見出し画像

ロストアイランドコンピ みんなの曲は・・・

3つめの記事は、参加してくれたみんなの楽曲について描きます。

今回、M3に参加したことのない3名の方に、「モニター」として、事前に「ロストアイランドコンピ」を通しで聴いていただき、感想をいただいています。私の感想と、モニターの方からいただいた感想、最後に、作曲者からいただいたコメントという形で、1曲ごとにまとめていきたいと思います。

アルバムを手にとっていただいたあと、振り返りで観ていただきながら改めて楽しむことのできるような記事と思っています。それなりにネタバレを含みますので、まず聴いて楽しむ、という方は、観ちゃいすぎないようにご注意いただければと思います。


全体を通して

 モニターの方からは、「懐かしくも新しい、そんな不思議な感覚になる曲集」や「朝から夜までの景色の流れにも見えた」、「どんな島なのか想像する楽しさをもって聴けた」といった感想をいただいています。

 比較的、少ない伴奏構成で、単音で粒だった、素朴なメロディが多くて、じつはこのメンバーからすると、意外に思いましたがこのCDの基調になっているかなと思いました。

 曲順、構成含めて、私としてはこれ以上ない抜群の流れ!と思っていて、他の曲順はあり得ない感じ。Tr.6と7のほんとの「ロストアイランド」の光景を引き立てる手前の歴史が描かれていると、自画自賛~。

Tr.1 EBIさん 「さざめきの島」

 流れを意識したコンピレーションCDの企画者の先輩、EBIさんに、島に人々が移り住み始める、はじまりの時代の曲をお願いしました。優雅なピアノ・弦楽器と和を感じさせる楽器選び。「」という感想を持たれた方、「夕焼け」という感想を持たれた方、それぞれいらっしゃいました。「どこか懐かしい感じ」「自然豊かな島のイメージが浮かぶ」といったコメントをいただいております。
 優しいメロディですが、作曲は簡単ではないはずです。ベースラインが和音をうまく調整していると思います。私イチャローは、後半にいったんメロディが止まるところのおしゃれな和音の使い方が好きですね~うまいです。
 EBIさんからは、「音色・モチーフ・コードワークなど、色々意味を込めて仕込んでおります。全部が伝わらなくともその辺り考えながら作るのが楽しかったー!自己満乙!」というコメントをいただいています。

Tr.2 風原さん 「羽ばたける島」

 最近は歌モノのイメージが強いかもしれない風原さんですが、私にとってはどうしてもインスト、オーケストラのイメージが強いのです。今回は、島が栄え、船が行き交う時代の作曲をお願いしました。1曲目→2曲目のつながり良いですね!タイトルも自然にマッチしています。
 モニターの方からは、「タイトルの通り、羽ばたけそう。始まり感がある。わくわく。街の中の雰囲気がある。広場で人がわいわいしていそう」といった感想をいただいたほか、「楽しく賑やかな明るい曲、勇ましい感じで大海原に飛び立つ冒険」といった感想をいただきました。
 弦楽器の細かいリズムで進んでいくところは、打楽器を使っていないことを忘れるほどの推進力。ジェットフォイルってあるじゃないですか、高速船すぎて浮いちゃうやつ。私はそれを思い浮かべました。
 メロディ覚えやすくて良いですね。少しずつ変えて、飽きさせない工夫も効いていると思いました。「こういう楽器が島の素朴さに合いそう」と思った感覚は次の作曲者と共通しました。
 風原さんからは、「お馴染みの編成に普段使わない楽器を添えて。楽しい曲になったと思います。」というコメントをいただきました。
 皆勤賞えげつないw 毎度毎度ありがとございます!おかげさまでこんなに続けられております。

Tr.3 Itcha 「帰港祭・港の売店オルゴール」

 自分の曲の工夫は、前記事に細かーく書かせていただいたので、モニターの方からいただいた感想をすこし。
 「可愛いらしいリズミカルな曲。ポジティブな明るい気持ちになれる。」と言った感想や、「わくわく。アコーディオン良い感じ。リズミカルな感じも好き。後半はかわいい。止まりそうになるところでちょっと寂しさを感じた。」といった感想をいただきました!ありがとうございます!

