドロールもちょっとどうなの? と思ってしまう。色々本編でやってほしいシーンが多すぎた。内人と真田女史の絡みとか。ピエロもちょっと出てきて手を振ってるだけだし。もっと君ら出てきてくれ。そこの説明があって今現実に生きている私たちが赤い夢の住人なのではないか? そんな画面の中からの問いかけがあっても良かったと思う。でもそしたら、見に来た小学生は不安になるだろうか。実際私の見た時間は小学生らしき人はいなかったけどね。朝一番で。

何はともあれ、内人の創也の冒険物語でした。夏に見るのにぴったりだと思います。abemaで無料のドラマが配信しているみたいなので、そちらも是非。もう一度言いますが無料です。

Good night, have a nice dream! (一回言ってみたかったんです、これ)


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