2019年5大純文学新人賞結果

いやあまいったね、まいった。
うそ、ほんとはあんまりまいってない。
むしろ残当。

というわけで2019年は、
「5大純文学新人賞にぜんぶ出しちゃおう」
というのが目標だったわけです。
まんま目標、結果はともかく、出すことが目標。
5大純文学新人賞とはつまり、
文藝・すばる文学・新潮・文學界・群像
ですね。
結論からいえば、ちゃんと全部に出すことができました。

目標が「出すこと」だったものですから、
受賞はおろか、予選のどこまで進んだかは
あまり関心事ではありませんでした。

とはいえ結果は出るものでして、
全ての結果が本日明らかになったため、記しておきます。

3月 エトセトラ 88枚→新潮新人賞1次落ち
3月 元旦那の中には元旦が隠れている 131枚→すばる文学賞1次落ち
3月 天使のタンバリン 118枚→文藝賞1次落ち
9月 平成ラストセックス 109枚→文學界新人賞2次落ち※
10月 舅の中にある死角は下男 142枚→群像新人文学賞2次落ち※

おー、全滅。みごとに。

まあそうだろうなあというのが素直な感想です。
原稿を見返すと、あまりに雑すぎた。
文章の解像度があまりに低すぎる。
並行して書くということを今の筆力ですべきではなかった。
反省です。

今回、「死とセックスは書かない」という縛りを置いていて
(今までにそういう安易な素材を使いすぎていたので)
できるだけ整った文章を心掛けていたのですが、
その成果を見たかったものの、
文章が雑すぎて、成果を見る以前の問題だったと思います。

次はちゃんと書きます。
いつまでも「次」があるとは思えないし。
群像用のプロットは作ったので、
今年はそれだけを目指して、1作だけ書きます。

さて、上記の成果一覧に「※」があることにお気づきかと思います。
これは「2次通過以降しか発表されないので1次は通ったかどうかは分からないけどとりあえず2次では落ちた賞」に付けています。
5大純文学新人賞では、「文學界新人賞」が前からそうだったのですが、
今年からは「群像新人文学賞」も2次通過以降発表になっていました。

賞は受賞者の一人勝ちで、あとは予選をどこまで通過していようと
負けという意味では同じだと思うので、
(「歩は成金一歩手前でもただの歩なんだよ!この歩!」ってやつですね)
本質的には変化はないとはいえ、
やっぱり1次でも通過というのはモチベーションになったと思うので、
その類のものをモチベーションにしていた場合、痛手かなと思います。

なんでもそうですけど、いや特に今はそうだと思うんですが、
世界とか社会は常に変わっていってるので。
文芸界も同じで、文芸誌なんかどんどん新しい試みが行われてるし、
求められる作家像が変質しても不思議ではない。
昨今は同人文芸界も即売会の縮小があり、
「書くモチベーション」の再考が求められているような気がします。
ざっくりいうと「承認欲求で書くタイプ」には逆風かもしれない。

・書くそばから需要があるので承認欲求を意識しないでいい天才
・そもそも承認欲求で書いているわけではない解脱

以外にとっては、書くモチベーションを保ちにくい趨勢かもしれない。
ただ結果としてはタフな作家を産むと思うので、悪いとは思わないし、
そうであることを意識的に、あるいは無意識的に求められて、
文芸界全体が変貌してるのかもしれない。

まあどうでもいい考察でした。
いいものを書けばいい、それだけの話でした。
今ちょっともろもろで手を取られていて、
執筆はGWからになると思うんですが、
いいものを書けるよう、がんばります。

ところで、正確には純文学の賞ではないと思うので
(エンタメの賞でもないけど)
上記には載せていないのですが、
実はもうひとつ選考を進んでいる賞があります。
上記5作と同じように、「死とセックスは書かない」を意識して、
整った文章を心掛けた作品が、もう1作だけ残っています。

たぶん5月8日(金)発表です。
コロナの影響で変わるかもしれませんが。

この作品については、結果が出たら何か話すかもしれません。
今となっては内容にはアンタッチャブルなので、
いったんこの作品のことは忘れて、もっといい作品が書けるよう、
がんばろうと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?