Tr.4 五十嵐傑さん「On our way」

 船が行き交う全盛期を過ぎて、島にできた小学校の廃校が決まる頃のおはなしをお願いしました。3→4のつながりも良いですね~。
 モニターの方からは、「おしゃれなジャズ喫茶みたい。」、「海の風景に合う!」、「わいわいみんなといるというようりは一人で景色を楽しんでる感じ」といったコメントをいただいています。
 時にはメロディ1音ごとに和音を変えている凝った進行になっていて、前の曲で表現したあえての短絡的な感情と違い、これから島に起こる未来を予感させるような複雑な感情が映っているように思いました。少ない構成要素ゆえの「引き算」の音楽だと思いますが、そういう音楽こそ、よく知っていないと創れないですよね。たくさん聴かれて、和音なんかも学ばれたんだなーってことが伝わってきました。
 五十嵐さんからは、こんなコメントをいただきました。「孤独に近づくことってなんとなく当人たちにとっては幸せなのかもしれないなー、とかって思いながらソウルフルな曲つくってみました。自由気ままな雰囲気を感じ取ってもらえれば。」

Tr.5 つばささん Memory on the Horizon

 2022年の、現在の島の様子の表現をお願いしました。胸が詰まるような駆け上がりのストリングスの表現から始まる曲。
 モニターの方からは、「 。紺色の海のイメージ。宿から観た景色のような感覚がある。楽曲の最後は、泊まって次の日の朝を迎えたような感じ。」とか、「優しさと厳しさが行き交い、厳しい現実を思わせてくれるような曲」といったような感想をいただきました。
 私イチャローとしては、前の方と同じで、「抗うのが難しい厳然たる現実」をメインフレーズの最後の印象的なフレーズなどで表現してくれている感じがしました。笛のソロのメロディーの表現がすごい印象に残っています。どことなくTr.1の展開やフレーズと対比ができるかなと思って、CD全体としてもここで追憶、という言葉が当てはまると思いました。
 つばささんからは、こんなコメントをいただいています。「賑やかだった過去を少しだけ振り返りながら、船は今日も港を出る。

Tr.6 清水 嶺さん「Now is here」

 ここから先はファンタジー。未来の世界。未知の島の表現を、自由にお願いしました。
 モニターの方からは、「記憶を辿っているような音楽。未来への希望。」「優しく切ない曲」といった感想を受け取りました。
 後半の2曲は、もう余計な言葉で語るべきではないかなとも思うのですが、ご本人の創作スタイルに近い表現であるものの、音楽ジャンルとしては新しいものに挑戦されているなと思っていて、刺激を受けました。
 ここまで読んでくださった方向けに特別に解説しますと、冒頭の1音目は、定期船最終便の汽笛の音を表現していただいた形です。でも、曲の表現からはただ暗いだけではない未来が見えると思います。
 清水 嶺さんからは、「しっとりと切なく優しく、ローファイなサウンドで思いを馳せる。」とのコメントをいただきました!

Tr.7 宮田涼介さん「Umidori」

 そして最後に宮田さんに作曲をお願いしました。彼の得意とする音楽ジャンルがこの島にとって欠かせない存在になると思っていました。自由な印象を持って楽曲を楽しんでいただきたいです。
 モニターの方からは、「神秘的。水平線を感じられる」とのコメントを受けた他、宮田さんからは「誰も居なくなって、波の音と鳥の囀りしか聞こえない光景を表現しました。」というコメントをいただきました。
 実際に、私が島に行ったときも、鳥の声が絶えることがなかったです。
終わり方の表現が素晴らしいと思っています。もう1回、島をたどりたい!と思っていただける終わり方であれば、私としては嬉しく思います。

終わりに

どう?チームワーク感じる?
現実社会の中に、適度にファンタジーが混じる作品にしたいと思っていました。楽しんでいただけたら嬉しいです!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?