川光俊哉賞をいただいたよ。

こちら。

川光先生のことは前から存じ上げていて、
お会いしたことはないのですが、
Twitterやnoteでの創作論が興味深かったので、
注目させていただいておりました。

小説の講評も引き受けておられ、
ちょうどいい小説があればお願いしたいなと思っていたのだけれど
なかなかうまい小説が見当たらない。
下手すぎても意味ないし、ある程度書けたものを見てほしい。
そんなことを考えながら悶々と足踏みしていたところ、
松本清張賞の一次を通った小説が現われ、
「これやな!」と講評をお願いしたわけです。

本作「セイコの瞳に地平を駈ける獅子を見た」は、
しかし、実感としてはそんなにうまく書けた小説というわけではなかった。
むしろなんで一次を通ったのか謎で、どこが良かったのかを教えてほしかった。
それが今後の小説を書くうえで何よりも糧になるだろうから。

それ以外に教えていただきたかった点は、
・受賞に向けて直すべき点
のほか、「アドバイスの欲しいポイントがもっと具体的だと良い」という
お言葉をいただいたので、
・文体は大衆小説として適切か
・構成に破綻や改善点はあるか
・書き込み量は適切か
・性描写は減点対象になりえるか
の点について助言いただくことにしました。

川光先生のこれまでのnote記事を遡っていただければ分かるのですが、
講評はかなり厳しいんですよ。
だから私もぶった切られるだろうなと思った。
数週間経ったころに手厳しい意見が届くのだろうなとのんびり待っていたら
すぐにメールで第一報があった。

「おもしろい」のような一言だけだった。

緊張しましたね。
その時点ではまだ序盤しか読まれていなかった筈で、
もし後半に筆が失速していたとしたら
どれだけ失望させてしまうだろうと。
失速したかどうかは自分では分からなくて、
とにかく「ヤバい」とは思った。
あんまり小説を読まれるうえで感じたことのない類いの危機感だった。
どんな講評が届くのか、一気に震えながらアップされるその日を待った。

本日、アップされたのが冒頭にリンクを貼った講評です。

これは川光先生にもお伝えしたんですけど、
あんまり考えすぎないほうがいいのかな、と思った。
考えたところ、こだわったところ、狙ったところが
ことごとく失点になってるようなので。
逆に美点として挙がっていたのは、
私がまったく意識していない、自由に書いたところだった。

描写・文体・表現を評価していただけたのは嬉しかったです。
自分では自信があったけれど、そんなに評価されたことのない点だった。
ああ、こういう風に書いてええんや、と、自信になった。
次に繋がる講評をいただけたと思います。
もっといい作品を書きたい。
私が最初に受賞した賞は「川光俊哉賞」なので、
その名に恥じない良作を書きたい。
書けるんだよって、背中を押してもらえた気分です。

講評いただいた作品「セイコの瞳に地平を駈ける獅子を見た」は
こちらに少しずつ掲載していく予定です。

超毒舌な妻にも「すごくよかった。一気に読まされた」と
言ってもらえたので、おもしろいんではないかな。
(でも妻にはそのあと
「こんないい作品書けるのに
なんで時々しょうもないの書いてしまうんや」
と付け加えられました…)
次の作品はもっといいの書けるよう、がんばります。

川光先生、ありがとうございました。

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