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DSBにチャレンジ2 Master KTさんの『データドリブンの極意』を読んでみた。そのイチ(DAY0とDAY1)

ただいま、理由あってDATA SABERにチャレンジ中です。で、DATA SABERに認定されるためには、導く力の証であるコミュニティ活動の一環として、Tableau関連のブログ記事の投稿が求められており、こうして書いている次第です。

今回は、このDATA SABERの生みの親である、Master KTさんの『データドリブンの極意』を読んでみましたので、その内容を3回に分けてご紹介します。

3回に分ける理由ですが、この本は、データドリブン文化を組織に浸透させるための極意を持つMasterのもとへ、とある企業の営業企画部の社員が弟子入りし、対話を通してデータドリブン文化を組織に広めるために必要な技能とマインドセットを獲得するという物語仕立てとなっているのですが、なんと総ページ数367頁の大作で、一回でその内容をご紹介するのはとてもじゃないですが無理なので、分けてお伝えします。

ちなみに、アマゾンの書籍紹介では以下のような案内となっています。

(概要)
「もっとデータを活用して業績アップ」
「データドリブンで事業をもっと大きく」
このようにデータが重要といわれる現代では、一人一人がデータとの向き合い方を会得し、自分自身の意思と判断力を持つために「データリテラシー」を身に付けることが必要です。データリテラシーとは、データ活用の意味から理解し、人間がデータとどう向き合うのかという視点で、どのような役割を担う人にとっても今必要なデータにまつわる知識です。データベースやSQL、難しいシステム、あるいはデータを可視化するデザインの話だけではありません。本書は、著者が創設した「Tableauブートキャンプ」における師と弟子の対話を元に、8年間かけて会得したノウハウ・考え方をまとめあげた本です。
「データとはなにか」
「データを使ってどのように改善するのか」
「データを可視化して人々を動かすにはどうすればよいか」

これらの観点から、技術的な専門知識だけではない、データ活用の本質を考えます。

(こんな方におすすめ)
・BIツールやExcelを使ったデータ分析でもっと成果を出したいマーケター
・データアナリスト、データ活用(データドリブン文化)を組織に広げたい管理職、データを扱うべき現代のすべての人

(目次)
DAY0 データドリブン文化のはじまり
0-1 プロローグ
0-2 なぜデータドリブンを目指すのか
0-3 すべての人が持つべき「データリテラシー」
DAY1 データストーリーテリング
1-1 なぜストーリーが必要なのか
1-2 インプットとアウトプットの連鎖で思考する
1-3 ストーリーでデータを分析する
1-4 ストーリーテリングの枠組みを理解する
1-5 他人のアクションを導く強いストーリーを作る
DAY2 ビジュアル分析
2-1 ビジュアルでデータを理解する
2-2 ビジュアル分析のサイクルを理解する
2-3 思考のフローを生み出す脳のしくみを押さえる
2-4 データに合わせて視覚属性を使いこなす
2-5 ビジュアルの構成をまとめあげる
DAY3 分析プラットフォーム
3-1 データを使える環境を共有する
3-2 データの自由化と保護のバランス
3-3 データを開放して人々を動かす活用例
3-4 データを見るだけの人は存在しない
DAY4 データとはなにか
4-1 データの語源と歴史を振り返る
4-2 データを管理・活用するシステムのしくみ
4-3 現代の情報系システムの進化
4-4 目の前のデータの正しい知識を身につける
DAY5 データドリブン文化をさらに広げるために
5-1 データとテクノロジーの進化を学び続ける
5-2 データドリブンの仲間を増やす

ということで、今回は、

DAY0 データドリブン文化のはじまり
0-1 プロローグ
0-2 なぜデータドリブンを目指すのか
0-3 すべての人が持つべき「データリテラシー」
DAY1 データストーリーテリング
1-1 なぜストーリーが必要なのか
1-2 インプットとアウトプットの連鎖で思考する
1-3 ストーリーでデータを分析する
1-4 ストーリーテリングの枠組みを理解する
1-5 他人のアクションを導く強いストーリーを作る

