見出し画像

エルドレインの森の注目カード 〜M:tG Pauperのデッキ構築を考える〜

はじめましての人ははじめまして。
すでに御存知の方はこんにちは。

今回は「エルドレインの森」のPauperの視点での注目カードについて記事にしたいと思います。

・白

協約で複数のキーワード能力を得る《巨大化》系インスタント。火力などから身を守るだけでなく、飛行絆魂によりライフレースになっても強力なのが特徴。

《天上の鎧》《きらきらするすべて》の打点を活かし、自身でも英雄的を誘発できるため、白単英雄的がもっとも噛み合うでしょうか。

エンチャントが出るたびに占術を行える軽量クリーチャー。
それなりにエンチャントを出すデッキとしては英雄的や呪禁オーラがあります。
いずれもドローの弱いデッキのため、トップ操作は良いサポートになりそうです。

第二の能力として《天上の鎧》相当のサイズアップもあります。終盤になればかなりのサイズが見込まれ、《怨恨》が付けば相当な脅威になりそうです。複数回起動できるのも良き。

ETBで自己パーマネントバウンス+占術2。自己パーマネントバウンスを行うコスト相応のクリーチャーは最近増えており、このカードのようにバウンス時にメリット付きのものも登場しています。
《コーの空漁師》の壁は厚いですがマナコスト、ETB効果的にもう少しといったところ。

《再稼働》《発掘》のような軽量リアニメイト。リアニメイト時に若き英雄の役割トークンを生成します。
再稼働と比べてアーティファクトが対象とならず、即座に強化が入らないのはデメリット。

代わりにタフネスが低いクリーチャーは再稼働以上のサイズを得られる可能性があります。
単純な互換ではなく様々なシナジーを考慮して選択したいカードです。

ETBで2/2警戒の騎士トークンを生成するエンチャント。墓地に置かれたときに占術と自ら生け贄に捧げる起動型能力を持ちます。
2/2警戒は2マナであればコスト相応でそれに追加能力もありバウンスによる複数体展開にも対応しているので強力な1枚。

既存のカードでは色が違いますが《逆棘の叩拳》が近いでしょうか。こちらは装備品によるパワー修正がない分トークンの性能は高く占術もついているためもう少し遅めのデッキに向いている気がします。

・青

高マナ域の呪文を唱えるたびに+1/+1カウンターが2個も乗るこそ泥。
親和デッキなどで使えば《物読み》《マイアの処罰者》で誘発するのですぐに巨大なサイズになることが出来ます。

逆にいうとサイズしかないため《きらきらするすべて》などとできる仕事が被ることには注意。

コモンにも増えた3ドロー+オマケ付き。このカードはフェアリートークンを生成します。
地上のブロッカーにならないのは難点ですが、アドバンテージを取ってもどうしようもない盤面でとりあえず1ターンを凌ぐ飛行のチャンプブロッカーやクロックになりうるのはありがたいです。

最近Pauperで止めたいクリーチャーは《トレイリアの恐怖》《僧院の速槍》など地上が多いのですが…

呪文詰まりにして欲しかった。

《ゴブリンの電術士》のように非パーマネント呪文のコストを軽減するフェアリー。
飛行であるためクロックとしても期待しやすく、青単のためデッキを限定しにくいのが特徴。反面3マナの割にタフネスが1なので《祭典壊し》《溶岩の投げ矢》等で容易に対処されてしまいます。

《呪文詰まりのスプライト》のコストは軽減できないものの、フェアリーカウントを増やしてくれるという微妙な関係。
《対抗呪文》がダブルシンボルなのは向かい風か。

青に増えてきたサイズ固定の呪文に飛行と呪禁の効果が追加された1枚。
攻めにも守りにも使いやすくなっておりキッカー時の《巨森の蔦》のような感覚で使うことが出来そうです。

ETBで追加コストを払うことでクリーチャーのタップと麻痺カウンターを置く事ができるフェアリー。
序盤は1マナで出して忍術の種になりつつ、忍者の攻撃を継続して通すために追加コストを払ってプレイする、といったことも出来そうです。

追加コスト込みの3マナは重く、構えるデッキでは使いにくいかもしれませんが、盤面のテンポを最優先にする青いアグロならあるいは。

3マナ2ドローのシンプルなインスタント。デメリットのないものは初で、他環境では大いに注目されています。

しかしPauperでは3マナが重く《命取りの論争》《悲劇的な教訓》などデメリットをメリットにするタイプのカードが既に多いため影が薄いかもしれません。

・黒

《襲クリーム》《不気ミント》とならんで素敵なネーミングセンス。
これはPauperでも採用がありうる1枚。-3/-3修正が《ケンクのアーティフィサー》のクリーチャー化したブリッジランドに、-5/-5が《グルマグのアンコウ》《トレイリアの恐怖》にそれぞれ刺さるため環境にマッチしています。

協約は生け贄可能な範囲が広く《胆液の水源》などがあればメリットにすらなるため「《鉱滓造の橋》にがぶりんご飴を唱えます」といった味のある宣言が大会で聞けるかも?

