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2 狂気の予兆

 怪しげなカルト集団『闇夢想教団』が、俺を追い詰めるようになった。学校、家、友人と過ごす時間、どこに行っても彼らの気配を感じる。そして、その狙いは明白だった。彼らが欲しがる「邪神の覚醒」、そのカードを奪うために、彼らは手段を選ばない。

「何故、俺がこんな目に…」

 深夜の自室で一人、俺は深くため息をついた。眠ることもままならない。なぜなら、夢の中でさえも奴らが近づいてくるのだ。しかも、夢の中でも奴らの存在がどことなくリアルに感じられ、目を覚ました時の恐怖と疲労は倍増している。

 どういうわけか、彼らはこのカードを俺から無理やり奪い取るつもりは無いようだ。

 そんな毎日を送っていた日々の中、突然のことだった。ある日、彼らから挑戦状が届いた。「シャドウレルム」での戦いを挑んでくるという。どうやら奴らも、ゲーム内での対決を通じて、このカードを奪おうとしているらしい。

「まさかゲームを通じて、このカードを手に入れようとしているなんて…」

 俺は呆然とした。だが、それは同時にそれは一筋の希望でもあった。自分が得意とする領域で戦える。自分の力で彼らに立ち向かえる。俺は手に持つ「邪神の覚醒」を見つめ、その決意を新たにした。

「これを守るために、俺は戦う」

 シャドウレルムの中で行われる戦いは次第に激化していった。闇夢想教団の一員との一対一のデュエルから始まったその戦いは、奴らの手札から強大な力を持つカードが次々と出現するようになっていったのだ。

 奴らが使うカードは俺が見たこともないものばかり。怪物、邪神、不可思議な力を持つアーティファクトなど、多岐にわたる彼らのカードはすべて強大な力を秘めていた…。

 だが、俺は決して屈せず、必死に戦い続けた。それは、ただのゲームではなく、現実世界と邪神を巡る戦いだからだ。

 戦いを重ねるごとに、俺はカードの真価を理解していった。そのカードには、ただ強大な力が秘められているだけではない。それは、現実世界と繋がり、影響を及ぼす力を持っていた。

 そして、そんな中で何度も繰り返される夢。だんだんとそれが意味することが見えてきた。それは、「邪神の覚醒」の秘密と、カルト集団『闇夢想教団』が求める真の目的だった。

「これが、奴らの狙いか…」

 俺は深いため息をついた。これから向き合うべき敵の真の姿、その圧倒的な力に心は揺れた。だが、俺は決意した。邪神を目覚めさせ、世界を混乱に陥れることを許してはならない。

 こうして、カードプレイヤーとしての俺の日常は彼らとの戦いと、自分自身との戦いへと移り変わっていった。俺はこの戦いを必ず勝ち抜く。なぜなら、それが俺の運命だからだ。

「邪神の覚醒」を手に、俺は深夜の部屋で一人、戦いの準備を進めていた。

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