2020年版 個人的良作34作紹介
年も越しちゃってちょっと遅くなっちゃいましたが1年間のまとめとして好印象だったゲームを記録しておきたいと思います。初プレイだけではないですし、2020年に出版されたゲームというわけでもありません。あくまでも現時点での自分のお気に入りのゲームの紹介レベルの記事です。
1,リファイナリー
3人専用の石油採掘から精製、出荷までをテーマとしたゲームです。プエルトリコで有名なヴァリアブルフェイズオーダーシステムを搭載した本作は2019年に購入したものですが2020年も定期的にプレイしました。3人専用で遊べる機会が限られてはいるものの、今後も活躍させていきたいと思っている良作です。
2,Mr.Sneaky
2人用ブラフゲームです。宝石を守る富豪と宝石を奪う泥棒の役を交互に行って獲得した宝石が一定数になったら勝利します。サクッとした心理戦ができる良いゲームです。
3,ピップランタン
黒沢でべそさん作の協力型ダイスゲームです。ダイス目に一喜一憂しながら自分が担当するキャラクターを強化して各ダンジョンを攻略します。1~4人プレイと幅広い対応をしているのにどの人数でもゲームバランスがとれているのは秀逸としか言いようがありません。ソロプレイゲームのワンデッキダンジョンが海外で人気のようですがピップランタンも引けを取らない秀作だと思っています。
4,グズベリーフール
3人専用のトリックテイキングゲームです。トランプのスートと色の特徴をうまく利用した変則的なルールになっているのですがプレイを通して考えるポイントが常にあるところが感動的でした。トランプゲームをやり込む日を作りたいと思いながらあっという間に2020年が終わってしまいました。今年こそは…!
5,コーヒーロースター
Saashi&Saashiさん作のソロ専用ゲームです。コロナの影響で自粛モードになったときに始めた趣味がコーヒーを淹れることでした。このゲームは焙煎をテーマにしているのですが、コーヒーを淹れるようになってからよりこのゲームに親近感が湧くようになりました。バックビルドシステムをコーヒー焙煎のテーマに綺麗に落とし込んでいるのはSaashiさんならではの表現力で感服します。
6,オーディンの祝祭+ノース人拡張
妻と一番やり込んだであろう言わずと知れた名作です。2人でプレイするのが基本なのですが4人用ボードの面でプレイしたり島はすべてから選べるという超ゆるハウスルールでプレイしています。ウヴェ・ローゼンベルグさんのパズルと拡大再生産を通して次こそはうまくやれると毎回思わせるつくりには脱帽です。10月に初めて200点越えを達成!まだまだ上がいるようなのでやり込みたいですね。
7,イッツアワンダフルワールド
今年のドラフトゲームの新定番とまで謳われた風雲児。プロトタイプをプレイしたときにはどん詰まりのプレイ(青カードにひたすらリサイクル資源をくべるだけ)になってしまったので感触は良くなかったのですが、和訳を担当することになってから世界は一変しました。ルールを読み込んでカードの内訳を理解し始めるとゲームの面白さに気づき始め、ソロプレイでは全てのシナリオでゴールドを達成するほどにドハマりしてやり込みました。資源産出システムが独特で思惑通りの構築が完成したときの感動はひとしおです。1時間ほどでプレイできるのも良い点ですね。
8,スルージエイジス(アプリ版)
コロナ自粛の影響で購入したアプリ版の文明発展ゲームです。様々な拡張?ルールのゲームがあってそれぞれのCPUが強くて一筋縄ではいきません。実際のプレイは処理漏れがあったり巻き戻し処理で苦労するようなので実機でのプレイはあまり気が進まないですね…。1人でアプリで遊ぶ分には1時間もかからないのでこちらでいいかなという印象です。
9,ブラック・ソナタ
コロナ自粛の影響でいくつかのPnPゲームを印刷してプレイしていました。そんな中でもギミックとしてピカイチだったのがシェイクスピアのソネットをモチーフにした本作です。スコットランドヤードでいうところのミスターX役となるダークレディの動きがオートマ化されてシステムに組み込まれています。何よりもダークレディを捕まえたかどうかを判定するギミックがとても秀逸で面白かったです。カードを作るときに穴をあけなければならなかったのがめっちゃしんどかったですが、遊び甲斐がある作品になっているのでオススメです。
