NKE(ナイキ)の決算結果 (2024Q3)
NIKE(ティッカーシンボル:NKE / セクター:衣料品・アクセサリー製造)が第3四半期決算を発表しています。
予想($) EPS 0.74
実積($) EPS 0.98 ⭕
予想($) 売上高 12.28B
実積($) 売上高 12.43B(+0.3%) ⭕
Gross margin: 44.8% 前年同期:43.3% 📈
ナイキ・ディレクト売上高:5.4B$ (+0%)
ナイキ・ブランド・デジタル売上高: (-3%) 📉
卸売り売上高:6.6B$ (-2%) 📉
在庫(Inventories):7.7B$ (-13%) 📉
北米売上高: +3% 📈
欧州・中東・アフリカ売上高 : -3% 📉
中国売上高: +5% 📈
アジア太平洋およびラテンアメリカ: +3% 📈
カンファレンスコールの要約①
質問:
25年度の営業利益率はどのように成長するのか?
ナイキの営業モデルはどのように変化したのか?
25年度の収益はどのように成長するのか?
回答:
営業利益率:
25年度は、リストラ費用とEPSの伸びにより、営業利益率は成長する見込み。
具体的な数値は示されていないが、今年報告された数字よりも伸びる可能性が高い。
営業モデル:
数年前に、カテゴリー攻勢から脱却し、メンズ、レディース、キッズの構成に変更。
現在は、スポーツを中心に、ランニング、バスケットボール、フットボールなどカテゴリーごとに特化したチームを編成。
卸売パートナーへの再投資により、市場を成長させ、消費者の目に留まるような、より総合的なオフェンスを展開。
25年度の収益:
上半期は1桁台前半の成長率にとどまる見込み。
下半期には回復し、来年はトップラインで成長できる見込み。
新製品ポートフォリオへの転換期であり、新しさと革新性を拡大することに重点を置いている。
フットウェアの成長率上位20商品の大半が、今年誕生した新商品。
これらの製品は、年間数十億ドルの収益増加をもたらす軌道に乗っている。
最大のライフスタイル・フランチャイズの一部と、パフォーマンス・フランチャイズの一部を縮小し、新商品のためのスペースを確保。
まとめ:
ナイキは、新しさと革新性を重視した営業モデルに転換しつつある。
25年度は、その転換期であり、収益成長は一時的に鈍化する可能性がある。
カンファレンスコールの要約②
質問:
ナイキの新しい複数年イノベーションサイクルについて、どのように考えるべきか?
次の成長章への移行スケジュールは?
トップラインの成長プロファイルや10%台後半のマージン目標に考慮すべき重要な変更は?
回答:
イノベーションサイクル:
ナイキは、3年間のイノベーションパイプラインを構築し、各スポーツカテゴリーに特化したチームを編成。
エアマックス、ペグ、Vomeroなど、主要な製品ラインのイノベーション計画を長期的に見据えている。
女子向けのイノベーションにも注力。
成長戦略:
25年度後半から次の成長章への移行を開始。
新しさと革新の規模を拡大し、既存製品の成長を継続。
消費者の需要に応えるために、マルチブランドの小売店での販売を強化。
スポーツ業界全体の成長可能性は依然として高いと判断。
収益性:
一過性のコスト上昇の逆風を克服し、粗利益率を拡大。
強力なブランド力とイノベーションを通じて、長期的な成長と収益性を追求。
年末の投資家向け説明会で、今後5年間のアルゴリズムと予想を更新予定。
カンファレンスコールの要約③
質問:
中国市場におけるDTCと卸売チャネルの成長率の違いについて
来年度のフランチャイズ管理戦略
来年度の収益性への影響
回答:
チャネルミックス:
中国では、消費者がストリートに戻ってきたため、実店舗チャネルがデジタルよりも成長している。
ソーシャルコマースは中国で最も成長しているデジタルチャネルであり、ナイキはDouyin(短編動画投稿・共有アプリ)への参入を始めたばかり。
フランチャイズ管理:
ナイキは、中国で6,000のモノブランド店舗を展開しており、消費者に最高の表現を提供できる。
週ごとの販売数が驚くほど伸びており、目標をはるかに上回る高水準で推移。
ナイキダイレクトの普及率は中国よりも他の地域の方が高い。
フランチャイズは健全であり、長期的に健全な状態を維持するために管理されている。
収益性:
来年度は増収増益を見込み、リストラの影響を除けば営業利益率は拡大する。
売上総利益率の拡大と販管費の規律ある管理により、利益率の向上を目指す。
※Douyin「抖音(ドウイン)」は、中国版TikTokとも呼ばれる短編動画投稿・共有アプリです。2016年にByteDanceによってリリースされました。Douyinは、中国国内で爆発的な人気を博しており、月間アクティブユーザー数は7億人を超えています。現在では若者を中心に、幅広い世代から支持されている中国最大のUGC「User Generated Content(ユーザー生成コンテンツ)」プラットフォームとなっています。
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