2.5 アジアで安定したインカムゲインとキャピタルゲインを狙える希少な国

アジアの中でも比較的高く、安定したインカムゲインを誇っています。アジア諸国の利回りと比較し、インカムゲイン、キャピタルゲインともに期待できるミドルリスク・ミドルリターンのマーケットといえます。外国人からみると、日本の不動産を購入する上で重要になるのが、為替の変動です。

I 高い経常収支  為替の安定性を図る尺度の一つに、経常収支が挙げられます。経常収支は一定期間における一国のあらゆる対外経済取引を体系的に記録した統計のことで、貿易収支・サービス収支・所得収支・経常移転収支からなります。「経常黒字」は輸入額よりも輸出額が多いことを表し、「経常赤字」は輸出額よりも輸入額が多いことを表します。経常収支が赤字の国は他国の資金流入に頼らざるを得ないため、市場が混乱すると赤字国の通貨は特に売られやすい傾向があります。経常収支が黒字でGDP比11.3%、中国 5.2%、インド-2.2%、タイ4.8%に比べてアジア圏の中で特に高く、為替が安定する要因になっています。ちなみに慢性的に経常赤字のインドの通貨は、2011年はドルに対し16%下落しました。不動産で利益を出せても、投資国の通貨価値が下がり、日本で投資するよりしてしまうこともよくあります。

II. 豊富な外貨準備高 もう一つ為替の重要な指標は、国が保有する外貨準備高です。為替介入の「原資」となる日本の外貨準備高は1,042億ドル(中国は2,447億ドル)と世界でも有数の外貨準備高を有しています。一時、欧州危機の余波でブラジルやインドなど新興国の通貨とともに軒並み売り込まれ資本流出しましたたが、保有していたドルを売る介入を実施し為替を安定させました。

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