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川崎重工業(7012) 84点

1. 会社の概況と特徴(300文字以内)

川崎重工業株式会社(7012)は1896年に設立され、1949年に東京証券取引所に上場しました。総合重機の大手として、旅客機分担品、鉄道車両、大型二輪車を主力事業としています。また、自衛隊向けの潜水艦や航空機の製造も手掛けています。連結事業では、モーターサイクル(32%売上、8%利益)やエネルギーマリン(19%売上、8%利益)が主要セグメントを占め、海外事業が60%を占有。最近では防衛受注の増加や民間需要の回復により、業績が急回復しています。株購入においては、防衛関連の安定した需要と多角化した事業ポートフォリオが評価ポイントです。

2. 安定した成長の有無

川崎重工業は総資産2,815億円に対し自己資本比率23.3%とやや低めですが、売上高は年々増加傾向にあり、特に防衛関連や船舶用エンジンでの市況改善が見込まれます。営業キャッシュフローはプラスを維持しており、株主還元としての配当も安定しています。利益面では最高純益を記録するなど、成長性も期待できますが、有利子負債が高水準のため財務の健全性には注意が必要です。

3. 直近の売上高、営業利益

2024年3月期の売上高は約18億9987万円、営業利益は約4億6201万円でした。過去数年間では売上高が着実に増加しており、2025年3月期には22億5000万円、26億5000万円を予測しています。株価は現在6,719円で時価総額は8,171億円、総資産は2,815億円に達しています。将来的には防衛需要の拡大と民間市場の回復により、さらなる成長が期待されます。

4. 現在の株価

現在の株価は6,719円で、時価総額は8,171億円です。総資産は2,815億円、自己資本は656億812万円で自己資本比率は23.3%となっています。自己資本は安定的に推移しており、株主に対する信頼感を支えています。

5. キャッシュフロー、現金

2024年3月期の営業キャッシュフローは3億1606万円、投資キャッシュフローは-8億9800万円、財務キャッシュフローは1億2900万円でした。現金及び現金同等物は841億円を保持しており、安定したキャッシュポジションを維持しています。投資活動では設備投資に注力しており、将来の成長基盤を強化しています。

6. 配当性向

過去の配当実績では、2022年3月に20円、2023年3月に60円、2024年3月に30円を支給しており、安定した配当を実施しています。今後も予想配当として2025年3月に70円を予定しており、株主還元の姿勢が継続される見込みです。

7. 採点と理由

  • 業績と財務(18/20)
    売上増加と最高純益達成も有利子負債が高い。

  • 株価の安定性(15/20)
    株価は変動があるが長期的には安定成長が見込める。

  • 成長性(17/20)
    防衛需要と民間市場の回復により高い成長が期待。

  • 業界地位と競争力(16/20)
    総合重機大手としての地位は確固としているが競争も激しい。

  • 配当性向と株主還元(18/20)
    安定した配当実績と今後の増配予測が評価される。

8. 総合評価(84点)

川崎重工業は多角化された事業ポートフォリオと防衛需要の増加により、安定した成長が期待できます。財務面では有利子負債の管理が課題ですが、最高純益の達成や安定した配当政策が魅力です。総合的に見て、堅実な投資先として高評価です。

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