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多角的視点を持つ努力

山梨に農園を置き、そこに住み着きつつ、都内での職場生活をこなせるのか?を検証するための短期留学も終盤。この日は、都内への最終通勤を行いました。

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結論・・・まぁ大変だし、毎日というわけにはいかないけど、頻度を調整すれば、山梨で寝起きしながらの生活も不可能ではない、といったところでしょうか。

何だかんだ言っても、やはりバスを使うのが楽です。乗り換えをせず、一気に都心まで出られるのは魅力的です。ただ、やはり渋滞の影響をもろに受けるので、時間が読みにくいですね。通勤最終日の朝は、一時間近く余裕があったにも関わらず、渋滞のせいで遅刻をしてしまいました。

行きは電車帰りはバスというのが、よさそうです。

今後については、月に1~2度山梨で一週間を過ごすような生活スタイルが成り立つか、試していこうと思います


そんなわけで通勤最終日は、都内に出てきたわけですが、農場を離れてしまうと、やはりあちこちの情報が気になってしまいますね。

ニュージーランドの女性首相。政府発表の情報だけが信頼できるものであり、それ以外の情報は信じるに値しないことをアピールしています。

よく戦中日本の情報統制を揶揄する言葉として、「大本営発表」などと言ったりしますが、まさにそれですね。

政府発表などという単一ソースで、物事が判断できるのであれば、そんな楽なものはありません。考えなくても、答えをもらえるわけですから、楽ちんです。

でも、それでいいの?ということです。

高校時代、たしか・・・公民?みたいな授業で、こんなことを教わったのを覚えています。

ある物体の位置を特定するとき、まず2つの地点からそれを測ります。そうすると、交点ができるので、対象物はその交点にあるということになります(下図左)。

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ところが、さらにもうひとつの地点から観測をしてみると、困ったことが起こります(上図右)。

本来ならば、二地点から測量したときの交点上に、その物体があるわけですから、第三地点からの観測結果は、その交点上にないといけません。しかし、実際には、なかなかそうはならないというのです。

つまり、測量するときには誤差が生まれるのであり、三つの交点が一致しないのは、そうした誤差があるからという解釈です。そう考えると、複数地点からの測量結果は、きれいに一つの交点で交わらないことを、許容する必要があります。

その結果、どのように考えるかというと、その物体は「それぞれの交点の内側にある可能性が高い」となるのです。つまり、観測地点を多くすればするほど、その交点の数が多くなり、より正確な位置を推定できるようになるということです。

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ずいぶんと古い話なので、正確ではないかもしれませんが、たしかそのようにして、多角的な視点の重要性を説明されたように思います。


翻って、ニュージーランド首相の発言は、それとはまったく真逆のものです。政府発表という単一視点で判断せよ、と言っています。そんなことでは真実などみえようはずもありません

しかし、こんな話をすると、マスコミがある!マスコミにだって、「右寄り」と「左寄り」があるわけで、そうした多角的な視点をもっていればいいんだ!と、おっしゃりそうな方がいます。

実際、私の周りで、「NHKとBSフジの番組、両方見ておくと良い」とアドバイスをしてくださる方がいらっしゃいます。その方なりの善意なので、まったく否定しようとは思いません。けど、その「両地点」、私からみたら、ほとんど同じ場所にありますよ?とツッコみたくなります。マスコミ情報は、所詮、マスコミ情報です。

それに比べて、インターネットの情報は、多角的過ぎて真偽を見極めるのは難しいです。

とくに、私にそんなアドバイスをしてくださるような方からしたら、インターネットからの情報など、何が何だかまるで分からないのだと思います。なので、「インターネット情報」というのを一緒くたにして、「怪しい情報」と括ってしまい、それらを丸ごと捨ててしまっているわけです。本当にもったいない限りです。

何でもいいから(インターネット情報を含めて)複数地点から観測することが大切です。きれいな一つの点で交わるなんてことは、まずないと思う必要があります。そこにはいろいろな誤差があっていいのです。

2020年の大統領選で、史上最多レベルの得票とも言われるバイデン氏が、こんな出迎えを受けるのは、何故でしょう?

バイデン氏の人気、それって本当なのでしょうか?マスコミ情報から観測される情報とは、かなりかけ離れたところに交点がありそうです。


そんなことを考えながら、ニュージーランド首相の発言をみていました。

頭が良いとか、悪いとか、そういうことではありません。ただ、安易に答えをもらうのではなく、少しでも自分なりの答えをみつけるために、多角的視点を持つ努力くらいはしようということです。

怒る気持ちは分かります。けれどもそれ、答えをもらってたんですよね?

あちらさんもガチですから、こちらもそれ相応の努力をしないとやられちゃいます。気をつけていきましょ


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