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"~頂のルーツ~ 「僕らが本気で伝える事が出来れば、その波動は必ず伝わる。」"

もう十数年前のこと。場所は、静岡の象徴ともいうべき旧日本平ホテル。
あのラウンジから見た夕日、夜景、は今でも忘れられない。

「この庭園をキャンドルの灯りで一面埋め尽くしたら、凄い空間になる。よし、ここで勝負しよう!ここなら日本一になれる。」僕は仲間にそう言った。

奮えるくらいの絶景は、想像をかき立てるには十分で、毎日その事しか考えられないくらいだった。

しかし、さすがに歴史あるホテルのハードルは高く、了承してもらうまでは苦労した。
企画書を片手に、隙あらばと日参した日々、、、頂の始まりだ。

旧、日本平ホテルのラウンジからの景色

あの初期衝動、今でもハッキリと覚えている。

二流の素人が集まり想像に妄想、、、適当にイヤ、かなり本気で動き出した。
僕達にしかできない空間創りが通用するか試してみたかったし、根拠は乏しいが、なぜだか自信が漲っていた。

あれから10年。
僕ら静岡のインディペンデントは、知識と経験はまあまあ増えたが、相変わらず二流だ(笑)
改めて言おう!

頂は、「最高の音楽を、最高のシチュエーションで!」をコンセプトに掲げる、静岡で産まれ、育ったローカルフェスである。これは開始当初から変わらず今も僕らのハートのド真ん中にいる。
悩んだときはいつもこのコンセプトを思い出すことで、自ずと進むべき道が見えてくる。

渋さ知らズオーケストラにて 頂2013

今までで最大のピンチは2011年、頂4回目のこと。
旧日本平ホテルの全面改装が決まり、庭園が使用できなくなった。

最初から、3年と理解してはいたが、想い入れが強すぎるし、替わりはなかなか見つからない。

約1年間、静岡中の候補地を訪ね、シミュレーションを続けた結果、吉田公園に照準を絞った。
吉田公園はキャンプ、オートステイ等、魅力的なコンテンツが組めるし、とにかく広い!

そしてなんとか、吉田町、公園の関係者、近隣の住民にも理解いただき、新しい頂のスタートを切る事になる。

その年は震災も重なり、僕らにとって大きなターニングポイントとなった。
吉田での開催も今年で7回目。吉田町、公園は本当に協力的で凄くやり易くなってきた、感謝しかない。

吉田公園全景 頂2015

僕はこの頂を、1年に2日間だけ開く巨大な店だと考えている。
レイアウトを考え、ステージはここかな?トイレはここでしょ!?座れるスペース欲しくない??
子どももいるしオートキャンプ作れないか?電源は全てクリーンな方が気持ちいいよね? ゴミはイヤだね。。。
そんな理想を追いかけ、今でも変わらず本気で何とかしようとしている。
なかなか予定通りには行かないけど、何度も奇跡的な瞬間を体験できたのは事実であり、大きな財産だ。
僕らが本気で伝える事が出来れば、その波動は必ず伝わる。

GOMAの復活キャンドルタイム 頂2011

さあ、今年もいつも通り、僕たちらしく真っ直ぐやるだけだ。
みんな天ぷら油とマイカップ持って、ガッチリ予習して、笑顔で最高の祭りを一緒に創ろう!子供がたくさん来てくれるといいな!
同じ体験をするのでも、そこに行きつくまでのプロセスで感覚も感情も景色も、全く別のモノになる。頂とは、そういう空間である。

相変わらずの我々ですが、今年も、ガッチリ、宜しくお願いします。

ボス

2017年にオフィシャルHP内に掲載された記事です

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