赤い野球帽 イン USA

さっき私の勤める店に赤い野球帽をかぶった、背の高いおじいちゃんがフラリとやってきた。

その時傍にいた同僚はゲイなので、自分はトランプ大統領ファンには一切かかわらないと言って反対側に消えてしまった。その野球帽に、トランプと英語で書かれているかどうかすぐにはわからなかったにも関わらず、だ。

彼はとてもいい人で、みんなの事をいつも助けているので、あなたらしくないねと言うと、トランプが再選されたら法律も変わっていき、ゲイコミュニティに対して弾圧、または殺戮が行われる、怖いと言う。おお、そうだ、確か彼は昔、公衆トイレでゲイだからという理由で袋叩きにされた経験があったんだった。

でもそれは、いわゆる、白人でもゲイはダメ。白人じゃなかったらもっとダメということではないか。この地域は明治時代頃からの日本人の移民がかなりいたので地元の人は慣れているようで私自身は人種差別のようなものは受けてこなかった。

これから赤い野球帽をかぶった人(トランプ派)に近づかない方がいいのかどうかはわからない。

先日面白い動画を見た。KKKのリーダー格の白人男性とその彼が行う集会にも参加する黒人男性との友人関係の話だった。そのKKKのリーダーは、今もなお白人は他の人種と混ざらない方がお互いの為だ、と主張しているが、その黒人男性については自分の話をきちんと理解しようとしてくれると尊重しているようで、時間はかかったがお互いの家に遊びに行き合う関係にまでなったとの事だった。

理屈なしに湧き上がる感情だから人に対して好き嫌いができるのは仕方がない。

でも、あなたがもし、誰かの嫌いの枠に入って嫌な思いをする事になったら、あなた自身が誰かを嫌いな枠に入れて嫌な思いをさせていないか確認しなくては。いくら相手が悪いと思っていても、責めても何も解決しない。

受け付けられない所はあっても、素直にと言うか無理にでもいい所を見つけて、いい所はいい、とそれぞれの存在を尊重することができるようになれればベスト。

自分が外に向けて送ったエネルギーが、後で巡り巡ってちゃあんと自分に戻ってくる。 相手に向かって怒りの感情を投げたはいいけど、予想もしない方向から、しかも忘れた頃に、自分にそのエネルギーが戻ってくる。だから、自分がいつも出しているエネルギーには気をつけよう。


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