見出し画像

リアルなお話し②

前回は基本的な判断の方法と基礎についてお話ししました。
今回は、木材について。
こちらも簡単にはお話しできる量ではありませんが、現在も建築中のお家でイシハラスタイルが使用している、色々な木材についてです。

イシハラスタイルがあるのは愛知県西尾市です
愛知県の南の方にあります。
基本的にはこの地方では昔からスギやヒノキを使用した家づくりが普及していたと思います。
杉よりも桧のほうがねばりがあり堅い(強い)ため、構造材の多くをヒノキを使用しています。強度については樹種だけでは判断できないので絶対とはいいきれませんが、ビスなどを打つと分かるのですがしっかりと効く感じがあります。
そして、シロアリなどの被害のあった実際の現場で状況をお聞きすると、より硬い木や匂いのあるもの(人間だと良い匂いに思いますが)は通り越して、柔らかくい木を選んでいるようなのです。昔のおうちだと栗を土台にしていたりするのを見ますが、硬い木を使うのは強度もありますがそうした家を守るために見えなくなってしまうところも、しっかりと考えたものを使っていたのですね。当然、絶対はないのですが被害にあってからですと多大な費用や気持ちの良くない思いをしたりするので、出来る範囲で気を使っておくことが良いのではないかと思います。
イシハラスタイルの家では、目で見える所はスギが多いので杉の家だと思いがちですが構造体においては桧のお家です。隠れていて毎日確認できない所こそしっかりとしたものを使っておくことで80年という年月を一緒に過ごしていける家づくりを考えています。

桧や杉に関しても、可能であれば愛知県内や東海地方の材料を使ってもらっています。私も良くはわからないのですが、育った環境と近い場所で使うことで長持ちするそうです。温度や湿度によって伸び縮をする材料なのでそういうこともあるのだと思います。
以前、お客様からずっと使っていた木製のお弁当箱を海外に持って行ったら変形してしまったそうです。使い方は同じなのに不思議ですよね。

自分達が建てたお家に長く住まうために、何が最適なのかを考えて家づくりをしています。これなら安いし完璧だという答えがあればよいのですが、残念ながら正解は人によって違います。
同じスタンスで家づくりを任せられる会社となるよう、考えを共有出来たら良いと思います。

国産の桧や杉以外でも、木材に関しては検討することが他にもあります。
含水率や乾燥の方法、無垢材や集成材にしたりと考え方は様々。

見た目の色の美しさ、表面の節や割れなども好みがあるでしょう。

掛けられる予算も人それぞれですし、一生に一度の家かどうかもわかりません。でも私たちは、木を使う以上無駄に壊すような行為をしたくないと思っています。育った年月ぐらいは使われてほしいと願います。
人間も自然界の一部であるという気持ちがあります。不便な暮らしをする必要はないけれど、無駄な開発行為も必要ない、そう考えます。
海外から材料を安く買いたたいて、自分たちが儲かればよい、そいう言う考えもあまり好みません。適切に、適正に、必要な分だけ。

でも、そこには情報が正しいと思えるかという信頼が必要ですね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?