Dazzling daily life #1 出会い

警告
これは小説です。現在小説家になろう、Xで連載予定のものです。気に入っていただけると嬉しいです。


 父さんが死んだ。突然のことだった。それは、幸せだった僕たちの心を壊すには十分すぎる出来事だった。
 僕は藤花、綾瀬藤花だ。こんな口調でも、まだ小学生だ、6年前のあの日、父さんが死んで、母さんは変わった。毎日優しくするかのようにしながら僕を傷つけた。今や僕の体は切り傷、殴打の痕だらけだ。今日も僕は、母さんから逃げるために公園で1人時間を潰していた。でも、今日は僕1人じゃなかった。
「ねえ君」
 突然誰かに話しかけられた。振り返ると、そこには自分より遥かに背の高い男の人が立っていた。
「だ、誰⁉︎どうし」
 その声を退けて男の人はこう言った。
「僕は陽太、17歳だ。君は誰だい?」
 少し失礼だと思ったし、答えたくなかった。でも答えるしかなかった。男の人、、、陽太くんの圧がそうさせた。
「僕は藤花、、、12歳、、、」
 怯えながらも質問に答える。そうすると陽太くんはこう言った。
「そうなんだ、、、もし良かったら俺と一緒に遊ばないか?毎日、この公園で」
 あまりにいきなりすぎて声が出なかった。でもなぜか遊びたくなった。なぜそうなったのか、僕にはわからない、、、でも知りたかったんだと思う。この感情の意味を。
「うん、、、じゃあそうする。」
「よし、じゃあ、、、隠れんぼでもしよっか‼︎」
「うん‼︎」
 隠れんぼなんて久しぶりだった。でも、昔もよくやっていたなって思って、夕方まで陽太くんと遊んでいた。
 夕方になって、陽太くんと別れて、家に帰ることになった。正直帰りたくはないが、ご飯もなければ寝る場所もない。母さんも殴ったり蹴ったりするけど、機嫌が良い時は優しいから。家に帰ったら遅いと言われて殴られた。悲しかったけど、陽太くんと出会えたのが嬉しかった。そうして笑っていたらまた母さんに殴られた。悲しい。そう思いながらも畳の下で眠りについた。

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