銘柄評価:キーエンス(6861) 94点

1) 会社の概況と特徴

キーエンス株式会社は、1974年に設立され、1987年に上場した電子応用機器の製造・販売を行う大手企業です。主にFAセンサーなどの検出・計測制御機器を手掛けており、生産は国内工場を軸に外注を行っています。連結事業の売上構成は、電子応用機器の製造・販売が100%を占め、海外売上比率は62%に達します。特に、半導体関連の設備投資やFAセンサー分野での強みがあり、欧米を中心に事業を展開しています。また、省エネ大賞などの受賞歴があり、開発力の高さが評価されています。

2) 株購入における総合評価

キーエンスは、安定した業績と高い成長性を持つ企業です。2023年度の売上高は9,224億2200万円、純利益は3,629億6300万円を記録し、2024年度には売上高9,500億円、純利益3,650億円を予想しています。特に、FAセンサー分野での強みと欧米市場での事業拡大が成長の鍵となっています。株価は安定しており、時価総額は約17.2兆円です。配当も増配傾向にあり、2024年度には1株当たり300円が見込まれています。総合評価として、成長性、財務の健全性、株主還元の観点から非常に高い評価を与えられます。

3) 売上と利益、成長性

キーエンスの売上高は、2021年度から2023年度にかけて増加し、2023年度は9,224億2200万円を記録しました。営業利益は4,989億1400万円、純利益は3,629億6300万円に達しました。2024年度の売上予想は9,500億円、2025年度には9,800億円と予測され、さらなる成長が見込まれます。特に、FAセンサー分野の成長と欧米市場での事業拡大が成長の鍵となっています。

4) 株価と時価総額、総資産

キーエンスの株価は、2024年初頭には最高値で71,170円を記録しました。現在の時価総額は約17.2兆円で、総資産は2兆8,193億7800万円に上ります。電子部品・産業用電子機器業界で1位の時価総額を誇り、その規模は業界内でもトップクラスです。

5) キャッシュフロー、現金

2023年度の営業キャッシュフローは3,026億円と堅調です。投資キャッシュフローは-2,834億円であり、財務キャッシュフローは-636億円となっています。現金等は3,440億円で、健全なキャッシュフロー管理が行われています。

6) 配当性向

キーエンスの配当性向は堅実であり、2023年度は300円の配当を実施しました。2024年度には300円、2025年度には300~340円の配当を見込んでいます。株主還元に積極的で、安定した配当を行う姿勢が見られます。

7) 採点と理由

  • 業績と財務 (20点中19点)
    強固な財務基盤と堅調な業績が評価されます。特に、FAセンサー分野での成長が顕著です。

  • 株価の安定性 (20点中18点)
    株価は安定しており、長期的な投資先として信頼性があります。

  • 成長性 (20点中19点)
    FAセンサー分野の成長と欧米市場での事業拡大により、高い成長性が期待されます。

  • 業界地位と競争力 (20点中20点)
    電子部品・産業用電子機器業界でトップの地位を持ち、競争力も非常に高いです。

  • 配当性向と株主還元 (20点中18点)
    安定した配当金を支払い、株主還元に積極的です。

総合評価: 100点中94点

キーエンスは、安定した業績と強固な財務基盤を持ち、成長性のある事業を展開する非常に優良な企業です。株価の安定性と高い競争力も評価でき、長期的な投資先として非常に魅力的です。

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