2022年4月になりました。Preplyその後
3月もほとんど、Preplyに明け暮れました。
2月13日にレッスンを始めて、先回noteを投稿した3月12日に、トライアルレッスン30件、お金を払ってくれた学習者が16名いましたが、4月3日現在で、トライアルレッスンは40件、お金を払ってくれている学習者が23名となりました。
23名の内訳は、
男性10名女性13名。
中学生3名、高校生1名、大学生5名、あと20代と思われる方9名、40代と思われる方4名、70代1名
国籍は、ニュージーランド、インド、ロシア、香港、イスラエル、スペイン、アメリカ、オーストラリア、サウジアラビア、イギリス、ドイツ、シンガポール、バングラデシュ、マレーシアと多彩。
日本語レベルは、ゼロ初級7名、初級7名、中級3名、上級6名
使うテキストは、みん日5名、げんき6名、ビジーピープル2名、とびら1名、中学校のテキスト1名、フリーが8名
となっています。
2月は13日から始めて40時間のレッスン数でしたが、3月は1か月で115時間のレッスンをしました。これだけやるとけっこう一杯いっぱいになります。ノラ先生が1か月に200時間されていたのは、すごいバイタリティだなと感心しました。
Preplyの手数料は最初33%から始まって、現在は100レッスンを越えたので25%となっています。もうじき200レッスンを越えるのでそうすると22%となり、400レッスンを越えると18%となってそれが最小手数料で、それから先変わることはありません。
オンライン講座では、最初のトライアルレッスンで、どれだけ私が学習者の役に立つ講師であるのかをアピールすることが大事ですが、その場面で、MA先生から学んだ音声学ネタが「鉄板」となっています。私がアピールしているポイントは以下の通りです。
日本語の発音には、3つの重要なポイントがあります。それは
1, 音の長さ
2, 音の高低
3, 文のイントネーション
です、と英語で説明します。
まず、1,音の長さ。
Mora(拍)について、説明します。「あいうえお」を例に、画面で指折り数えながら
「『あ』1モーラ、『あい』2モーラ、『あいう』3モーラ、『あいうえ』4モーラ、『あいうえお』5モーラ、モーラは音の長さです」と、両手を横に30センチくらい広げて「幅」を示すと、だいたい、学習者はモーラが何であるか理解してくれます。
五十音図で、あいうえおなど、自立拍のモーラを再確認した後、五十音図で「きゃ」、「きゅ」、「きょ」などの拗音を指し示して、「これは何モーラ?」と問いかけます。学習者は、たいてい「2モーラ」と想定通りの回答をしてくれることが多いです。
「いや、実はこれは『1モーラ』なんです」と得意げに?答える私。
次に、五十音図横に用意した「かった」、「さっか」、「ざっし」などの促音を指し示して、「これは何モーラ?」と問いかけます。これまた学習者は、たいてい「2モーラ」と想定通りの回答をしてくれます。
「いや、実はこれは『3モーラ』なんです」と私。小さな「っ」も、「沈黙の時間」で「長さをとる」ことを説明します。
次に、学習者の「おくに」に合わせて、例えばマレーシア人の方であれば、「マレーシア、クアラルンプール、インドネシア、フィリピン」などの馴染みの地名を指し示して、「これは何モーラ」と問いかけます。長音や撥音は、モーラにカウントしない人が半分くらいいるでしょうか。
いずれにしても、自分の発音が基本的なところで間違えていたことに気づいた学習者は、私の話をより真剣に聞くようになります。
続いて、2,音の高さ。
「あいうえお」を学習者が読む時、ほぼ100%、平板に読むかおかしな高低をつけて読みます。それを「あいうえお」「低高高低低」で、日本人は高さを変えて読むのだと教えます。
画面で、私の手を「胸の位置」「頭の位置」「頭の位置」「胸の位置」「胸の位置」と横に動かしながら変えて、音に高低があることを「目で見てわかるように」示します。
多くの学習者は、手は私と同じように動かしていても、発している音の高さは変わらなかったりします。(もちろん、音の高さもすぐに真似できる学習者もいます)
最後の文のイントネーションについては、文末を上げたり下げたりと、簡単に触れる程度です。
この、日本語の発音の重要ポイントである、
1, 音の長さ
2, 音の高低
3, 文のイントネーション
を、「多くの日本語の先生は、アトランダムに指摘されますが、そうすると、学習者は混乱して、なかなか正しい発音を得ることができません。」と言います。
「私のレッスンでは、この3つを順番に、時間をかけて、トレーニングしていきます。まずは『長さ』、しっかりトレーニングしてできるようになってから『高低』、『イントネーション』と順番に進めますので、学習者の皆さんは混乱せずに、スムーズに発音が学べます。」と言います。
その上で、正しい発音を身につける効用をこう説明します。
「皆さんの日本語が日本語らしくなり、周りの日本人があなたの日本語を理解しやすくなります。
周りの日本人の日本語が聞き取りやすくなります。
結果、日本語の会話がうまくできるようになります。」
そして注意点を一つ、加えます。
「この正しい発音が身に付くには、時間がかかるかもしれません。もし皆さんが小さな子供であれば、すぐに身に付くかもしれませんが、もう皆さんは『おとな』です。ですから発音の間違いがなかなか直らなくても、少しも恥ずかしい事なんかないんです。間違えても、私がしっかり指摘しますから、時間をかけて、だんだんに直していきましょう。」
「みんなの日本語」や「げんき」の初級を終えても、「会話がうまくできない」という悩みを持つ学習者は多くいます。そんな人たちに、「正しい発音を身に付ける効用」の話は、よく響くようです。
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