10,Maquis
PnPゲームで面白かったゲームその2。hall99さんも2020年のベストソロゲーム部門に挙げているこのゲームはクエストにもよるがピック&デリバリーをメインシステムとしたゲームになっています。プレイヤーはナチスに抵抗するレジスタンスとして限られたラウンド内に2つのクエストクリアに挑みます。敵の配置システムがオートマ化されているのが秀逸で、難易度調整もできる点や様々なクエストが用意されているのもプレイアビリティ向上に貢献しているので長く遊べます。
11,ペーパーテイルズ
コロナ自粛中でソロプレイをよくしました。上杉さん作のドラフトカードゲームは王国に配置した兵士や魔物たちに寿命の制度を持たせるという画期的なシステムが搭載されています。得点方法も様々なのですが、多人数戦だとラウンドごとにプレイヤーの特色が移り変わっていくのが面白いです。まさしく「今を生きる」プレイをしていかなければならないのがいいところだと思います。
12,アルルの丘+紅茶拡張
1~2人用の重量級ゲームですが、ほぼソロプレイしかしたことがありません。ゲーム難易度はそこまで高くないですし、どんなプレイをしても大体は良い結果になるのでのんびりした時間を過ごすときにはおススメです。
13,アマルフィ
飛ぶ鳥を落とす勢いのうちばこや社から出版されたジャパニーズキメラ。takewatchさんの綿密な計算のもと作り上げられたゲームシステムは目新しさは少ないもののワカプレ&リソースマネジメントゲームとしては海外作品に引けを取らないクオリティになっています。インタラクションが弱めでやり込むには人物カードが物足りないと感じています。takewatchさんのブログでは拡張も考えてはいるようなので実現されると嬉しいです。またうちばこや社の次回作アクアガーデンにも期待しています。
14,クーパーアイランド
Instagramでプレイ盤面の見た目に魅了されて個人輸入しました。リソースマネジメント系のゲームが好みの奥さんと幸せな時間を過ごせたのですが、やり込んでいくとインタラクションが弱くてソロプレイ気味になることも相まってある程度攻略ルートがわかるとそれ以上の楽しみがなくなってしまいました。またフリーアクションや島タイルの配置方法、資源管理の細かいルールが多くて初プレイではだいたいどこかで勘違いが起こってしまうつくりになっているのは少し残念です。こういった経験をすると、よりオーディン祝祭のポテンシャルの高さを思い知らされます。
15,エバーデール
コンポーネントが豪華な動物世界のファンタジーカードゲームです。カードの取り合いくらいの緩めのインタラクションでソロプレイ感が強いのでやりたいことをやって俺TUEEE!!!コンボしたりほんわか楽しむにはもってこいの作品だと思います。もう少しお互いの絡みがあって戦略的だったら購入していたかもしれません。
16,バッティング
15分程度で遊べるその名の通りのバッティングゲームです。使うのは腕一本。人数ー1の皿に置かれた宝石をせーので指さして1人だけだったら宝石をゲットできます。中央の皿だけでなく他プレイヤーの皿も指させる(自分の皿を守ることもできる)ので、せーのの掛け声の前にお互いに思惑をあえて口に出して煽り合うのがとても楽しくて盛り上がります。今年のベストミニゲーム。
17,キングスジレンマ
数ある王国のうちの1国の評議員として多くの事案を捌いていくゲームです。各事案について投票を行うことがこのゲームのメインシステムなのですが、この投票の際にはお金を渡すことで本来は口約束だけの約束が絶対の約束に変わってしまうルールもあって、このルールから生まれるドラマはこれまであったかのようでなかなかない新しい経験でした。お互いが自分の思惑のために買収をし合うのはとても面白くて最初は1ゲームに2時間ずつくらいかけていました。物語の内容がファンタジー寄りだった点が個人的にはイマイチでしたがTRPGさながらに自国のためにと戦うのはとても楽しかったです。遊んだプレイヤーが気の置けないメンバーだったことが何よりも最高でした。2019年はディテクティブ、2020年はキングスジレンマ。さて今年は何をするのでしょうか。
