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各国にある日本人コミュニティに入らない方がいい理由

Vol.097.
横浜の中華街や神戸の中華街、コリアンタウンなど、そこに中国人や韓国人のコミュニティがあるのは知られている。
これは何も日本に限られたことではなく、海外にも同様にある。
やはり外国で暮らすことを決めても、自分の祖国への繋がりというかコミュニティには入っていたいのだろう。
私の場合は、日本生まれ、日本育ちで日本語を母国語にしているので、すっかり日本に帰依する。

日本人学校があるところには必然とコミュニティがある

ローマとミラノには全日制の日本人学校があるので、日本人コミュニティが結構しっかりとしている。
ほとんどは駐在員や日本人家庭だったりの子息が通う。
最近では、国際人になるというのがブームなようなので、あえて日本人学校には通わせないで、現地のインターナショナルスクールに通わせるなどもあるらしい。
どこの国にもこういった学校が主軸となっているコミュニティがある。

日本も同様に、インターナショナルスクールとは異なった、アメリカンスクール、ブリティッシュスクール、ジャーマンスクール、リセフランンセーズ、中華学校、韓国学校などなど。残念ながらイタリア人学校は、圧倒的にその人数が少ないということから、日本には存在しないが、過去に週1日だけのイタリア語をフォローする学校のようなものはあった。
今はどうかわからないが、私は子供を通わせなかった。
通わせたのは、駐日ローマ教皇庁大使館(いわゆるバチカン大使館)のカテキズモ(子供のカトリック教育)のみ。理由はイタリア語で子供に教えてくれるということだった。
このように、どの国にも各国の人たちのコミュニティがある。
そして外国での暮らしの情報交換などをしていく。

トリノにも小さいながらコミュニティがあり、週に一度の日本語補修校というのもある。

現地で暮らすなら日本人コミュニティに入らなくてもいい

子供の教育とか、なんだか日本と繋がりを持っていたいという人も外国暮らしの中では多いことだろう。
でも私は強く言いたいことは、外国の現地で暮らすことを心に決めたのであれば、あえて日本人コミュニティや学校に行かせる必要なはいと考える。
日本に帰らなければならない子供がいる家庭は、日本ならではの受験などがあるので、日本語学習の継続は必要であろう。でも日本人学校や日本人コミュニティというのは、日本独特の長所短所を得ることを覚悟しなければならない。
長所はもちろん日本語を話す習慣が付けられることや、お米の共同購入などがある。
しかし短所は利害関係がないのに上下関係を強いられたり、ひどい場合はいじめもある。
これは子供によっては、そして大人でもそうだが知らなくていい経験といえよう。

今回フランスでPC関係の仕事をしていたら、日本人の二人がカフェに入ってきた。
こんなところに日本人? と思い、思わず話しかけた。
この街にも日本人コミュニティがあるのかと。
そしたらあるという。
そして、あるけど付かず離れずの距離にいるとする。
一人はフランス在住30年、もう一人はフランス人と日本人のミックス。
理由は私の考えることと同じであった。
仕事は大学で日本語を教えているらしい。
しっかりとした日本語とモラルがあると思ったが、フランスに住むことに決めているので、フランスの文化にきちんと馴染んでいる。

やはりきちんと現地で仕事をしている人は、コミュニティとの距離をきちんと保っているのも印象的だった。

付かず離れずの距離は、自分にとって本当に必要かと思うことが大切

私も子供に日本語をと思って、若干の期間に日本語補習校に通わせたが、子供の精神環境を考えて辞めさせることにした。

そして日本にいるイタリア人の流暢な日本語を聞くと、大人になってからでも語学習得は遅くないとも考えた。
なので、現地では現地のことを身につけることを私は強くお勧めしたい。
さもなければ、子供のアイデンティティ障害もある。
しかし大人にもアイデンティティ障害は妨げられない。
例えばパリシンドロームだったり。

私も以前少しコミュニティに顔を出していたが、イタリアに暮らして5年以下で仕事を取るのは生意気だと言われたことがある。
さらにイタリアのことを長年ブログに書いていたその活動をやめろとあったり、最後には仕事先にメールを送りつけられたりと色んな珍事件が起きた。

なので、現地では現地で自分の暮らしをすことをお勧めしたい。
実際、駐在の人は5年以下で日本に帰る。
そしてずっと日本人コミュニティにいることによって、どんどん暮らしていかなければならない国の文化や言語もできなくなる。
よって、とてもストレスフルな日々となる。

特にイタリアの場合、やっぱりイタリア語ができないと生活はかなり厳しい。
この機会に英語を習う人もいるかもしれないが、暮らしの上では意味はない。
ましてフランスはもっと英語が通じないので、暮らすと決めたのであれば、その国になれることが大切だ。

まぁ、私の場合は日本に友達が多いので、全く外国暮らしでも日本への寂しさを覚えないというのもあるかもしれないが。

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