ゴミを適切に捨てない母と手伝わない父
統合失調症の母が自治体の決まりに従ってゴミを出せなかった。古くなったほうきを新しく買ってあげたのだが、160cmのほうきをそのまま捨ててしまった。自治体の決まりでは、数十センチ以下に切断しなければならない。私はそれを何度も説明したが、母は、「切らなくていいと書いてあった」と、実際には書いていないことを想像してしまう。こういう想像から不適切な行動をとることは、統合失調症の母にはよくみられる。ちなみに、母は体力もあり、こうした作業には慣れており、ほうきを切断するのは無理なくできる。
そのため、父に母を見るようにいったが、わかった、見る、といって、動こうとしない。もうすぐゴミを収集に来る時間なので、すぐに対応するように言うと、
「おれがやらないといけないのか!」
と言って、不満な表情を露わにし、大声で怒鳴る。母の面倒をみるのは夫である父がするのは自然なことだから、「おれがやらないといけないのか」というのはおかしいこと、そして、相手に怒鳴るのも、相手が嫌な気持ちになるからやめるように伝えた。しかし、
「そこまでいうことか?」
と、さらに不満を述べる。
発達障害、アルコール依存症の父は、このような態度で母の面倒を見ようとしない。そのため、私が大人になるまで、適切な治療、障害年金や障害者自立支援法による社会保障を受けていなかった。
私が父や母と一緒に暮らしているのは、父や母が適切なことができず二人で生活ができないので、父と母を面倒見ている。
また、私は子供のころから父の不適切な振る舞いや母の異常な行動によって起きる問題、トラブルに巻き込まれてきた。当然のことながら、子供にとって、アルコール依存症の父の暴力は恐怖の何物でもないので、子供からみても父の不適切だと思う行動でも従うしかなかった。
父の暴力的な態度に過去のことを想起してしまい、こちらも、そういう態度がよくないと怒鳴ってしまう。すると、
「よくそれで人と付き合ってこれたな」
といってくる。
私は、頭に血が上り、右手のこぶしが硬く握りしめる。以前であれば殴っていた。しかし、父は、自尊心が低く、注意されたことで自身を傷つけられたと感じ、相手に攻撃しているにしかすぎない。そのため、相手を責めるより、安心させる環境を作ることが大切だと思う。
今のは私に対する侮辱になる。何の権利があってお父さんは私を侮辱するのか。といった。
すると、
「あー、ごめんね、わるかったね。」
と言って、苦虫を噛み潰したような表情をし、体をゆらす。また、他人ごとのようなふるまいをする。そうかと思えば、
「でもね、お前もいいすぎだと思うけどねー。」
などといって、いつまでもいいわけを繰り返す。最後には、
「警察に訴えればいい」
といってくる。
ケアマネージャーは私が父と母と距離を置いたらいいという。子供の頃、父が何もしないので役所に相談に行ったが、役所の人は、いつまでもお母さんお母さんといわず、自分の人生を歩みなさいといわれた。もちろん私は自分の人生を歩みたいので、父と母と離れ、正社員で働いていた。恋人もいて、結婚も考えた。しかし、統合失調症の母親がいると知られると結婚は断られた。それは、私に甲斐性がないからだ、といわれることもある。さらに、仕事中に保健所や警察から父や母の問題について連絡がきて仕事を中断せざるをえないこともあった。働きながら、離れた距離にいる父と母の面倒をみるうち、体調を崩し、肺炎を患い、難病を患い、私も障害者となってしまった。
現在は私は労務不能で軽作業もできないほどになってしまった。精神的にではなく肉体的な問題でだ。それでも、事情を知らない人、民生委員などは、私は父と母に寄生したニートだという。そういわれながらも、自分のため、これ以上問題を大きくしないように、父と母の面倒をみている。
この世は賽の河原である。
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