【映画感想8】ライオン・キング(2019年、ジョン・ファブロー)

言わずと知れたライオンキングの映画です。
どうしてハイエナは悪者だと決まっているのでしょうか。仮に悪者だったとしても、どうして殺し合わなければいけないのでしょうか。冷戦終結直後の1994年には「真の王」の偉大さ(勇気と思いやりを持って、日の当たるところ全てを守ること)を讃える映画は響いたかもしれませんが、それをこの2019年にやる意味はなんでしょうか。その辺のことをきっちり詰めてから企画書を通してほしいと思います。新しい技術で昔のヒット作を焼き直せばお金を稼げるかもしれませんが、作品自体に付加価値(現実の問題を解決する思想か、あるいは純粋な美しさ)がなければその作品は真に愛されるものにはなりません(see アバター)。金儲けのための映画で稼いだお金を別の良い(しかし儲からない)映画に回せれば映画産業全体にとってはプラスだと言えるのかもしれませんが、今のディズニーがそういう映画を作っているでしょうか。金儲けのための金儲けしかやっていないように見えます。
作品としての価値を抜きにして、とりあえず何か退屈でないもので長い人生を埋めるための娯楽として単純に見ても、省略しすぎで大雑把なところが多々あり、あまり質の高い娯楽とは言えません。
プンヴァとティモンは良かったと思います。ああいうアメリカ人が僕は好きです。シンバ(幼少期)の声優はちょっと下手でした。ナラ(幼少期)の方はまあまあ良かったと思います。

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