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僕のサボり方 〜①オーケストラ編〜

「サボり方」って書くと、どうしても人格や技術のマイナスのイメージがあるから書きたくないのですが、インプレッションのために書いてます。

世間では会社に入ったら後は勉強もせず給料貰って適当に仕事してたらいいのよ、なんて話をよく見ますが、クラシックの演奏家ってほんと真面目な人って多いんです。

プロオーケストラに入っても、なかなか手を抜く事なんか出来ません。
簡単な楽譜でもアンサンブルを要求されると気が抜けませんし、中には1日や2日引き篭もって自宅練習しても間に合わないような難しい曲も普通にプログラムに入ってきます。

そう。

プロオケは給料が安いことで有名ですが、その労働内容はかなりの部分が気を抜けない技術職なのです。たとえ難しいロマン派のバイオリン協奏曲を弾きこなすテクニックがあっても、オーケストラ内でアンサンブルをそろえるのは全く違います。ソリストがひとりだから、ある程度は自由に弾いてみんなが指揮者がそれに合わせれば済むのとは違い、全員が全員で合わせないといけないのです。

そんな神経をすり減らす仕事の中で、給料(月収12〜15万程度、昇給無し)も安く食べていく事すら危ない状況で、気付けば妻に愚痴を漏らしてしまう。どう考えても良くない傾向です。ストレスは溜まる一方で、免疫もかなり弱っていたのでしょう。

就職前には考えられないほど身体は病気に弱くなり、インフルエンザや帯状疱疹、咳喘息などが毎年絶え間なく罹患していました。

僕はこう思ってました。
「辞めたい」と。

サボりとは、どうすれば自分のために時間を作れるか、が前提の行為である。

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