デタラメと呼ばれた君の小説の

松本清張賞の中間発表がありました。

一次通過でした。
へー、ってかんじです。

今回は絶対に無理だと思ってた。
過去の投稿のなかで、もっとも無理だと思ってた。
ほんとうは群像新人文学賞を目指すつもりだったんですが、
どうしても辻村深月に読んでほしくて、
1日12000字の速度で、11日間で372枚の初稿を上げた。
この時点で9月22日。
締切の10月末までしっかり推敲して出そうと思ってたんだけど、
ここでふたつ事件があった。

ひとつは、ある大事な試験が入ったこと。
10月末まで勉強しないといけなくなり、
その分量を考えると、とても執筆に割く時間はない。
ただこの時点では、その試験を「捨てる」という選択肢も考えられた。
小説を第一に考えるのだから、その選択肢はふつうにありえる。
しかしもうひとつ、事件があった。
小説現代長編新人賞に落ちてしまったこと。
渾身の自信作がふたつとも、落ちた。
エンタメ・大衆小説はもう無理だなと思った。
どれだけ修正してもチャンスはないだろうと。

なので、改稿を3回(4日)だけして、9月27日にその原稿を出しました。
だから絶対無理だと思ってた。
向いてないエンタメ、でたらめな原稿、
そのうえ内容にはいろいろ問題があって商業誌に出せるとは思えない、
そもそも松本清張賞は時代小説とかミステリーの賞ではないのか。
松本清張を読んでもないし。
ただ「辻村深月に読んでほしかった」それだけ。
この原稿を最後に、大衆小説やエンタメを書くのは辞めようと思ってました。

それが拾ってもらえた。
あの文藝春秋に。
748篇中の33編に残った。
たかが一次通過といえばそのとおりだけど、
大衆小説・エンタメの賞の予選に残ったのはこれが初めてです。
ああ、まだ書いてもええんや、と。
ただそれだけのことが、とてもうれしい。

ちゃんと改稿をすればもっと残れたんだろうか。
これは分からないですね。
推敲はすればするほどよくなるものでもないし。
けどやっぱり、辻村深月には読んでほしかった、かな。
今年は純文学ばかり書くと決めていますが、
できたらまた挑戦したいな、と思っています。
辻村深月がいなければ、この作品は書けなかった、間違いなく。
きっと届かないと思うけど、ありがとうございました。

松本清張賞の一次通過作は、
同人誌で発表するほか、カクヨムで連載しようと思ってます。

毎日ちょっとずつ更新していきます。
よかったら読んでみてくれると嬉しいです。

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