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昭和のハイテク自販機を訪ねる―神戸 深江浜

最近の自販機は、専ら飲料用であるケースが殆どで、時々カロリーメイトが入っていたり、ちょっとしたお菓子が入っていたりしていて、そのバリエーションや自販機の形状は、現代においてはほぼ画一的といえます。

ところが昔は、その自販機のバリエーションのひとつに、「うどん・そば」なるものが存在しました。本当に昔のことですけどね。
主なターゲットはトラック運転士。長距離移動の疲れ、冷え、空腹を、わずか30秒ほどですべて回復させる魔法の自販機です。
今ではその珍しさから、トラック運転士に限らず幅広い層の注目を浴び、年の流れにつれ減っているその台数に反比例するように、日夜稼働しています。

(今回紹介するここの自販機、最近注目を浴びすぎているせいで、こうやって記事として紹介することがn番煎じとなっています…。たまたま私が赴く機会があったので紹介したにすぎませんので、一人の感想だと思って読んでみてください。)

さて、このハイテク自販機、神戸市東灘区 深江浜の工場・物流地帯の一角に佇んでいます。地図で調べる場合は、「石田鶏卵」を入力すれば分かります。

実際に行ってみた

記事終了です ありがとうございました

実は、ここに来たのは5月5日、ゴールデンウィーク真っ最中。
この時期というと、大規模な観光地やレジャー施設に人が流れ込むようなイメージですが、どうやらここも密かな有名スポットになっていたようです。

取材班が来たときには、左側 天ぷらそば だけ売り切れており、うどんは買えていました。しかし、その取材班が今回多人数に及んだため、先に班員に食べてもらおうとボタンを押したところ、両方とも売り切れに。 この記事を書いた人は、ここでの食事を楽しみに来たものの、結局手に入りませんでした。

出てくる食事はどんな感じなのか

こんな感じ。容器は柔らかい
別日に撮影

取材班の数人は、この雰囲気の食事がかなり気に入っているらしく、週1回程度足を運んでおり、私もその流れによく乗せられています。知らぬ間に私もその「沼」にハマってしまい、気づけば個人的にもうどんを求めて深江浜へ、という事態になっていました。

記事の最初の方では、取材班は皆してここに来るのが初めてと思ったかもしれませんが、そんなことはなく複数回足を運んでいます。

まず、容器は柔らかく、しかも出汁はほぼすり切り1杯といったところまで入ります。
取り出し口からテーブルまでの道のりでは、絶妙な力加減を求められます。さもなくば溢します。

次に、天ぷらは完成時点で既に柔らかくなっています。取材班の一人がそうでしたが、天ぷらの柔らかいのを食べると胸やけが起こる、というケースがあるようですので、どなたか一緒に連れて食べてもらうなど、できる限り食べ残しのないようにしましょう。

自販機特有の注意点

千円札が使えません(機械に入口がありません)。
横を見るとイマドキの自販機が5台くらい並んでいます。千円札使える!なにか買って崩そう!

………?
ああああああああ!!!!!!!

軒並み釣銭硬貨切れで、崩そうにも崩せません。
これにはぜひ気をつけてください。
近所にはコンビニが複数軒あり、最悪両替自体はできますが、徒歩のときは時間が掛かります。

機械特有の問題もある

人間が注意すべきことは人間が注意すれば何とでもなります(暴論)が、このうどん自販機を愛してやまない取材班の一人によると、「最近だしの濃い・薄いがよく変わる」そうです。
これは私にはよくわかりませんでしたが、かなりその人はここに通い詰めていますから、信用に足るのではないかと思います。

神戸の工業地帯の一角に佇むレトロ自販機。その存在意義は、昔はトラック運転士のためにあったのが、今はニッチなオタクの好奇心を満たすために変わっています。

この自販機がどこにでもあった時代に生きたかったですね。(棒)

おまけ

釣銭切れまくりの自販機を眺めていると、怪しげなものを見つけました。ラインアップを見ると…

なぞの くうはく

これは取材班、買わない手はありません!

行ってこい、おれの150円!
出てきた。特段変なものではなさそうだ
2つ左、カフェオレと同じものでした
しかもラストワン賞

これ、何で見本がないんでしょう?
どこかに落ちたような形跡もありません。