18,マラカイボ
ボドゲ界に突如舞い降りたキャンペーンモード搭載重量級ゲームです。作者であるアレクサンダー・プフィスターさんのモンバサ、グレートウェスタントレイル、ブラックアウト香港のいいところを詰め合わせたと言われていますが、僕が何よりも感動したのはゲームにはラウンドごとに進む物語が付属していてその物語の舞台となる盤面に変化が現れるという点でした。レガシー系のゲームが人気となってきている昨今でこのような切り口の体験の提供には感激しました。今後もゲームシステムに物語をタッチするキャンペーンモードを搭載したゲームが続々出てきてほしいなと思います。
19,ボルカルス
上杉カレーさん作の怪獣対人間の非対称協力ゲームです。奥さんがシンゴジラ大好き人間で僕も他の機会に遊ばせてもらった結果めちゃめちゃ面白かったので即購入しました。コンポーネントもアートワークも綺麗。人間側は協力ゲームになっているのですが作戦フェイズでは砂時計を使った時間制限があります。映画シンゴジラでも人間側の対策が後手後手に回る様子があり、それをうまく表現しているようでとても良かったです。パンデミックなどのような完全な協力ゲームではないのですが、協力ゲームの分類に入れるならベストゲームです。
20,Project L
遊ばせてもらったあとにkickstarterをチェックしたら次回作の拡張込みで募集が始まっていたので即バックしたくらいに完全に魅了された作品です。箱絵とコンポーネントがデザインセンス抜群で、ゲーム内容もウボンゴにアクションポイント制と拡大再生産要素を加えたゲーマーズパズルゲームになっていて新鮮でした。今年中には受け取れるのかな?楽しみにしています。
21,Take it Easy!!
1983年作の古典ゲーム。シンプルなタイル配置ゲームで15分くらいで終わるので初プレイの時には2回おかわりしました。友人に新潟で欠品ありの状態のものを買ってきてもらうくらいに心の奥に入ってきました。
22,グレンモア2
平日の日中ゲーム会で回す枠として遅ればせながら購入しました。ルールはシンプルでプレイ感も軽いのですがコンポーネントがしっかりしているので遊びごたえがあります。拡張もたくさん入っていますが今のところは1個しかプレイできていません。今年はどこまで遊べるかなー。
23,ガイアプロジェクト
マラカイボをひとまず遊び尽くした僕たちが次に目を付けたのが僕が過去にトラウマを植え付けられたガイアプロジェクトでした。トラウマ克服のためにもしっかりルールを読み込みました。か、なんちゅうおもしろいがけ!?(訳:これはなんと面白いのでしょう!) ひとまず全種族のプレイはしました。ゲームごとに得点要素が異なるのでリプレイ性が高すぎるので今年もこれはずっと回るかもしれません。
24,クリプティッド
2018年に発売された未確認生物をいち早く発見することを目的とした推理ゲームです。最初は周りの人がどうしてそんなに早く見つけることができるのか皆目見当もつきませんでしたが、ようやく少しずつ推理ができるようになってきました。問題カードも充実していてリプレイ性も高いので本作は唯一無二の推理ゲームとして今後も活躍してくれるでしょう。
25,Problem Picnic
アリが描かれたダイスをスイーツに配置してエリアマジョリティ…かと思いきやダイスを転がして相手のダイスにぶつけたりしてマジョリティを争うパーティーゲーム要素が入ったゲームです。枚ラウンド最下位プレイヤーには救済措置のアクション補助カードが配られるのですが、これもフレーバーに沿った内容になっていて最高に面白かったです。アクションゲームの中ではこれがベストゲームですね。
26,Gold West
フォーティーナイナーと呼ばれる1849年に金を求めて大移動した人々となって一獲千金を狙うゲームです。とはいえプレイ感は渋く、1手1手がお互いジリジリ牽制し合うような内容になっています。しかし見通しが良くて45分程度で遊べる中量級ゲームとしては良作です。
27,宿命の旅団
