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「命がけの証言」のすすめ

ウイグル人のジェノサイドは、今も進行しています。ところでジェノサイドとは何でしょうか。1948年、国際連合で採択されたジェノサイド条約によると、以下の通り定められています。

1.集団構成員を殺すこと
2.集団構成員に対して、重大な肉体的又は精神的な危害を加えること
  (拷問、強姦、薬物その他重大な身体や精神への侵害を含む)
3.集団に対して故意に、全部又は一部に肉体の破壊をもたらすために意図された生活条件を課すること
  (医療を含む生存手段や物資に対する簒奪・制限を含み、強制収容・移住・隔離などをその手段とした場合も含む)
4.集団内における出生を防止することを意図する措置を課すること
  (結婚・出産・妊娠などの生殖の強制的な制限を含み、強制収容・移住・隔離などをその手段とした場合も含む)
5.集団の児童を、他の集団に強制的に移すこと
  (強制のためのあらゆる手段を含む)
ウィキペディアより引用

中国共産党に対するウイグルへの所業は、上記5つすべて当てはまっています。ウイグルの実状について、ここでは言及しません。もし興味がある方は、こちらのサイトをご覧ください(閲覧注意です)。

ただし、中国共産党はこれを否定しています。ウイグルの強制労働については、中国の報道官が19世紀の100年以上のアメリカの黒人(一説によると、これは奴隷ではなく刑務所で懲役刑を課されている囚人とのこと)の写真を引き合いに出し、強制労働は中国の問題ではなく、アメリカの問題であると主張しています。

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当然のことながら、この主張は多くの失笑を買っています。そして今、世界ではこのジェノサイドに対する非難が相次いでいるのです。しかし、日本ではあまり議論が進んでいません。世界が団結して、これを非難している状況であるにも関わらず、それに足並みを揃えられない日本企業もいます。

商売第一主義で、経済優位性だけを追いかけるということは、強制労働させられているウイグル人迫害に加担することにもなります。強制労働ですから、格安賃金になるのは当然です。名前が挙がっている企業は、ウイグル人の犠牲のもとで、市場での競争力を確保していると言えるわけです。問題意識をもった消費者は、そうした企業からの製品やサービスを控えることになるでしょう。

しかし、まだまだ我々、日本人一人一人の関心はそれほど高くないのではないでしょうか。大事なことではありますが、取っつきにくいテーマかもしれませんし、周りの人に話すにも障壁が高い内容なのかもしれません。

そういう方は、是非、この本を読んでみてください。

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分かりやすく、今のジェノサイドについて書かれています。実名を出されており、文字通り「命がけの証言」です。もし少しでも興味がありそうな人が周りにいたら、配ってあげてもいいかもしれません。

無関心は最大の敵です。私たち一人一人が、世界で何が起こっているのかに目を向け、小さいことからでも行動を起こしていくことが大切だと思います。

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