人の期待に応えるということ

人から期待されることってありますよね。「あなたにはこんな人になってほしい」「こんなことができるようになってほしい」。というようなものです。

「期待」って、大きく2つのパターンに分けられると思うんです。ひとつは、もともと持っている才能に対する期待。小さい頃から芸術性が優れている、運動能力が高いなどで、その人の能力を期待されるパターンです。

もうひとつが、見返りの期待。「私がこれだけ尽くしたんだから、相手も返してくれるだろう」という期待です。これはなかなか難しい問題ですよね。どこかの話で、「人は、人から与えてもらったことより、自分が与えてあげたことの方を数倍覚えている」ということを聞いたことがあります。確かに、自分がやってあげたつもりでも相手がそう受けとっていなかったって、よくある話ですよね。今日はそんな「見返りの期待」の話です。

僕は良い意味でも悪い意味でも、他人に期待しないようにしています。期待して期待して、それでも返ってこなかった時に傷つくのが怖いんですよね。

例えば、誰かに何かをあげたとします。誕生日プレゼントとかちょっと特別なものでも、疲れてそうだから飲み物をあげるとか小さなものでも、なんでもいいです。それに対してちゃんと「ありがとう」って言ってくれるか、あるいは僕が同じように誕生日になったときや疲れた時に何かをくれるか、そういう見返りをものすごく見るんです。

いやらしい話に聞こえるかもしれないですけど、これ真理だと思うんですよね。僕は誰かに何かを与えてもらったら、全力でそれを返すようにしています。それが与えてもらった側の感謝の表現だと思うからです。それができない人、すなわち見返りがない人とは、僕はなるべく関わりません。僕のことを大事にしてくれない人を、僕は大事にできないからです。

新しい人と出合った時、まず僕からその人へ何かを与えるように意識します。そこには何も期待を持ちません。それで何か返ってきたら万々歳、何も返ってこなかったら「しょうがないね」って思ってフェードアウトします。僕はそうやって人間関係をつくってきたつもりなので、交友の幅は正直ものすごく狭いです。そのかわり、きちんと返してくれる少数の人たちはものすごく大事にしているつもりですし、何か与えたら何が返ってくるのかものすごく楽しみです。

友だちってきっと、数じゃないんですよね。「期待」からそんな話まで発展させてみました。

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