協約時はライブラリー操作を行った上でドローするスペル。
《骨読み》以上に見られる枚数が多くインスタントのためそれなりに強そうです。

ライブラリーに戻す枚数は任意のため、4枚とも墓地に置くことも可能。協約なしでも2ドローのため最低限の働きはします。
3マナと協約を満たせるデッキであれば墓地肥やしも兼ねて強そうです。

エンチャントが墓地に置かれるたびにネズミ・トークンを生成する猫。
本体も1マナで接死も得られるため使い勝手は良さそうです。

特に《怨恨》などのエターナルエンチャントは相性が良く、怨恨を付けたネズミが墓地に置かれた時に怨恨も墓地に置かれてネズミが生成されて怨恨を付け直すことでネズミを維持し続けることが出来ます。

2マナ1/3飛行と黒のクリーチャーにしてはベースの性能が高く、さらに条件によって絆魂も得られるのはかなり強力。さらにマナはかかるものの自力でパワーを上げることもできます。

《大霊堂のスカージ》などと比較するとタフネスの上昇が大きく、全体除去に巻き込まれないのはメリットです。(相方のフェアリーがこれ以外だと巻き込まれて絆魂は失うかもしれませんが)
構築やプレイングには依存するものの、ポテンシャルはありそうです。

トークン生成+クリーチャーの死亡時にサイズアップするネズミ。
タフネスは1ですが生成したトークンを墓地に落とす手段があれば即座に3/2になるためコスト相応の耐久力はあるかもしれません。

クリーチャーの死亡トリガーでサイズアップするクリーチャーとしては最軽量で、《屍肉喰らい》等を展開したうえで一緒にサイズアップしていく動きはなかなか強そうです。

1マナとしてはかなり強力なETB能力を持ったエンチャント。1マナで2ライフルーズは《夜の衝突》や《ティゼルスの果実》を見ても遜色なく、さらに1枚ハンデスが付いていると大盤振る舞いです。

パーマネントとして戦場に残るのでバウンスによる使い回しや、協約の種にすることもできます。
2回ETBを誘発出来たら《荒廃稲妻》を超えると考えるとその強さが分かるでしょうか。
墓地に置かれたときに占術2もあり全く無駄になりません。

・赤


出来事でブロック不可の1/1を2体、クリーチャーとして2/1先制攻撃がワンセットになったクリーチャー。
計5マナの分割払いで合計パワー4のクリーチャーが3体出るため悪くはない印象です。

全体強化や生け贄シナジーとの組み合わせで、数を活かしたいところ。
最悪2マナ2/1先制攻撃でも戦力にならないことはないのがありがたいです。

死亡時にブロック不可の1/1を生成する速攻クリーチャー。継続して攻め手を用意できるのは悪くなく、装備品や《バジリスク門》などで強化できると良さそうです。

《不気味な修練者》と比較すると死亡後のスペックは物足りないものの、速攻によるメリットもあるでしょう。
単純に1マナの類似効果のクリーチャーが8枚体制になるとデッキが組みやすいというのもあります。

《熱錬金術師》が1マナ増えてアーティファクトになり、タフネスが1増えた形。
この手のカードは《ケッシグの炎吹き》《どぶ潜み》など選択肢が増えていて、熱錬金術師同様、呪文を唱えなくても継続ダメージを与えられることは利点です。
タフネス4は《稲妻》を耐え、アーティファクトカウントにもなりますが、逆にアーティファクト除去が当たるようになってしまったのはデメリットか。
普通の赤単デッキでは3マナがかなり重いというのもあり難しい1枚。

・緑


協約によりETBで置物の追放を行うアウフ。協約はしかるべきデッキであれば条件達成は難しくなく、安定した置物対策として使えそうです。
《仮面の蛮人》との比較は興味深く、盤面のパーマネントを消費するかどうか、「墓地のクリーチャーカード」というデッキによっては達成が難しい条件であるかどうか、サイズ(2/2⇔1/3)、そして多相を持つかどうかで結構違います。

アグロデッキであれば《怨恨》などとのシナジーを考えアウフが優先されるでしょうか。

《不屈の自然》系の土地サーチに2種類のおまけがついたカード。
1/1+ランドサーチなので《彼方地のエルフ》に選択肢が追加されたような格好です(エルフではありませんが……)

人間+食物トークンはコストパフォーマンスが悪いのであまり選ばないと思われますが、終盤で土地があっても意味がなく、チャンプブロックとライフゲインの両方が欲しい場合は役に立つかもしれません。
総じて無駄になりにくいカードではありますが、やや大人しいか。

1マナで《地勢》+協約で土地を永続的にクリーチャー化するソーサリー。
土地を1枚消費してしまいますが、その土地も自ら持ってくることができるので、協約1回+これのパーマネント2つで1マナ3/3速攻を得られると考えるとなかなかです。

ブリッジランド等の破壊不能の土地がクリーチャー化すれば当然3/3破壊不能のクリーチャーが出来上がります。《ケンクのアーティフィサー》と違い飛行は持たせませんが、強力であることは間違いありません。

軽いため破壊不能にこだわらずとも《怨恨》等の生け贄でただの土地をクリーチャー化するだけで十分強そうです。

・無色

お菓子で作った道標はまさに食物・手掛かり。
2マナとタップで生け贄に捧げれば食物・手掛かりの両方の効果を得ることができます。
ETBで占術も付いているため最序盤のドローの質向上に貢献してくれます。その優秀さは《魔法の井戸》《フェアリーの予見者》が証明していると言え、青以外でもその恩恵を得ることができます。

親和だけでなく様々な中速以降のデッキの潤滑剤として使うことができそうです。また、食物であるため《大釜の使い魔》等のシナジーを受けることができるのも良いところ(使い魔の効果で生け贄に捧げるとカードを引けないのですが……)。

・まとめ

コモンのカードパワーが全体的に引き上げられている結果として「選択肢に上がりそうなカード」としては結構数があります。
トップメタのデッキに影響がありそうなカードは少ない(《キャンディーの道標》が可能性あり?)ですが、単体では強力なカードが結構あります。

特に《望み無き悪夢》はオーバーパワーと言ってもいい性能で、使い回しによるライフロスとハンデスを行うことで新しいデッキの中核になり得ると思います。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?