2019年の秋ゲムマで入手したものですが2020年も定期的にプレイしました。ブルームサービスも初めてプレイしましたがあちらと比べると似たようなシステムとはいえ、手番制になっているため戦術を考える上でのプレイ感は大きく異なります。2020年末にはホビージャパンからの商業出版もされて多くの人の目に留まるのではないでしょうか。おススメの逸品です。
28,クラフトワーゲン
レトロ感漂うアートワークと車の販売をテーマにしたゲームです。ロンデルアクションシステムを搭載していて要素も少なく、遊び方はシンプルです。車を売るときに「サービス」「見た目」「エンジン」「安さ」それぞれの良さを売りにするのですがいずれかを特化したプレイになりがちなので、「見た目がポンコツなのに最強のエンジンを積んでいる車」だとか「車は時代遅れ甚だしいのにサービスだけはピカイチ」なんていう会社(プレイヤー)が勢ぞろいして笑っちゃうところも含めて良作です。
29,Europe Divided
冷戦後のEU,NATO連合とロシアがバルカン半島周辺の支配を巡る2人用のユーロゲームライクなウォーゲームです。2020年秋ゲムマの宣伝で箱絵に魅了されて友人にお願いしてまで買ってきてもらいました。2人用で2時間かかるゲームなのですがルールは難しくないのであっという間に感じます。
30,Cat in the box
2020年秋ゲムマでTwitterで話題になりプレイしてみたところ新鮮なプレイ感から即購入してしまったトリックテイキングゲームです。無色のカードを配られてスートがプレイ中に決まっていくなんていうシステムは膝を打って目から鱗が落ちるくらいの衝撃でした。トリックテイキングの世界を広げた秀作だと思います。
31,ヤギのベッポ
プレイをして一番大きな叫び声を上げたゲームかもしれません。HABA社製のすごろくゲームなのですが、コマとなる子どもたちをヤギのベッポが襲います。言っている意味が分からないかもしれませんが、襲います。これは子どもにプレイさせれば面白がること必至でしょう。
32,Holi
Floodgate Games社のゲームでEngames社からサグラダ、ボスクに次いで日本語版として出版されました。ボスクに比べるとルールはシンプルで遊びやすく、インドの賑やかなお祭りをモチーフにしているので楽しく遊べるゲームになっています。立体ボードはそれだけで魅力的ですし、個人的には箱絵が好みです(Europe Dividedと似てるな…)。
33,ホームステッダーズ
上記2作とはうってかわって渋さの化身のようなゲーム。毎ラウンド必ず誰か1人が建物タイルがもらえないという激渋な競りをします。タイルの効果も地道な資源変換や点数行動でなんでこんな小さなことでウンウン唸らなきゃいけないんだよと思ってしまいます。それがいいんですけどね。
34,ドミニオン
2020年3月の第25回を最後に富山ドミニオン会は開催していませんが、時折のクローズ会でプレイをしたり、オンラインではほぼ毎日のように2人戦を1,2回はしていたりするぐらいに好きです。特に年末には個人的な悩みがふっ切れてドミニオンがもっと好きになりました。今後も長く付き合っていきたい特別なゲームです。
終わりに
写真フォルダを見て振り返りをしたので取り忘れているものもあると思います。ベストゲームと声を大にして言うことはできないものもありますが、個人的に好印象を受けたゲームをあげてみました。上記のゲームにお気に入りのゲームがありましたら是非一緒に遊びましょう。気になるゲームがあれば喜んでインストしますので一緒に遊びましょう。
2020年はコロナの影響で去年に比べると遊ぶ機会は少なかったかなという印象です。そんな中でも対策を取ったうえで膝を突き合わせて遊んでくれた人たちには感謝します。誰よりも4,5月中に仕事も休んで気が病んでいた僕と時折ボードゲームをしてくれた妻には感謝してもしきれません。ありがとう。2021年もこの生活はまだ続きますが、ボードゲームを楽しみ、ボードゲームを通して人との交流を楽しみたいと思います。
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