をご紹介します。

まず、現在DATA SABERにチャレンジ中であることは冒頭に書きましたが、技術力に関する試練である、Ord1~Ord10のうち、この本に書かれているのは主にデータリテラシー(自動車免許の教習でいえば、学科(実技ではなく))に相当するものになります。なので、Ordでいうと、

2. Visual Best Practice I
4. DATA Platform
6. Visual Best Practice II / 設問
7. Performance Best Practice
10. ZEN問答

あたりが該当することになりますでしょうか。で、これらのパートは、BIツールを可視化の便利な道具で終わらせてしまうか、それとも業務の意思決定の精度を高めたり、SSOTである情報を組織内で共有しデータドリブンな経営を執行するための重要な道具とするかの大きな分かれ目になる重要な部分になります。

なので、単にTableauの機能に熟知するだけでは全く歯が立たない部分であり、また、それらを理解しかつ実践するためにはかなりの労力と時間が必要となる部分でもあります。なので、全体で400頁弱になるのも無理もありませんね。

で、DAY0に書かれているポイントとしては、データというと何かいままでとは違う何かであったり、難しそう、わからないという拒否反応がでたりするところをまずは解きほぐさないとということで、Masterは、八百屋や天気などの話を持ち出して、普段の生活でも皆さん気が付かないうちにデータを活用して意思決定していることをわかりやすく説明しています。

また、今まではカンと経験を頼りに仕事をしていたかもしれないが、今後はそこにデータをプラスすることで、カンと経験とデータの三位一体で仕事をこなすことができるようになることを目指すといった、だれもがデータ活用の主役となることを易しく説いてくれています。

更には、データドリブン文化を普及させるために最も大事な点として、データを活用する目的である、タスク=業務の課題等が明確にあるかどうかを確認することを求めています。ここはとても重要な点で、とかく「とりあえず、手元にあるデータで分析したら何か新しい発見があるかもしれない」的な行動をとって、深いデータ沼に陥り、あげく何も成果が得られず、時間とお金を無駄に使ってしまったというオチにならないためには、まず自らのタスク=データ活用する上での業務の課題は何かを考えるように指示しています。

そして、DAY1には、データストーリーテリングの重要性について説いています。データを情報にまとめ上げ、そこから価値あるインテリジェンスを発見し、共有し、そしてアクションを起こすところまで組織内の人を導く。周囲の人がデータを見てアクションしたくなるようにするためには、強力かつ魅力的なデータストーリーがなくてはならない。指示や命令で人を動かすのではなく、データを魅せられることで人は勝手に動く。なんともデータドリブン文化を象徴する表現だと思います。

で、じゃあデータストーリーで具体的に何を指すのという弟子の質問に対しては、ディメンション(質的データ)とメジャー(量的データ)の組み合わせでダイスやスライス、ドリルダウン、ドリルスルーを駆使して4W(いつ、どこで、誰が、何を)によるストーリーを作るのだと回答しています。この辺りは、ありていに言うといわゆるBIツールで行うOLAPデータ分析そのもの話になり、いきなりデータ分析界隈の専門用語が飛んでくるので、難しく感じるかもしれませんが、まあ、このレベルは最低限リテラシーとして学習してほしいということなのかもしれません。

また、データの構造化、正規化の話も出てくるのですが、この辺りはBIを行う上でどうしても外せないトピックですね。例えば、エクセルもBIツールとして十分な機能と性能をもっているのですが、正しい使いかたをしないために、ただのメモ帳、帳票ツールになってしまうわけで、やはり、データ活用するために、まず理解し知っておくべきこととして、データリテラシーとデータストーリーをDAY0、DAY1に持ってきているのは、さすがMaster KTと思いました。 今回はここまでです。

そのニ(DAY2とDAY3)へ続く






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